あなたの恋が叶うなら
「ねぇねぇ」
「なーに?」
「好きな人いるの?」
「えっ、えーと(ちらっー)
い、いないよー」
「ふーん」
「(ほっ)」
いやいやいや、絶対にいるでしょ
明らかに視線動いてたよね?
あそこにいる男の子に
視線ちらっー、て向けてたよね?
まあ、知ってたけどさー
あの男の子が教室に入ってきたら
毎日目線向けてるし
授業中だって、私は後ろの席だから
この子が、ちらっちらっ顔動かして
さりげなく見ようとしてるのバレバレだからね?
この子は、バレてないと思ってるけど
私以外にも気づいてる人いるんじゃないの?
って、ぐらいには、バレバレだからね
「好きな人…いるの?」
「え、私?いないいない」
「えっ、いないんだね」
「うん、全然いないよー」
まあ、私も嘘ついてるけどね
この子と同じ男の子が、私も好き
でも、この子は気付いていない
誰も知ってる人は、いない
私は演技が上手く、顔には出さないから
その好きな気持ちも、今は薄れてる気もする
最初は、なんか、いいなーと思ってた
理由なんてない
みんなも気づいたら、好きになってるんでしょ?
でも、私の好きが大きくなる前に
私は知ってしまった
目の前の私の1番の友達が
私と同じ男の子を、好きだということに
この子とは幼い頃から、ずっと一緒にいた
一緒に登下校して遊んで毎日を過ごした
私の、とても大切な、お友達
この子の想いが届くならと思ったら
私の好きな気持ちは、少しずつ小さくなっていった
別に後悔とかはしていない
こんな簡単に薄れるなら、
それほど好きではなかったということ
あるとしたら
もし、この子の想いが届いたら
私との時間は減っていくんだろうな
って、それぐらいかな
でも、この子の恋が成就するなら
私は、心から嬉しいと思うだろう
泣いて報告してくるのかな?
彼との出来事を、私に楽しく話してくるのかな?
喧嘩したら、私に愚痴を言ってくるのかな?
今は、まだ
恥ずかしくて、怖くて
勇気出せないでいるかもしれないけど
私は、いつでも協力するからね
決心ついたら、私に話してね
私は待ってるから
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「あのさ…実はね…
私、好きな人…いるんだ…」
「え?そうなの?
だれだれ?どの男の子?」
「えーと(かーっ)(ちらっー)」
顔真っ赤にして目線だけ向けてる
もう、かわいいね〜
「あ〜、あの男の子ね
優しくて友達も多くて話しやすいよね〜」
「う…うん…
そ、それでさ…あの、さ…」
「大丈夫!任せて!
私、協力するから!何でも相談して!」
「ほ、ほんとう?」
「あはは、嘘なんて、つかないよ〜
あっ、私も彼氏いたことないから
いいアドバイスは期待しないでね!」
「う、うん…えへへ、ありがとう」
「どういたしまして!
よし、今日帰ったら作戦会議するよー!」
「え、え、今日から?はやいよー」
「早くない!
恋は待っててくれないんだからね!」




