表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/163

五階さんと楽しいこと

思春期症候群の悪化を懸念して病院に。

大胆な実験を終えアンケートの協力を求められる。

「ハイご苦労様」

アンケート終了。ようやく帰れる。

たださっきまでの幸せな時間も捨てがたいのは事実。

おかしな実験だったが居心地のいい空間だったのは間違いない。


「ごめんさない。手が塞がってしまって…… 」

そう言うと胸の谷間に差すように命じる。

まったくどこまでサービス精神旺盛なんだよこの看護師さんはよ。

俺はまだ高校生なんだけどそれに今日は月曜日じゃないし。

何だか不思議な空間に迷い込んだみたい。

まるで現実感がない。これは危険な症状。

思春期症候群が悪化して妄想が酷くなっているのではとさえ思える。


「ありがとうございました」

こうしてどうにか夢のような世界から脱出した。

あまりに衝撃的だったので夜になってもショックから立ち直れないでいる。

へへへ…… Cカップだったよな。感動するぜ。

ただ有野さんはDカップだったような。

おっと…… 俺は何を考えているんだ? 

どうもこの辺りになるととおかしくなるんだよな。

何かあるのではと疑いたくなる。お祓いでもしてもらおうかな。


「お帰りなさいあなた。お風呂にしますか? お食事にしますか? 」

侵入者が寛いで新婚プレーに走る。

騙されないぞ。きっととんでもないことをしようとしてるに違いない。

不法侵入以上の何か。単なる窃盗では面白くないよな。


「五階さんがなぜ? 部屋を間違えてますよ」

勝手に入ったと言うことは家の鍵が開いていたか?

どうせ大家さんが勝手にマスターキーで開けたんだろう。

どうであれ許可を取らずに勝手に入って来たら犯罪だ。

俺たちの仲だから見逃してやるつもりだがお仕置きしないと繰り返すことになる。

体にきちんと教え込まないとな。ここで優しくすれば付け上るのは間違いない。

怖いじゃないか。結局家に帰ったら堂々と寛がれてるのが一番怖い。

やらせやドッキリだとしても嫌なものは嫌。


「どうしたの遅かったわね? 残業かな? 」

五階さんは俺の問いかけを無視して先に話を進める。

いい人だが多少強引なところがある。さすがは政治家の娘。

まだ新婚プレーしてるよ。どこまでもふざけた人だ。

やっぱりこれは体に教え込むしかなさそう。

ふふふ…… さあ何がいいかな? 迷うぜ。


「実は…… 」

そこで止まってしまった。言えるはずがない。どこに行ったかも。

何をして何を見てしまったのかも。言えば嫌われる。絶対に嫌われる。

最低と言って二度と口を利いてくれなくなる恐れも。

それは嫌だ。何としても阻止しなければならない。


「ちょっとね…… 」

「何だ言えないようなところなんだ。マナに報告っと。一ノ瀬君がってね」

ふざけてるんだろうけど脅されてる気がしてならない。

今日俺が何してようがそれは俺の勝手じゃないか。犯罪でもない限り自由だ。

ただ若干違法性がないとも言えない大胆な実験。

ただ仮に罪に問われても捕らえられるのは大人で医者と看護師と言うことになる。

俺は話を聞いて厳重注意で終わるだろう。何と言っても俺は未成年だからな。


「ははは…… 嫌だな五階さん。ただの寄り道だって」

「でもモールでは見かけなかったよ。あなたどこに行ってたの? 」

まずい。本気で疑ってるよこの人。しかもまだ新婚プレーしてるし。

「そんなことより五階さんがなぜここにいるんです? 」

恋人なら許されるがこれは犯罪行為だ。

どうお仕置きをしようかな。おっとまずいまずい。何を考えてるんだ俺はよ。

ただ心配してくれた五階さんを裏切る行為。まだCカップが忘れられないでいる。

その影響で無意識にじっと胸を見てしまう。


「もう見ないで! マナでは物足りないの? 」

どうやらようやく新婚プレーを卒業したらしい。うっとうしかったからな。

「いえ…… 何カップか気になったもので」

正直に聞いてみる。そうすると五階さんは赤くなり黙ってしまう。

ははは…… かわいいところあるな。


「何カップなの? 教えてくれてもいいだろう? 」

「もう恥ずかしいな! Eカップ」

Eカップだと言い張るが恐らくDカップに違いない。一個多く言うのは見栄?

「そうですか。ありがとうございます。ちょっと興味がありまして」

つい興奮してセクハラしてしまう。俺って最低だな。これでは弁当も危うくなる。

だが本当の最低セクハラオヤジなら反省も後悔もしないはず。

まだ俺は己を保っている方だろう。


「もう! それより昼間の相談事なんだけどさ」

どうやら五階さんは俺がおかしいと思っているらしい。

でも有野さんが部屋に侵入したのは事実。暖房が効いてなくて寒いと。

コタツの準備も忘れないようにと注文。忘れるものか。


「私が責任を持って見たあげる」

どうやら今夜は泊まって有野さんの動向を探るらしい。

おいおい本気かよ? それはここに泊まるって話だろう?

もしものことがあったらどうするつもりなのか。もう俺は知らないぞ。


こうして五階さんと有野さんの様子を窺うことに。

どうやら有野さんはまだ帰ってきてないらしい。

「ねえこれくらいでいいんじゃないっすか。何か良くない気がするんだけどな」

「あなたが相談して来たんでしょう? 文句言わない」

まさか五階さんと覗きを行うなんて。


そう言えば五階さんは俺のことをどう思ってるんだろう?

いつも弁当を作ってくれて勉強のお世話もしてこうして相談にも乗ってくれる。

つい五階さんを意識し過ぎておかしかことまで言ってしまった。

もう帰ると言われたらどうしよう? いやその方がいいのか。

たとえ自分を犠牲にしても有野さんの秘密が暴かれないのが一番。


                  続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ