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裸間ボッチ  作者: スカート保存委員会
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ありのままの君で

自分を偽るために白々しい嘘を吐く。

まさかお隣さんが有野さんだとは思いもしなかったな。

カーテンを開くと有野さんの部屋だなんて考えもしなかったよ。

これはどうやら神のお導きによるものだろう。

大胆にも目の前で脱ぎ始めるところまでは神様も見通せなかっただろうが。

おっと…… 集中。集中。


さあゆっくりお願いします。

続きから。


紺の制服を。うんこれはボタンを外してるのかな?

すぐにブラウスが見える。随分時間が掛かっているぞ。

テレビを見ながらだと集中できないんだろう。

気になるならテレビなど消せばいいのに。

それこそ停波してしまえばすっきりするだろう。


やっぱりテレビ見ながらだと難しいか?

こっちはそんなことないぞ。授業や試験の時よりも集中している。

ただ試験の時よりも緊張してるかもしれない。

恥ずかしいがこういう経験は初めてだからな。


さあじっくり行こうか。

脱ぐペースが遅くなっている。

おいおい焦らすなよ。こっちのことも少しは考えてくれよな。

へへへ…… ダメだ。おかしな考えが頭をよぎる。


どうしちまったんだろう俺? こう言うことをする人間ではなかったはず。

軟派な男ではなかった。地元では硬派で通っていた。それなのに今の俺はどうだ?

まるで変態じゃないか。でも逃れられない。これだけはどうしても耐えられない。

誘われたらどうすることもできない。ただ従うしかない。

辛いがこれも俺に課された試練だろう。


どうもこの街に来てから自分が壊れ始めている気がする。

それはただの勘違いや気のせいだと今まで本気にはしていなかった。

でもどうも俺は狙われている。付け狙われている。そんな気がする。

試練に立ち向かう侍のような俺。ちょっと格好つけ過ぎかな。


有野さんらしき人物が脱ぎ出している。

なぜ断定しないかと言うとまだ確定してないからだ。

そこに存在する者は確かに有野さんだろう。

だがただお隣さんってだけで断定はできない。顔だってはっきりしてない。

制服姿の女子高生と言うだけ。しかも俺の学校の制服だ。

しかしそれも似ているだけで断定はできない。別人の恐れもあるから。


これが有野さんである確率は九十パーセントを超える。

だが断定するにはもう少し見る必要がある。

お隣さんの着替えに立ち会ってるだけ。

だから罪悪感に苛まれることはもちろんない。


何だかんだと考えごとをすれば一瞬。見逃す恐れも充分にある。

ここは準備を怠るべきではないな。


さあそろそろ例の奴がお目見えするだろうか。

ああドキドキする。どうして俺はこんなことをしてるんだろう?

有野さんらしきと言ったのはまだ確定してないから。

そのスタイルで分かるなら大したもの。でも俺はそんなマニアではない。

クラスで三番手を走る有野さんは確かにスタイルがいい。

だからよく見れば特徴を捉えられそうだがどうしてもまだ断定はできない。

前を向いてくれたら確定するんだけどな。


ブラウスを脱ぐとシャツが。どうやら想定よりも多かったらしい。

うん? シャツはそのままにして靴下に取り掛かるぞ。

一日中履いていたものだからそれは臭いも強烈だろうな。

嗅ぎたい衝動に駆られない俺は正常だよな?

でもきっといい匂いがするんだろうな。おっと匂いなどこの際どうでもいい。

俺の目当ては違うよな?


そう言ったのが伝わったのか今度はシャツを勢いよく脱ぐ。

そうすると背中にホックが。うん体が柔らかいんだろうな。

ふんこれくらいでい大喜びすると思うか? たかがブラじゃないか。


何にも感じないよ。お待ちかねの賢者タイムに突入。

ついに禁断の果実に手を掛ける。と言ってもただスカートを脱ぐだけだが。

さすがに誰も見てないと思ってるからか大胆だ。


黒っぽいものがお目見えする。あれ白じゃないんだ?

確か校則でって…… ああこれは前の学校か。

だから下着は自由なんだな?

それを知れただけでも価値があると言うもの。


シャツを脱ぎスカートを外すと下着だけとなる。

うん。まあそれが普通か。さあそろそろお風呂だろうな。

有野さんはシャワー派かな? それとも湯船に浸かるタイプ?


ちなみに俺はシャワー。浴槽掃除が大変だから。

シャワーなら汚れない。と言ってももうすでに汚れかかっているが。

掃除嫌いだからロクなことにならない。


うん? 思っていたのと違うぞ? 全然違う。 

風呂に入らずにブラを外した? これはどう言うことだ?

心の準備ができる前にいきなりショーツまで。

いやいやアンダーはさすがに履いておかないとまずいでしょう。

まずいな。もしこのまま振り返ったらどうする?


それよりもかわいらしいお尻が見えてしまってるじゃないか。

別に構わないがそれはそれだよな。

もうこれ以上は無理だ。振り返られる前に退散しないとこっちがもたない。

情けない俺をお許しください。


急いでカーテンを閉じテレビに集中。

コタツでゆっくりミカンを食べながらゴロゴロ。

しかし一体あれは何だったのだろうか? 錯覚だよね?

俺は何を見たんだろう?

かわいらしいお尻が頭から離れない。


こうして俺は変態道を極めることになるのだろう。

俺が悪いんじゃない。すべては運命。


有野さんの秘密に迫る一日は終わりを迎える。

もし明日もこのようなハプニングに見舞われたら俺はどうすればいいだろう?

あり得ないことでもない現実。


振り返ればこれもまだ序の口だからな。

一体これからどうなって行くのやら。


                 続く

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