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アパートの大掃除

幽霊に会ってみたいものです


オカルトチックな出来事が好きなので


「よし、準備はいいか、お前ら。これから、住人みんなでアパートを大掃除して綺麗にしちゃおうの会を始めるぞー」

 その大家さんの一言でこの大掃除が行われることになった。

 大家さんは気まぐれな性格なのでそういう企画がたまにアパート内で行われる。

「大家さん、ちょっといいか?」

 そう言ったのは佐助さんだ。

 何だか外見に似合わずやる気があるらしく、三角巾を巻いてマスクをしたスタイルはやる気があるというのがひしひしと伝わってくるのだが、やはり帽子は脱がない。うーん、似合わない。

「どこを掃除するんだ?俺の部屋は特に汚れてないぞ」

「そんならあたしの部屋もだけど!?ねぇ、アレス?」

 そう言うマリーさんにアレスさんは軽く「はい」と頷いた。

「あぁ、大丈夫だ。掃除する場所は決まってるからな」

 大家さんはそう言って指をさした。

「今日掃除する場所はあそこだ」

 あそこは101号室。部屋としては使われてなく、大家さんが使わないものを置いていったのを皮ぎりに現在はみんなの物置部屋となっている。

 主に使ってるのはアンティーク物を集めるのが趣味の裕子さん、何かを置きたいからといろいろ置きまくってる洋一さん、あと置く場所が部屋にないからと大家さん。まぁ、だいたいこの人たち。

「まぁ、集めたからといってもういらないものもあるからな。また、どっかに売り飛ばすかな」

「待って、裕子さん!その言い方物騒すぎる!」

「そんなのはどうでもいいからやるならさっさとやるぞ」

 そんな感じで大掃除は始まった。

「各分担だが佐助と太一とアレスと洋一は中のものをどんどん出してって、裕子とマリーと私で用具の準備をする。じゃあ、分担通りに各自取り組んでくれ」

「あっ!」

 そういえば今朝会った時に言ってたことすっかり忘れてた。

「ん?どうした、太一?」

「そういえば洋一さんは今日バイトだからできないって言ってました、寿司屋の」

 大家さんは少し考えた後に、

「あいつのものは構わず捨てちまえ。あと家賃を15%アップしよう」

 洋一さんが不憫すぎる・・・。というか、何で気づかれなかったんだろう。



 僕たちはけっきょく荷物を出すだけで午後までかかってしまった。

 その途中に洋一さんも帰ってきて参加することになった。

 洋一さんが「あれ、まだ終わってなかったんだ?」などと言うから15%が30%になってしまった。

 さすがに洋一さんも泣いてた。

「もう夕方か。よ~し、もう明日でいいか。解散する?」

 大家さんがストップを掛けて今日は解散にした。

 僕も部屋に帰ろうとしたら洋一さんがまだ部屋の中にいた。

「あれ、洋一さん?何やってるんですか?」

 洋一さんに聞いてみた。なんか上の空っぽいがこちらに気づいた。

「・・・・・・おぉ、太一君か。なんか、声が聞こえないか?微かになんだけど」

 その言葉を聞き住人全員が耳を澄ました。そしたら聞こえた、微かにだが声が。

 その声はアパートから聞こえた。そう、あの物置部屋だ。

「えぇ!何!?まさかあれか!幽霊!?」

 洋一さんが声をあげた。

「そんなわけないだろ、非科学的な」

「いや、お前も傍から見たら十分非科学的だ」と佐助さんの言ったことに裕子さんがツッコミを入れた。

 たしかにそうだよな、河童だもんな。

「じゃあ、みんなで確認するか」と裕子さんが言った。

 というわけでみんなで確認することになった。

 でも、洋一さんが怖いと言って部屋にダッシュで帰っていった。

 物置部屋に入ったら確かに聞こえる、すすり泣く声が。そしてその声は押入れから聞こえるものだった。

 その押入れの前に立って「誰かいるのか?」と裕子さんが声をかけたが返事はない。が、泣く声が止んだ。確実に誰かがこの押入れの中にいる。

 裕子さんが押入れを開けると中にいたのは


 和服を着た儚い印象のする一人の少女だった。


 見た目は僕と同じくらいで、なんか眼鏡をかけている。そして、その娘が手に持っているのは

「人形?いや、土偶?」

 そして、その娘は裕子さんを見るやいなや涙目になって飛びついた。

「お母さぁ~~~~~~ん!!!」と言って。

 えっ、お母さんって?裕子さんが?

 みんなが呆然となっている。もちろん裕子さんも。

「とりあえず、離してくれないか?わかることもわからん」

 裕子さんはその娘を離した。

「わかんないけど気づいたらここにいてずっと暗くてどこだか怖くってそれでやっと見つけてもらえてなんか安心してだからまた泣いちゃったの・・・・」

「気づいたら?」

「うん、あっ、私はお(りん)って言って、私は簡単に言っちゃえば付喪神なの、この人形の」

 そう言ってさっきの人形を出した。

「あっ、これ私がいつだったかに買ったやつだ」

「うん、だからあなたが今の私のお母さんなの」

 だから、裕子さんをお母さんと言ったのか。

「付喪神か、珍しいな」

 佐助さんがそう言ったが河童だって十分珍しい。

「あっ、河童さんもいるの?」

「河童じゃねぇ、佐助だ」

 怖かったのか、裕子さんの後ろに隠れてしまった。


「さて、どうするか。普通なら私の部屋に泊めさせるのが普通なんだろうが、なんせ汚いからなぁ」

「じゃあ、この部屋を使えばいい。貸してやる」

 大家さんがお鈴さんに言った。

「えっ、いいんですか!?」

 お鈴さんはキラキラした眼差しで言った。

「だが、まだ掃除がし終わってないから明日になる。だから、今日は、う~ん、太一のところにでも泊まらせてもらえ。いいよな、太一。布団はこっちのを一つやるから」

 あっ、僕ですか。

「ええ、僕はいいですよ。お鈴さんはどうしますか」

「じゃあ、お言葉に甘えて泊めさせてもらいます」



 ということでまた1人変わった住人が増えたのだった


 明日は大掃除2日目!

前後編になってしまいましたね


また2日くらい空くかもしれません

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