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4話【後輩と初めてのデート】

「デート、デート先輩とデート」


そんな陽気なことを涼介の隣で言ってるのは涼介の後輩であり、親友の妹でもある凜華である。


「うるせぇ、デートじゃないって言ってんだろ」


顔を顰めながら涼介は彼女が言ってることを否定した。


「先輩、デートの定義知ってますか?

男女2人で出かけることですよ、つまり、今の私たちの状況はそれに該当しないというのでしょうかねぇ〜」


凜華はニヤつきながらわざとらしく正論をぶつけてきた。


「あー、はいはい、凜華様正しいでございます。

ならば、帰れ」


涼介は少し怒ったように言った。


「先輩、文脈おかしいですよ

なんですか?

最後帰れって、おかしいと思いますよ」


「なら帰れ、お前がデート、デート言って帰るか、大人しく帰るか選べ」


涼介は少し顔を怖くしながら、2択を凜華に与えた。


「先輩それどっちみち私に帰れって言ってますからね!」


姿勢を低くして体を前に倒すような形で凜華は反応した。

その体制はあるのもが見えそうで見えない、目に毒のようなものである。

涼介は目を横に背けた。


「な、なんのことだろうな?」


そんな涼介の戸惑った態度に凜華は自分の今の体制から、服の隙間からチラ見えしそうなことに気がついた。


「あれれぇ〜先輩、なんで目を背けてるんですか?人と話す時は目を合わせるって習わなかったんですか?」


そう言いつつも凜華は自分の体制をより前に倒し、涼介の角度から見たら、服の内側の大きな双丘が少々見られるようになった。

本来外に晒されることがないそれは少し日焼けしている腕とは違い凜華本来の白さが保たれている。


「たしかこういう時にいいって習ったことものあるなぁ」


そこまで言うと涼介は腕をボキボキと鳴らし始めた。


「聞き分けがないやつには痛みで教えて方がいいと習ったなぁ」


そう言うと涼介は彼女に対し拳を固めて、彼女の頭のてっぺん目掛けて上から降り下ろした。

しかし、それは当たらずに彼女の頭の数センチ前で止まった。


「さすがの先輩もこんな可愛い女の子を気づつけることは出来ないですよね〜」


凜華は少し安堵したように見せた。

そんな油断を見せた凜華のおでこめがけて、涼介はデコピンをくらわした。


「いたっ」


突然の事だったためか凜華のその声はいつもより大きく、周りの通行人の目線も集めた。


「せんぱいぃひどいですよぉ」


涼介のデコピンのせいで凜華のおでこは少し赤みを帯びていた。


「なら、俺をからかうのは控えろ」


ここで止めろと言っても聞かないと言うこと学んだ涼介は控えろとあくまでやることは了承する形にした。


「仕方ないですねぇ〜

それじゃ、何か奢ってくださいね!」


そのことを読み取ったのか凜華は笑みを浮かべていた。


それから涼介と凜華はたわいもない話をしながら、モールに向かった。




◇◆◇◆◇◆


2人はなんやかんやモールにつき、電気屋に着いた。


「先輩〜どんなの買うんですか?」


「Bluetoothのやつだな、周りの音が聞こえにくくなるようなやつだな」


「なんというか……先輩らしいですね」


彼女は顔に笑みを浮かべていた。


こうしていると可愛いんだよなぁ…


涼介のような陰キャとも普通に話せるコミュ力、そして、誰もが魅了されるような顔、体は細いが膨らみがあるところはいい感じの膨らみがある。


「なんですか?じっと私を見て」


そんな涼介の視線に気がついたのかそんな質問をしてきた。


「いや、こうして見てると可愛いなと思ってな」


涼介にとっては何も考えてないような一言だったが、それを聞くと凜華は顔を赤くしもじもじとしていた。


「せ、せんぱいってそーいうこと何も考えずに言えるなんて凄いですね……好感度高いですよ」


「そーか」


凜華のその言葉にも涼介はあまり反応を見せず無表情でいた。


「先輩あんま嬉しそうじゃないですね、私ごときに言われても嬉しくないってことですかー、そーですかそーですか」


頬を膨らませて、凜華は拗ねなるようだ。


「はぁ……違ぇよ、ほら、俺って友達少ないからさ、女子の友達と言ったらお前と舞くらいなんだよ、」


我ながら言っていて残念な話である。


「そーでしたね、先輩ならそのお友達の私が言う些細なお願いを聞いてくれますか?」


そんなことを言う彼女の目は上目遣いでこちらを見てくる。

手を握ってくるあたり、こいつがお願いしたら誰でも言うことを聞いてくれるだろう。


「はぁ……聞くだけ聞くぞ」


「先輩案外ちょろいですね笑」


握っていた手を直ぐに離し万遍の笑みを浮かべていた。


「よし、やっぱ聞かなくていいや」


涼介はそのままどのイヤホンがいいか見始めた。


「もー、冗談ですから、それに、今更撤回なんて、出来ませんから!」


必死になって弁解する凜華を横目に、涼介はイヤホン選びを続ける。


「え、先輩?無視!?」


「で、俺になんだよ」


涼介は諦めて、目的を聞いた。


「それはあとからのお、た、の、し、み!ですよ」


人差し指を左右に動かしながら言うそのセリフはなんだかウザったく感じたがそれは無視した。


「あー、はいはい、どうせろくでもないやつだな、

じゃー、まあ聞くからこれを見つけてくれ」


涼介は自前に調べておいたイヤホンの写真を凜華に見せた。


「あいあいさー」


凜華は敬礼をし探しに出た。


まぁ、こんな放課後も悪くないよな

読んで頂きありがとうございます。

メリークリスマスですね

私はもちろん1人ですごします……


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