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とある国のお姫様

今更ですが少しの間はキャラ紹介も含めての内容となっております


そんな感じでいってみましょう!

 僕がアパートに住むのに慣れてきたということは、同時にこの人たちにも慣れたということになるだろう。

 だから、今どんなシチュエーションになっても全くおかしくないのである。

 一国のお姫様に押し倒してしまっても全くおかしくないのである。


 ───いや、それはさすがにおかしいか


 まず、何故こんな格好になったのか。

 何事にも理由がある。


 場所はこのおなじみアパート。

 僕は大家さんのところに行ったときに、ついでにちょっとした頼みごとをされたのです。

 内容は202号室に行けばわかるとのことで頼まれたのなら断るわけにはいかないので特には考えず202号室に行ったらその部屋に住んでる少女マリーが出てきた。そしたら、何に躓いたのかいきなりコケてしまって僕を押し倒す形となって倒れてしまったんです。

 こちらとしても避けるわけにもいかず、いや、いきなり倒れられたら避けようがありませんけど、僕はそのままマリーさんに押し倒されたのです。


 そして今に至ります。


「いったぁ~い、ッハ!大丈夫!?さすがにあたしが悪かった!・・・もういいでしょ、さっさと立ちなさいよ」

「いや、この状態じゃあ立とうにも立てないって・・・」

 マリーさんはまだ立ってない、そして僕の上に乗っかっていることにやっと気づいてくれたらしい。

「あぁ、そうね。転んで気が動転してたわ」

 この人はマリー。美しい金の髪をツインテールにしている。そして、この人はなんと一国のお姫様なのです。何でこのアパートに住んでるのかというと、なんかそこの暮らしに飽きたというわけで家出してこのアパートに来たらしい。

 要するにわがままということになる。

 やっと起きれた僕はマリーさんに用件を聞いた。

「マリーさん、アレスさんはいますか?」

「私はこっちにいますよ」

 声のする方へ振り向くと真紅のオールバックの髪にスーツを着た男の人が立っていた。

 この人がアレスさん。

 マリーさんの執事でずいぶん昔から一緒で実はマリーさんの幼馴染とのこと。

 でも、正直その格好に買い物袋は似合わないなぁ・・・。

「何か私にご用件があるのですか?太一さん」

「はい。えっと、大家さんが言えばわかるって言ってたんですけど・・・」

「じゃあ、これのことですね」

 ちょっと失礼しますよ、と言って部屋の中へ入っていく。そういえばマリーさんはどこへ行ったかと思ったらもうとっくに部屋の中へ入ってしまっていた。

「はい、どうぞ。太一さん」と言って何か茶封筒を渡された。

「えっと、これは・・・?」

「それですか?それはみなさんの家賃の60%です」

 みんなの家賃の60%!?何故こんなに安いのかと思ったらそういう理由だったのか。さすがに知り合いだからという理由だけで何千円というお金ではアパート貸せないよなぁ・・・。

「でも、みんなの分も払うくらいのお金どこから手に入れるんですか?」

「姫の実家からの仕送りですかねぇ」

 姫様ってことはマリーさんの実家ってこと?あれ?今家出してるんじゃなかったっけ?

「それのことですがね、実際は姫のお父様、国王様がそう仕組んだことなんですよ。社会科見学だといってね。だから、姫は家出してるつもりなだけなんですよ」

 アレスさんは笑ってそう言った。

「ていうかどれだけ貰ってるんですか、そんなのもはや仕送りって言えないんじゃないですか?」

「大体1千万から5千万くらいですかね。使わなかったお金は実家のほうにお返ししてますよ、ちゃんと。そういうのは姫が決めてますね」

 へぇ~、ってあれ?

「決めてるのは姫ってどういうことですか?姫は一応家出してる身ですよね。姫が決めちゃうんですか?」

「姫は頭は良くないので・・・」

 アレスと僕は苦笑した。

 すると部屋の中からマリーが「お腹空いたからご飯作って~」と声がした。

「では、私は夕飯の支度があるので。申し訳ございません。長話に付きあわせてしまって」

「いえ、いいですよ。聞いたのはこっちなんですし」

「そういえばそうでしたね」と二人で笑った。


さて、大家さんのとこ行ってから、帰って僕も夕飯を作らなきゃ

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