エピローグ「転生」~1~
よろしくお願いします。
僕は星夜 清陽
中学二年生だ 億万長者までは行かないけど、とても裕福な家系で生まれた
僕の家系は一言で表すと,
「和」 だ
なんも知らない人からすれば、うらやましがられると思う、
ただ、表面だけを見て羨ましがられても、実際には色々な制約や責任がついてくるんだ。
親からの期待や、家のしきたり、時には自分がやりたいことよりも家族のために行動しないといけないこともある。お金があっても、自由に好きなことをしているわけではないんだ。
それに、家系の「和」の価値観が強いから、個性や自由を大切にすることがなかなか難しい。みんながどう思うか、どう見られるかを常に気にしないといけないから、気楽に過ごすことが少ない気がする。
でも、家族や先祖の考えを尊重しなきゃいけないという部分はある意味、大切に思っているよ。こうやって、家族の絆や伝統を守っていくことも大事だからね。
でも、それでも時々、そんな「和」の価値観やしきたりに縛られながらも、心の中で小さな反抗心が芽生える瞬間があるんだ。例えば、家族の集まりでみんなが話しているとき、僕だけが黙って聞いているような時。自分の意見を言いたくても、それが家の方針や伝統に反するような気がして、言葉が出てこない。でも、心の中で「もっと自分の意見を言いたい」って思うことがある。
もちろん、家族を大事にすることは重要だってわかってるし、親や祖父母が築いてきたものを壊すわけにはいかないって思う。けど、時には「自分らしさ」を持っていたいし、そうしていくことで家族も新しい視点を得られるんじゃないか、なんて考えたりもする。
例えば、最近は少しずつ自分の趣味や好きなことを試してみるようにしてる。これまでは「和」の価値観から外れることを恐れていたけど、少しずつその枠の中で自分ができることを見つけていくような感じだ。家族との話し合いも大切にしながら、少しだけでも自分の好きな道を歩んでいけたらいいなって思っている。
そんな風に少しずつ自分を変えていけるなら、これから先の人生も少しだけ楽になるんじゃないかって、そんな希望を持ってるんだ。
でも、そう思っても、やっぱり簡単にはいかないんだよね。家族からの期待やしきたりにどうしても引き戻される瞬間がある。たとえば、学校の成績や進路のこと。親は僕に「家の後を継ぐべきだ」とか「将来的にはこうあるべきだ」と言ってきて、それを否定することが怖かった。でも、僕は心の中でずっと「これが本当に自分の道なのか?」って疑問を持ち続けていたんだ。
ある日、そんな気持ちを抱えたまま家族と食事をしていたとき、ふと母が「どうしたの?」って聞いてきたんだ。その時、思わず言葉が出た。「僕、自分のやりたいことを見つけたいんだ。でも、それが家の期待と合わないんじゃないかって不安で…」って。
その言葉が出た瞬間、母はしばらく黙っていたけど、少ししてから「それは大事なことだよ。でも、家のことも大切にしないといけないんだ」と言われた。でも、なぜかその後、母は「少しずつ、清陽のやりたいことも見つけなさい」とも言ってくれたんだ。
その瞬間、僕は少しだけ楽になった。もちろん、家族の期待を完全に裏切るつもりはないけど、自分の道を歩んでいくことも大切なんだって、少しだけ理解してくれた気がした。だから、これからは少しずつ、自分の思いを大切にしながら、家の伝統や期待にも応えていけるように頑張ろうと思っている。
もちろん、まだ迷っているし、どうやってバランスを取るかはわからない。でも、少なくとも一歩踏み出す勇気を持って、これから先の未来を考えていこうと思った。
決心がついてきたある日、
突然の出来事だった。あの日、何も予兆はなかった。
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