第12話
響華 「え?え?お、お付き合い?お付き
合いって?」
瑠夏 「恋人になってくれませんか?」
知春 「まったー!!!許さない…許しま
せんよそんなこと!!響華さ
ん!!断ってくれますよね!!」
響 「う、うん。」
知 「よかったー!!」
響 「ごめんね、瑠夏ちゃん、私ももう
いい歳だし、遊びのお付き合いっ
てのはできないから。」
瑠 「遊び…じゃないです…私は!お姉
ちゃんと一生共に生きていく覚悟
があります!」
わぁ、若気の至り。
響 「瑠夏ちゃん、今年から大学生なん
でしょ?だったら、その大学で勉
強ついでに恋愛してみたら?そし
たら
瑠 「そんなに、私とはいやですか?」
響 「いやというか
知 「嫌です!響華さんは私と結婚する
んです!!」
瑠 「あなたは恋人じゃないって聞きま
した!!黙っててください!!」
知 「黙らない!!たしかに…恋人じ
ゃ……な…い、けど、響華さんと一
緒に生きていくから!」
瑠 「恋人ではないのに一緒に生きてい
くんですか?なんですか?それ?
ストーカーみたいですね。聞きま
したよ。アプローチはしてるんで
すよね?それでも実らないのはあ
なたにその魅力がないからじゃな
いですか?それでもあなたが結婚
できると思ってるんですか?それ
でもあなたが
響 「瑠夏ちゃん、待った。知春、泣か
ないで。……瑠夏ちゃん、あんま
り、ボロクソ言わないであげて
よ。悪いのは私なんだ。19歳か…
瑠夏ちゃん、君も親が死んで大変
な思いをしたと思う。それで他の
子より大人としての価値観を手に
入れたかもしれない。それでも
ね、まだ君は子供だよ。大人の世
界には本当に色々あるんだ。それ
が振り払えないから私は知春のこ
とを受けきれない。受けきれない
から、断ってる。受けきれること
ができれば、受けきれる覚悟がで
きれば、私は知春と恋人になる
よ。」
瑠 「…すみません…言いすぎました…」
知 「ひぐっ…えぐっ…」
響 「知春、大丈夫、大丈夫だから。」
瑠 「でも!私諦めませんから!落とし
てみせます!!」
響 「うん、頑張って。」