3話
そして午後9時。はじまった。のちのちこの2人は後悔することになるのに…。
「ワクワクする!!」
1人でやってろと言いたかったがあまりにもキラキラした目で見ていたのでやめた。
「おばけなんていないのに何でそこまでして会いたがるんだ。バカバカしい。」
「おい!はじまるぞ」
はじまった。
「えー。まず1つ目は…。」
「おい!真琴!紙とペン!!」
「はいよ」
いちいちメモる必要はないというのに。めんどくさいとだんだん思っていた。だが口には出さない。きっと出したら健が怒る。
「ではまたどこかで…」
「よーし。今日は泊まっていくからよ。」
マジかこいつ本気でやるつもりだ。
「わかったよ」
「飯はくったか?」
なんだこいつはお化けのことになるといつもこうだ。
「ああ。」
本当は食べてないがちょうだいといわれるかと思い嘘をついた。
「よーし。まずは夜中の1時に鏡の前にたつ!よし!今は12時!あと1時間」
あと1時間か…。そして時間になった。
「よし!いくぞ!真琴。」
「ああ…。」
鏡の前にたった。何も起きない。やっぱりかと思い寝ようとした時だ。
「真琴…。」
けんが怯えている。こんな健は始めてだ。何事かと行ってみた。するとそこには血だらけの女の人が立っていた。
「わぁぁぁぁぁ!!」
自分でも驚くような悲鳴をあげた。あ!そうだ!健は?健はどこだ。
「まっ真琴!!たすけて…。」
鏡の中に引きずりこまれる。助けないとでも足がすくんで動けなかった。
「けーんっ!!」
だがもう遅かった。鏡はもうもとにもどっていた。
「あっ!これって…。」
検索が書いたメモだった。
「夜中の1時に鏡の前にたつと引きずりこまれる…。」
嘘かと思っていた事が今この場で目の前で起きていた。