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free  作者: 操り人形
10/14

【初詣】  



 「ごめんねーお待たせ」

 「ココチャンこんにちは」

 「ココが遅れるのは意外だな」

 「心結ってだいたい一番ってイメージだもんな」


 今私は友人達と神社の入り口で居ます、いつも5分前行動のココチャンが遅れるのは珍しい・・・ベンツですかね?車は解らないが高級車だとは解る、見なかった事にしよう。


 「取り敢えず行こうぜー」


 コタが小さな背中を見せて歩き出します。


 「そういやサキはまだ街に来てないのか?心結もユウも合流してるぞ」

 「そうだね、もしかしてサキさんはモンスターでも選んだのかなって話してた記憶が有るね」

 「一応人型ですよね、モンスターかどうかは解りません」

 「ん?オーガとかゴブリンってこと?」

 「似合ってるけどよ・・・」

 「コタ?似合ってるの?私はゴブリンやオーガがお似合いと?」

 「・・・その目辞めてくれない?コエーヨ」


 失礼な幼馴染ですね、5日から道場はやるので組み手で揉んであげましょうかね。


 「なぁ・・・悪寒が止まらないんだが」

 「自業自得だろ」

 「あ~ズリぃい~言い出しっぺはユウだろ!」

 「俺は類似性の例を述べただけだ、巻き込むな」


 男子は男子で馬鹿やってて下さい、勿論ユウくんも同罪ですよ。


 「サキさんは実際種族何にしたの?私は猫だよ」

 「猫?まさかの四足ですか?不便では?」

 「ほら、みんなでやるって話だったから、戦闘もちゃんと魔法で参加出来るし」

 「会話は?確か動物系は会話出来ないのでは?」

 「ゲームAI相手だけだよ、プレイヤー同士は副音声で会話可能だし、街中はユウかコタくんの肩に乗ってれば移動は楽チンだし蹴られる事も無いしね」

 「蹴られるのですか?」

 「常に足元見てる人は居ないよね~」

 「確かに・・・そうですね」

 「そうそう、まぁパンツ見放題なのは問題だと思うんだけどね」

 「見放題なのですか?」

 「プレイヤーはみんなまだ普通の防具だからあんまりかな、ただ変態と言うか、痴女は居た」

 「痴女ですか?」

 「そうそう、ローブ一枚で下はガーターの黒だったよ、正直引いたね」


 ココチャンが両手を肩口に広げヤレヤレってしてますね、然し痴女ですか・・・

 

 まぁ人間いっぱい居たらそんな方も居るでしょう、私はマネキンだからセーフセーフ


 「女性の方は珍しいですね」

 「そうだよね、男の人で変態ってのは今までいっぱい見たんだけどねfreeだとまだ見てないね」

 「意外ですねビキニパンツとか居そうなのですがね」

 「あぁ・・・そう言えばヤバげな人は居たかな、ログアウトする前に見かけたけど」

 「ガーター黒パンローブよりヤバゲって創造出来ませんけど、まさかの全裸?」

 「変態って意味じゃなくて、危険って感じかな・・・ローブ被ってて顔も認識阻害か何かしてるのか確認出来なかったんだよね、で・・・たまたまスレ違いにローブの中覗いたんだよね、そしたらローブの内側から体の至るところにナイフが並んでるの、正直怖かった」

 「それは確かに怖いですね、でもプレイヤーなら名前が解るのでは?」

 「それが名前も文字化けしてるんだよね、看破の真偽判定って上位スキルを種族特性で持ってるんだけど名前すら見えなかったよ」

 「触らぬナニかにナンとやらですね」

 「そう言えばその人近くの初心者用の防具屋さん入っていったな、ローブの下見ただけだけど無用だとおもうんだよね」

 

 短剣いっぱい・・・ローブ・・・初心者用の防具・・・・・・まさか・・・ね




 「人いっぱい居たねー」

 「そうだな・・・」

 「みんな何食べるんだ?」

 「ユウくんは?」

 「俺はチーズデミハンバーグ」

 「それ美味そうだな・・・俺も其で」

 「コタくん大丈夫?」

 「まぁコタは放っておきましょう」

 「サキチャン・・・」

 「私はDXトリプルチーズバーガー」

 「サキちゃん・・」

 「ほら、ココは何にするんだサキさんもコタも今更だろ」

 「確かに・・・じゃぁ私はオムライスで」


 お参りしたあとみんなでファミレスに来ました、コタも学習しないな・・・ユウくんが注文したのはチーズデミハンバーグでも多分2ポンドサイズで900グラム有るんですよね体も大きいし納得ですが、流石に小人なコタにはキツイでしょうね。ん?


 「あれ?私も?コタだけじゃない?」

 「うんサキさん・・・DXのトリプルだよね、しかもセット」

 「ん?普通じゃない?だってユウくんも2ポンドのセットでしょう?」

 「そうだけどそうじゃないかな、ココと比べてみる?」

 「ココチャンは小食でしょ、しかも可愛いし私と比べたら可愛そうよ!」

 「うんそうだね、僕が悪かった・・・悪かったから」

 「サキも大概だよな・・・何処に入るんだか」

 「私もコタにそっくりそのまま言葉を返したいは・・・ユウくんとおんなじなんて・・・」


 コタが慌て始めました・・・あっユウくんがなだめてますね、普通サイズにしたようです。ユウくんは気配りもできますから、コタとは大違いですね。


 「そう言えば聞きそびれちゃったけどサキちゃんの種族は?私はもう教えたけど猫だよ」

 「そう言えばサキさんだけみんな知らないんだったね、僕は蜘蛛人」

 「私は木人よ、ユウくんは蜘蛛か・・・スパイdー」

 「セイセイ・・・それ以上は言っちゃ駄目だよ、まぁ全く違うから問題もないかな、手が6本有ってね操作が難しい」

 「まぁ腕の数に目を瞑れば普通の人族っぽいんダよねー」

 「コタは?」

 「・・・猿人」

 「ん?」

 「猿人・・・」

 「猿?人?」

 「毛むくじゃらの手長猿だよ!」

 「何を早まったの?人間が嫌に成ったの?」

 「一応人型だい!」


 ついにこの猿は自分が人だと誤認し始めましたか・・・アッ注文が来ましたね流石2ポンドハンバーグ見るだけでヘビーですね、横の普通サイズは300グラムでしょうか、見比べると何か笑いそうに成りますね。

 オムライス可愛い・・・でも少ないんですよね、頂上の旗は日の丸です。

 私の大好物チーズバーガーこのジャンキーな感じヤバイですね。バンズもなかなかに肉厚でこのお店の私のお気に入りです、とろけるチーズとこの肉汁の甘い香りがたまりません・・・よだれも溢れそうです。


 「「「「いただきまーす」」」」


 「そうそう、サキさんはどれくらいで街にこれそう?」

 「私は未定ですね、街の位置も解りませんし」

 「サキの居るエリアは?解る範囲なら迎えに行けるし」

 「人形の森ですね」

 「・・・・・・」


 あれ?みんな手が止まりました、何故?


 「サキちゃん・・・レベルは?」

 「1ですね」

 「サキさん・・・人形の森の適正レベル知ってる?」

 「知りませんね・・・そもそもそれ以外のエリアすら解らないので比較できません」

 

 みんな凄く困った顔してますね


 「サキはそこにいる限り問題は無いんだな?」

 「そうですね、問題は無いですね」

 「そうすると、俺らがレベル上げて行く方が良いかな、もう少しで森に入れそうだしな」

 「ユウに賛成取り敢えずレベル8まで上げよう」

 「そんな大袈裟な・・・」


 あれ?みんなからジと目で見られます・・・何故ですか?


 「サキちゃん・・・適正レベルの話だけど、人形の森は10レベルなんだよね、そして今一番人が居るのが適正レベル3の初心者の平原なんだよね、私たちは最初からパーティー組んでボーナスも貰って一抜けしたから適正5の初心者の沼地に居るんだけど、人形の森は北側の適正10でまだ間に初心者の森が適正8で横たわってるんだよね」

 「初心者の森にレベル5の時に間違えて入ったが・・・みんな仲良く種マシンガンで街に戻った」

 「あれは酷かったな・・・ユウは反応出来てたけど・・・」

 「ごめんね・・・肩に居る私庇ったせいだもん」

 「ココ・・・余り気にするな、そもそもレベルが足りて無いのだから」

 「つまり、レベル1の私が街に行くと・・・」

 「順路の逆打ちでレベルの暴力に曝される可能性が有るかな」

 「まぁもしモンスターの同族判定で攻撃されないと仮定しても、初心者の平原から順路を流れて来るプレイヤーに殺られる可能性が有るかな」

 「大人しく待つのが吉ですか・・・ハム・・・」

 「そうなるな・・・ワンちゃんコタの特性木登りで樹上を行くって方法が有るが・・・」

 「辞めた方が良さそうだよね、ユウの種族的に蜘蛛が居ると思うしコタくんの種族も考えると安全とは言えなさそうだし」

 「そうなると私は回収待ちですか・・・」

 「そうなるな、まぁ待っててよなるべく早めに向かうからさ」

 「大人しく待ちますね、まぁやること有るので暇では無いですから余り急がなくても良いですよ」

 「サキのこう言う時って大概ろくでもないんだよな・・・」

 

 失礼な・・・コタは滝行から遣りますか・・・冬の滝は地獄ですよフフフ


 「・・・何か悪寒が・・・」


 



 「ただいまー」

 「おかえりなさい」

 「吉野さんも呼び出されたんですね・・・」

 「毎年ですからねぇ」


 帰って来るとお手伝いの吉野さんが居た、家の道場の住み込みのお手伝いさんで一応お手伝いさん達のボスです、まぁ普通の気の良いおばさんみたいな感じです、二児の母で母の同級生らしいです。


 「今日の集まりって母屋?」

 「残念ながら5年事の大事なので裏の本宅です」

 「むぅ・・・やっぱり私は上座?」

 「まぁ本家の在宅の長子ですからね」

 「息が詰まるんですよね・・・あそこ」

 「まぁまぁ雫さんも霞さんもその日は帰宅されるようですから、少しは視線も消えますよ」

 「雫ネェは解るけど、霞ニィは珍しいですね」

 「会社の経営が軌道に乗ってやっと自由な時間が取れるようになったみたいですよ」


 やっぱり吉野さんは落ち着くな・・・この人の周りだけ時間がゆっくりな気がするんですよね。


 「時間は18時ですか?」

 「そうですね、下家が揃ってからなのでそれくらいでしょう」

 「解りました、其くらいに本宅に上がりますね」

 「あぁ本宅に着いたら花の間に居ますのでキチンと来てくださいね」

 「やっぱり着ないとダメですか?」


上目遣いでみてやります、私中腰ですが・・・吉野さんの身長161なんですよね・・・


 「一応本家主催で本宅寄りですからねぇ」

 「むぅ・・・やむ無しですね」

 「ではまた後で」


 にこやかに手を振りながら奥に消えていきました、吉野さんって地味に分家の嫁入りなんですよね・・・しかも分家でも下家を束ねる上家の一つだから発言力はトップクラス・・・なんで本家のお手伝いなんてしているのでしょうか・・・


 細かいことは考えない方が良いですね、自室に戻ってゲームしましょっと♪


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