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狼乙女と兎美女  作者: 洋梨
12/14

第12話

響華    「え?え?お、お付き合い?お付き

       合いって?」

瑠夏    「恋人になってくれませんか?」

知春    「まったー!!!許さない…許しま

       せんよそんなこと!!響華さ

       ん!!断ってくれますよね!!」

響     「う、うん。」

知     「よかったー!!」

響     「ごめんね、瑠夏ちゃん、私ももう 

       いい歳だし、遊びのお付き合いっ

       てのはできないから。」

瑠     「遊び…じゃないです…私は!お姉

       ちゃんと一生共に生きていく覚悟

       があります!」

わぁ、若気の至り。

響     「瑠夏ちゃん、今年から大学生なん

       でしょ?だったら、その大学で勉

       強ついでに恋愛してみたら?そし

       たら

瑠     「そんなに、私とはいやですか?」

響     「いやというか

知     「嫌です!響華さんは私と結婚する

       んです!!」

瑠     「あなたは恋人じゃないって聞きま

       した!!黙っててください!!」

知     「黙らない!!たしかに…恋人じ

       ゃ……な…い、けど、響華さんと一

       緒に生きていくから!」

瑠     「恋人ではないのに一緒に生きてい

       くんですか?なんですか?それ?

       ストーカーみたいですね。聞きま

       したよ。アプローチはしてるんで

       すよね?それでも実らないのはあ

       なたにその魅力がないからじゃな

       いですか?それでもあなたが結婚

       できると思ってるんですか?それ

       でもあなたが

響     「瑠夏ちゃん、待った。知春、泣か

       ないで。……瑠夏ちゃん、あんま

       り、ボロクソ言わないであげて

       よ。悪いのは私なんだ。19歳か…

       瑠夏ちゃん、君も親が死んで大変

       な思いをしたと思う。それで他の

       子より大人としての価値観を手に

       入れたかもしれない。それでも

       ね、まだ君は子供だよ。大人の世

       界には本当に色々あるんだ。それ

       が振り払えないから私は知春のこ

       とを受けきれない。受けきれない

       から、断ってる。受けきれること

       ができれば、受けきれる覚悟がで

       きれば、私は知春と恋人になる

       よ。」

瑠     「…すみません…言いすぎました…」

知     「ひぐっ…えぐっ…」

響     「知春、大丈夫、大丈夫だから。」

瑠     「でも!私諦めませんから!落とし

       てみせます!!」

響     「うん、頑張って。」

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