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ネットゲーマーの他愛のない日常。  作者: しづっち
プロローグ
1/13

プロローグ1

”スタンブレード”

”ファイアアロー”


大剣の腹を叩きつけることによる硬直効果のあるダメージ自体は少ないが、重みのある一撃、大剣を背負う男がバックステップをした刹那、火を纏う矢が体長80cmほどのサイズの灰色のネズミ型のモンスターを襲う。


チュウ…


体格の良い見た目とは一変して、可愛らしい鳴き声、もとい断末魔の叫びを上げて絶命するネズミが落下した花瓶のようにパリーンと砕け散り、数枚の小銭と毛皮が遺される。


「さて、こんなもんか…」

つぶやき、大剣を背負う男が遺された小銭と毛皮に手をかざし回収する。

つられるように弓を背負う少女が同じ動作でネズミの遺物を回収する。


「えへへ。今日は色々ありがとうございます♪明日…というか?今日学校だからそろそろ寝ますね♪」


栗色の長めなツインテールで瞳は琥珀色、幼さが強く残る顔立ちに身長は155cmほど、白を基調とした可憐な制服もどきが似合う可愛らしい少女…”メイ”は満面の笑みで男へお辞儀をし、携帯電話(スマートフォン)にも似た端末を取り出して操作すると、少女はじゃあねと再び笑顔を向け男…”ユウ”も答えるように小さく手を振る。

ユウは端末を開くともう1時か…と心の中で呟く。


今、ここに居る世界は、現実ではない世界、いわゆるバーチャルリアリティーである。

2023年にヘッドホン型の端末、”EvO”が開発され、医療用の教育や、問診の際に使われていたが、2024年には民間用の新端末として、爆発的に大ヒットしている、

EvOを耳に装置し、右耳にある”アクセス”というボタンを押すと、自ら電波をひろい、睡魔に似た感覚を強制的に襲わせ感覚などを遮断し覚醒と同時にバーチャルの世界で目を覚ます感覚だ。

2024年後期にはEvOの初のオンラインゲームのこの世界、”アクアリウスオンライン”誕生した。

アクアリウスは地球に似た環境の未開の惑星グリシズと、探索拠点となる巨大なコロニー”アクアリウス”が舞台でグリシズの調査をするのが主なストーリーだが、釣りやカジノ、家づくりや商売、などやり込み要素が豊富で、そちらがメインというひとも多分に含まれる。

当然、バーチャルとはいえ自分の身体で現実以上に自由に遊ぶことができるこのゲームが大ヒットしないわけがなかった。

サービス開始同時に日本中から数百万のユーザーが一気にログインし、一瞬でサーバーが落ちたことは記憶にも新しい。

サービス開始が1週間延期したが、都道府県別にサーバーが分かれるようになり、アクセスを軽減され、サーバーに負荷が掛かることは滅多になくなった。

サーバーが分かれたが共通で使用できるコンテンツもあるので、サーバーが違うからという理由でコミュニケーションができないということにはい。

ユウはクローズβテストからプレイしており、田舎鯖と言われる杜”ヤマナシ”に所属し一年間最前線で戦い続けそこそこ名の知れたプレイヤーであり、15人のプレイヤーが所属する”夢幻の旋律”のギルドマスターでもある。

先ほどのメイという少女は昨日始めたビギナーであり新メンバーである、勧誘したメンバーのリアルでも友人だという。

そのメンバー”キセ”は明日学校というわけで、1時間程前にログアウトしていて、メイもすぐに落ちないといけなかったのだが、バーチャルではあるものの見慣れない異世界に興奮しているせいか、なかなか寝付けなかったらしく、落ちて再度またインしてきた。流石に初期装備では、火力不足にすぐなってしまうのでで、眠くなるまで素材調達に来ていたのだ。

レベル92のユウにとって現在地、アールツ平原はレベル80ほども格下である。

装備をそのままあげることも、ユウが無双して狩り尽くすことも可能ではあるが、面白さが激減してしまうので敢えてユウが弱らせた敵をメイがトドメを刺すことにより、経験値も入るのでまさに得策というわけだ。


明日…もとい今日は月曜、学生であるユウこと優も当然学校へ行かなければならない。

ユウは小さくため息を吐き、ログアウトするのであった


近いうちに改変、次回投稿します。

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