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こんな可哀想なことってありますか!?

区切りの問題でちょっと長いです。

バレンタインの日、下駄箱にチョコが入ってるなんてことがなかっただろうか?中学の時、何人かが下駄箱に入っていた。勿論俺は入って無くて、入ってた奴に、


「下駄箱にチョコとか不衛生だよ!食中毒にならるから俺は受け取らないよ!」


とか周りに聞こえるように言っていた。受け取らないも何も入って無かったんだけどね。可哀想なやつだろ?それでも、前日にはワクワクしたしドキドキしたよ。結局入って無くて落ち込んだけど・・・・。それがもし入っていたら嬉しいはずだ。それがチョコじゃなくて手紙だったとしたら、なおさらである。交際の申し込みかもしれないんだぜ?


「(聖母による救済が終わり、そら渾沌カオスに染まりし時、神星領域セイクリッドベルトにて宴が開かれる。共に鮮血の舞を繰り広げようぞ!)」


い、意味わからん・・・・・。あと、期待した俺に謝れ!!!俺は手紙をポケットに突っ込み教室に向かった。



「うん?何それ?」


「顔近い、体近い、息吹きかけんな!」


昼休みに三人で集まり昼飯を食うようになったので、明に今朝の謎の手紙を見せてみた。こいつには異性という認識はないのか?


「で、これが今朝下駄箱に入っていたんだよね?」


「そうなんだが、俺には何かいてあるのかサッパリ分からんわけよ。お前らわかるか?」


「なんで分かんないの?こうゆうの解くの一希くんの特権じゃん!(笑)日頃から、咆えろ!俺のラピッドファイアァァァァァァァァァァァァ!!!!とか叫んでいるんだし(笑)」


「お前幻聴でも聞こえてんじゃないの!?」


「まぁ、鮮血の舞って書かれているから殺されるんじゃない?」


「物騒なこと言うなよ・・・・・」


心当たりがあるな。確か、明のことを呪い殺すとか言ってた奴がいたな。なんで明から俺にチェンジしてんだよ・・・まぁ、用心はしておこう。


「ところで、部活の件どうなった?部員は集めるにしても、顧問と活動場所、それと何やるか、決めたのか?急がないと文化祭の時期にかぶってうやむやになるぞ」


「うーんとね、部員一人と活動場所は何とかなると思うよ」


「ん?入ってくれる人いたのか?活動場所は?」


「3年生の先輩達が夏休みに引退しちゃって、部員一人の文芸部があるんだけど、そこを乗っ取ろうかなって」


「乗っ取るって、なんか物騒だな。あと、お前こんなわけのわからん部活と統合してくれると思うのか?」


「まぁ、どんな人か見てきたけど優しそうな人だったし大丈夫っしょ!」


優しさにつけ込む気か・・・・


「(キーンコーン)」


お、もう予鈴か


「じゃあ、俺戻るからまた後で」


「(スピー・・・・・・・)」


相変わらず昼休みに瀬那は寝るようだ。俺がマジマジと見ていると


「(・・・・・・・ムク)」


起きて明の元へ、そして、


「マジマジ見つめんな、キモイだって!」


・・・・・・すみません。



「ふぁーあ、ねみーな・・・・・・な!?」


昨日の手紙の件以来、一様用心していたが特にこれといったことなく次の日を迎えたのだが、昨日と同じ下駄箱に今度は可愛らしい手紙があった。


「なんだ?嫌がらせか?えーとなになに・・・・ホームルームで担任の話が終り、夕方の放課後に、屋上に来てください。お話がありm・・・おお!?」


ガ、ガチのヤツだこれ・・・・なんでだ?嫌がらせじゃなかったのか?いやしかし、この丸っこい文字といい、定番の告白シチュエーションといい女の子か?ついに来たのか俺のリア充生活!長かった、ここまで本当に長かった・・・・・そうだよな、そりゃそうだよな。仲良くなったのに実は残念な奴とか笑えんもんな。祝!俺、春到来!



「君かい?俺を呼んだのは?」


「そうです・・・・。」


「何か俺に用があるのかい?」


「はい・・・・・・・。実は、私烏丸君のことが!!?」


俺は彼女の口を抑えた


「いいよ、言わなくて。こうゆうのは男から言うもんだろ?」


「え・・・・・・・?どうゆう!!?」


「まだ、喋っていいなんていってないよ。」


俺は彼女を抱え込むようにして


「俺から言うな?俺、実はお前のこと好きだったんだ。一目見たときから恋とやらに落ちたようだ。お前が好きだ!もうお前しかみれない!責任とれよ!」


「・・・・・・うん。私も烏丸君が好きなの・・・・けど私でいいのかな?私、何も取柄無いし・・・」


「お前でいいんじゃない!お前がいいんだ!俺からしたらお前のすべてが取柄だ!」


「烏丸くん・・・・・」


「泣くなよ。笑えよ。」


「うっうう・・・」


夕日が綺麗な屋上で二人の影は重なった。


「烏丸ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!何寝てんじゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」


「うわ!!!」


彼女の顔が生徒の中で有名な鬼の山田に変わる。ホラーかよ・・・・・って、寝落ちかよ!!!


「すみません!すみません!すみませーん!」


俺はペコペコ謝った。最後はアレだけど、まぁいい夢だったなぁ。いや、正夢にしてみせる!!!



俺は階段を上る。一段一段踏ん張って、正夢をイメージしながら。さぁ!扉の向こうには夢のリア充生活だ!


「(ガチャリ)君かい?俺を呼んだ・・・・の・・・はって野郎じゃねぇか!!!!」


扉の向こうには、制服姿の可愛らしい女子高生!ではなく、仁王立ちしているイケメンだった。正夢もへったくれもあったもんじゃねぇ。


「よくきたな我が同志よ!我が名は如月敦きさらぎあつし!呪われたこの世界の鎖を引き千切り、宿敵ハデスとの決着を前にしている者である!!さぁ、我と鮮血の舞を踊ろうぞ!!!!ってオイ、何階段降り始めてるんだ!?」


えー、だってこの人、属に言う中二病ってやつでしょ?何言ってるのか分からんし、見てるこっちが恥ずかしいんですけど。関わらんのが一番一番。


「まぁ、まて同志よ」


「まず、同志じゃないし、とっくに卒業したんで・・・それじゃぁ」


「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!俺の、俺の眼がぁぁぁぁぁぁ!!!!待て!行くなぁぁぁぁぁ!!!」


ええ・・・・・


「ぐ、ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


振り返ると血がドバドバ出ていた。っておい!


「お、おい大丈夫か?どうした!おい!?」


「ぐふ・・・・・」


「おい!しっかりしろ!」


「俺はもう駄目だ・・・・・・お前だけでも!!!!」


「おい!おい!死ぬなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


「ふ、やはり貴様は俺と同じだな!」


見るとケロッとした様子で立ち上がる中二病、血のりとかなめてんの?


「貴様も俺と同じはぐれているんだろう?どうだ、俺と組まないか?そして凡人達に目にものを見せてやろうぞ!フハハハハハハ!」


「ご自由に一人でやっててください。それでは」


「ちょ、待てぇい!」


俺は後ろでギャーギャー言ってる中二病を置いて歩き出す。ん、ところで


「なぁ、お前が書いた手紙ってどっちだ?」


「お前ではない!鎖を引き千切りしもの如月敦だ!あの手紙か?あれはだな、一回お前に書いたのだが、」


ああ、あの意味わからんやつね


「お前には少々早すぎたのか、解読できんかったろう?」


言い方腹立つな


「だから、お前が好きそうなシチュエーションで書いてみた」


は?


「そしたらどうだ、見事に来たじゃないか!」


こいつ、ぶっ殺す・・・・・いや、まてよ?


「なぁ、鎖を引き千切りし者よ、お前自分の力知りたくはないか?」


「な!?」


「俺はお前をある場所へと導くためにここに来た。それが運命に逆らうことだとしてもだ。」


自分で言ってて思う・・・・死にたい。だが、我慢だ!


「運命に逆らうだと・・・・お前そこまでして・・・・」


キタァァァァァァァァァァ!!!引っかかったな馬鹿め!俺に期待させ、男心を弄んだ分償ってもらうぞ!!


「そうだ。そこまでしてまでも、お前を銀の女神のところまで連れて行かなくてはならない。」


「銀の女神だと・・・・」


「(プルルルルル)」


んだよこんな時に!見ると明と表示されている。ナイスタイミング!


「もしもーし明ですがー?放課後集合って言ったよね?」


「我と同じ銀の女神に使える者よ。銀の女神のお告げは可能だろうか?」


「・・・・・・分かりました。銀の女神の聖域に来てください。女神の加護があらんことを」


「加護があらんことを」


あいつノリ良すぎだろ(笑)まぁいいこれで準備は整った。


「さぁ行こう!聖なる領域へ!」



瀬那と明の教室のドアの前まで来た


「面会の許可をもらってくる。少々待たれよ」


一人で俺は教室に入った。中はカーテンが閉まっており夕日が入らないようになっている。そして、中心に向かい合わせになる形で机が2つありそれを囲む形で余りがならべてあった。机にタオルケットを被った瀬那と横に明がいる。本当にノリいいな(笑)俺は明に事情を説明した。


「ってなわけで、俺の怒りを買ったあいつに、現実を見てもらいたいと思います。瀬那が才能を見るときに起こる現象は、現実感与えるだろうし、馬鹿にはいい薬じゃ!瀬那協力してくれるか?」


「・・・・・・・・(コクリ)」


「よし!明は?」


「勿論!小馬鹿にしがいあるね!」


「じゃあ、いくぞ!」


俺は教室の外に行き


「面会の準備が整った。いいか?くれぐれも気に障るようなことをするなよ。」


「勿論だ。これで俺の秘められた力がわかる。」


ああ、前の俺だ・・・・・・。中二病は聖域(教室)に入り席に着く。さらばだ、思春期の幻影よ


「ようこそ!銀の神の元へ!貴方は選ばれたのです!」


「一条さん!?」


「今は神聖ジョウ・アーカリーです!」


「す、すみません。」


なんだよ、神聖ジョウ・アーカリーって・・・・


「では、始めます。女神と手を合わせなさい」


「はい。」


すると、俺の時と同じように暗い中から瀬那が出てきた。相変わらず綺麗だな。


「Beautiful Venus!!!!!」


何言ってんだコイツ・・・・・

やがて、瀬那による才能検査は終わり俺たちは明を残して外に出た。


「・・・・・・女神は本当に存在した。」



いよっしゃ!信じたな。後は明からの報告を待つだけだ!


「(ガラガラ)」


「どうだった明?」


明は何か申し訳ないような感じででてきた。なんなんだ?俺の時みたいに笑わないのか?


「発表します・・・・」


「ハイ!」


「迫りくる魔王ハデスの脅威に、神の恩恵を受けた聖剣エクスキャリバーを手にし、眠る力が解放され、世界を救う才能です・・・・。」


「っしゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!俺には本当にそんな力が!!!!!」


いやいや、無いからそんな事、なぁ明!俺は視線を明に移すが


「・・・・・・・・・・・・・」


おいおいどうしたんだよ?


「本当にその才能だった・・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?


「まって、それじゃあ、俺はシャンプーであいつは聖剣?」


「うん・・・」


「あばばばば、俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。俺はシャンプーであいつは聖剣。」


「わわわわ、ちょっとまって一希君!?よく考えてみて」


「プーであいつは聖剣。・・・・・ちょっとまてよ?」


確か明が俺の才能は凄いって言ったときに、才能の対象がその世界その時代に無くちゃ駄目なんじゃなかったけ?


「聖剣無くね・・・・・?」


「無いね・・・・・」


「っしゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!俺には俺には俺にはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


後ろでは相変わらず叫んでいる。ちょっぴり可哀想になってきた。だって、聖剣がこの世界に無い以上、あいつの力は目覚めることないんだぜ・・・・。ってことはだよ


「あいつ、一生凡人なのか・・・・」


一人本人を除いて、お葬式みたいな空気になってしまった。後で何かおごってあげよう・・・・・・





読んで頂きありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

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