はじめに
文章を書くという行為に対してあまりにもその感覚が大きすぎると自分がどうしていたのかということを想い出せないことがある。
これを書きはじめようとしたときもまさしくそんな感じで、中途半端な時間を持て余している割に作品は一向に進められずに気が付けば、文章を書くということが一切できなくなっていた。
これはいけない。何かしら練習の場を、と考えて、しかし短篇集を書き続けるという器用なことが自分に出来るとは到底思えなかったのでならば思ったことを書き殴る程度のことをしておこうと思ったのが発端である。
このエッセイ(というより書き殴り随筆)を書くに当たり、『小説家になろう』のエッセイのジャンルを調べてみた。そして死ぬほど驚いた。真面目に調べたわけではないので実際には他のものももっとあるのだろうけれど、そのほとんどが『小説の書き方』やら『異世界転生系ジャンル』に関する記述である。特に後者については「このサイトのランキングの上位には同じようなジャンルしか存在しない」と書かれている。そういう同じような主張をするエッセイを軽く検索しただけで十件くらい見た。新手のギャグなのだろうか。
閑話休題。何も私は喧嘩を売りたくてこのエッセイを書いているわけではない。そこだけは分かって欲しい。今までの言葉に説得力は皆無だろうが。
とにもかくにもこのエッセイはそういう小説に纏わる考察、高説、主張の一切を取り除き(まぁたまには出てくるだろうが)ただただ筆者の思うことだけを書き連ねていくというものになる予定で、つまり、同じジャンルにある他の文章と違い、読んでも特に実りある考え方は得られない。むしろ損もしないが得もしない。そういうものを目指して行きたい。かの兼好法師の書いた『徒然草』から教えを取り除いたようなものである。誰かの暇つぶしにでもなれば幸いである。どこから読んでもどこで止めても損もなく、得もない予定である。気まぐれに、月に二回程度更新できればと考えている。
2017/02/16
以下、このエッセイを読むに当たり必要となる情報があれば記す予定である。