僕の目的は、
次の日もテストの発表がされる、と思っていたが、テストは残り十人だから少しの間休みらしい。
暇だなと思いそこら辺をぼーっとしながら歩いていると、
「ちょっと、貴方と話したいことがあるのだけれど。」
背後からマリアにそんなことを言われた。
「暇だったからいいぞ。」
そう言って僕はマリアについていった。
「ここは、」
Sクラスの部屋か。広すぎて一つの家かと思った。
でもれっきとした寮らしい。
「で、話したいことはなんだ?」
早速本題を聞いてみることにした。
「貴方、単刀直入に聞くのだけれど。目的は何なの?」
そう聞かれた。少しびっくりしたが顔には出さず、
「まぁ、お前にだったら教えてもいい。」
でも、と僕はそう付け加えて、
「誰かに言ったらどんな手を使ってでも殺す。」
そう冷徹に言った。するとマリアは、
「命の恩人に逆らうワケないでしょ。」
と呆れながら言ってきた。
「だったら教えてやろう、僕の目的は-----------------だ。」
僕は嘘偽りなくマリアに教えた。
それを聞いたマリアは、
「あ、貴方何者なの!?」
と困惑しながらも言った。
「それが事実なんだから何者も何も、」
僕はこの能力を以てして運命を変える。
目的は変わらない。そのために動くだけだ。
だからそのほかすべてを捨ててでも。
その翌日テストの内容が発表された。
今回は脱落者はナシでこの十人の順位付けをするらしい。
その内容はコロシアムで相手と決闘する。
今残り十人だから五組の対戦になる。今残っている奴らは全員この修羅場を潜り抜けてきた猛者達だ。
でも、
「最後に勝つのは僕だ。」
そう吐き捨ててコロシアムに向かう。
着いてすぐに、マリーに話しかけられた。
「お互い頑張りましょうね。でも、貴方とは戦りたくないわね。最近の貴方からは何か薄気味悪いものを感じるし。」
失礼な奴だな。
「そうか、お前も頑張れよ。」
そう言って集合場所に移動する。
着いて少しの時が経った。
僕の対戦相手が発表された。相手は、
「まさか貴方だとわ思わなかったわ。まぁ、敵なった以上私も全力を尽くすつもりよ。」
そう僕に告げて去っていった。
まさかここでマリーと戦うことになるとはな。
このテストはトーナメント式だからいつか当たるとは思っていたが一回戦で当たるのか。
でも、
「僕の敵になった以上、仕方がないか。」
僕も向かうことにしよう。
そしてその数分後、試合直前になった。
彼女は優しい、でもその優しさがここでは命取りになる。
だから、その優しさがダメだと気付かせるためにもここで負けさせてあげるとしよう。
そして試合は始まる。
彼女は戦う前の挨拶も忘れない。
彼女の能力は自然を操る能力。
巨大な木が僕に押し寄せる。僕は瞬間移動してそれを避ける。
その回避した方向に火の玉が飛ばされた。
僕は能力を発動してその玉を消す。
それに驚いたマリーはいったん攻撃をやめ、数歩後ろに下がった。
「貴方、何をしたの?」
そんな事を言われる。
「無駄口叩いてる暇があるなら、こっちから行くぞ?」
そう言って僕はマリーの死角となる背後へ瞬間移動した。
でもわかっていたかのようにマリーは自分の後ろに台風を起こす。
「面倒だな、近づけない。」
でも、そう僕は付け加えて、
「だったら近づかないで勝てばいい。」
僕はそう言って奇妙な笑みを浮かべた。
そして、、、、、
マリーは気づいたら倒れていた。
「僕の勝ちだな。」
そう意識の無いマリーに言った。