能力者
能力、そんな優れたものがこの世界には存在していた。
皆には聞きなれた単語だと思う。
人はそれを戦争に使い、科学に使い、あらゆるものを発展させてきた。
そしてとある人物が能力者最強を決めるために世界中から能力者が集う学園を作った。
その学園には僕も行くことになっていた。
僕はその学園に行って目的を果たす。
「よし、行くか。」
靴ひもを結び終わった僕はげ学園に向かうことにした。
「おっはー。」
そんな声が背後から聞こえてきた。
「あぁ、おはよう。」
僕は無表情でそう返した。
今僕に話しかけてきたのはマリーだ。
少し前からこいつとは関わりがある。同じ学園に行く者同士だ、だからライバルとも言える。
何故ライバルなのか、それはいたって単純。
最期に残った一人しかその年に卒業できないからだ。
でも何故皆がそこに行くのか。それはいろいろな噂が立っているが、とくに有名なのが願いを叶えるというもの。
能力いうものがあるからこんなうわさも信じてしまう。
でも火の無いところに煙は立たないというからな。
まぁ、僕もその噂を信じる者の一人なわけだが。
「お前はどんな願いを叶えてもらうんだ?」
そんな問いを投げた。
「まぁ、本当に願いが叶うかは分かんないけどー、もし叶うのならこの世の秘密全部知りたいかな。」
そいつは顎に手をやりながらそう言った。
「逆に貴方は?」
僕に問い返してきた。
「教えない。」
その端的な一言をそいつに告げた。
「え?ずる。」
「僕は言うとは言ってないからな。」
まあ嘘はついてないからな。別にいいだろう。
そういえばこいつは今年の期待の超新星やらなんやら言われてたな。
他にも十人くらいいたが、忘れちまったな。
じゃあこいつが本気を出したら僕はやられる可能性があるのか。
いい関係を築いておくか。
そんなことを考えていると、学園に着いた。
僕達は学園に入っていったのだが、人が多いな。
人間全員能力者ってわけじゃない。だからこそ無能力者は普通の仕事を任される。
だからこそこんなに能力者がいるのにびっくりしている。
僕らはその教室とは思えないくらい広い場所に呼び出されていた。
そして少し時間が経ち、この学校の創設者と思われる人物が台に立った。
そしてその人は告げた。
「今からここでテストを受けてもらいます。入学するのは自由ですが、実力の無い生徒をこの先たくさん死なせるわけにはいかないのでね。」
そう言った後その人物はいつの間にかいなくなっていて、ルールが説明された。
どうやら殺しなし、そして後は、時間内まで生き残れ、らしい。
ここは広いから生き残るのは簡単か。
僕はとりあえず端っこへ向かった。
だが、途中でアナウンスがされた。
一人は倒さないといけない、か。それを聞いて僕は、
「最初に言えよクソが、」
そう吐き捨てた。
そして誰を狙おうか考えていると、3人くらいの男がこちらに寄って来た。
それを見た僕は思わず笑ってしまい、
「やっぱり雑魚は群れることしか出来ないのか。」
と、そいつらに言った。
「俺らは生き残るのに必死なんだ。だからお前にはここで退場してもらう。」
そう、その中の一人が言った。
そんなことを言う奴らに俺は、
「別に僕は強くないけど、群れるお前らよりは強いぞ?」
そう言って俺は能力を発動した。
そしてその瞬間そいつらは意識を失うのだった。