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俺見えないんです! 緑先生のすべて

雑居ビルが立ち並ぶ一角に喫茶店が。その向かいにラブホテル。

俺はいつの間にか緑先生に連れ込まれた。

誰も信じないだろうがこれは事実であり立派な犯罪だ。

でも俺にはどうすることもできなかった。ただ従うのみ。

ついに緑先生のすべてを知る時がやって来た。


「もう一ノ瀬君には敵わないな。はいはい。それが条件なら脱ぎましょうか」

決戦の時。愛と性と悲しみが交錯する時。


「ごめんね緑先生。でもたぶんこれが答えだと思うから」

俺は結局のところ誰にも話せずにいた。それは母さんは当然のこと担任にも。

ほぼつき合ってる有野さんもいつもよくしてくれる五階さんだってそうだ。


見えないんだ!

緑先生に何度打ち明けようと思ったことか。でも無理だった。

誰も信じてくれない。信じようとはしないはずだ。立場が逆なら俺だってそうだ。

でも恐らく今の緑先生にならすべてをさらけ出し相談できる気がするんだ。


「嫌だと言うなら無理にとは言わない。いいならその服を脱いでくれないか」

どうしてこうも上からなのだろう。俺はただ悩みを打ち明けたいだけなのに。

きっと支配欲に憑りつかれてるんだろうな。


緑先生を通して本当の自分をさらけ出す。

今まで有野さんたちにも見せなかった己の本性。

どうにも止めようのない醜い本性をさらけ出す。その覚悟はできている。


「見損なわないで! 私が一ノ瀬君を何とかして見せる。それが教師」

緑先生の決意は固い。

ためらうことなくパンツを下げ服を脱ぎ散らかし下着だけとなる。

「緑先生…… 」


「まだ? 一ノ瀬君本気? 」

多少恥じらいはあるらしい。今更怖気づいたか? だからって中止はありえない。

最後までお願いしますよ先生。

教師が生徒の為に尽くすのはある意味当然。もちろん無理しては元も子もないが。

「俺を信じてください! 決して無理にとは…… 」

「もう分かりました! 言うとおりにします」

こうしてすべてを脱ぎ捨てる。

度胸と脱ぎっぷりは一種の潔さを感じる。神々しいとさえ感じる。


「ほら体を隠さないで! 意味がないでしょう? 」

ほぼコントロール下に置く。

これで緑先生は俺の命令に忠実な奴隷となった。

さあご主人様に奉仕してもらいましょうか。

「でも…… 」

まだ最後の抵抗を見せる緑先生。

さすがの緑先生でも恥ずかしいんだろうな。


「はいはい。これでいいの? 」

すべてをさらけ出した。だが当然のことながら俺からよく見えない。

「うーん。どうかな? 」

「ほらジロジロ見ないでよ。ただでさえ恥ずかしいんだから」

「大丈夫です。大事なところはまったく見えませんから。これが俺の秘密。

どんなに目を擦ろうと見方を変えたとしても見えない。

それは緑先生がおかしいんじゃない。俺の目がおかしいんだ」

「見えない? 冗談? 」

「へへへ…… 見えないんです。どんなに頑張ってもそのご褒美が見えない」


今回は髪の毛だ。お尻も胸も大事なところも髪の毛で見えない。

真っ黒な髪の毛が体に巻き付いてその量がどんどん増えて行く錯覚を感じる。

あり得ない。緑先生は決して長い髪な訳ではない。

それなのに体に巻き付いた黒いツヤツヤの髪はまるで緑先生のよう。

やはりそうか。俺には見えない。見ようとしても絶対に見えないようになってる。

これこそが思春期症候群。打つ手など最初からない。

いつもののこととは言えその絶望感は半端ない。己を失いそうだ。


「まさか一ノ瀬君は見えないの? 」

「はい。全身は見えるんですが大事な部分だけは隠れてしまう難病。

お医者様はそれを思春期症候群と名付けました」

もうこれ以上隠す必要はない。先生がさらけ出したのなら俺もそれに応える。


「私見えてる? 」

「それは見えてます。こんな身近にいながら何を聞いてるやら。ははは…… 」

「聞こえてる? 」

「またやらせるんですか? はい。もちろんその美しい声も聞こえてます」

「何の話? 」

「いえ。こちらの話です」

こうして膠着状態が続く。


「俺の病気を緑先生には知っておいてもらいたくてこんな危険な賭けに」

もう隠せない。緑先生は俺のことを誰よりも心配してくれる。

そんな彼女に隠しごとはもうできない。限界だよ。

こんなおかしな性癖を知ってどうするか疑問。でもいつか言おうと思ってたこと。

強硬策に出たものだから俺も思い切って告白してみた。


「信じてくれるんですね? 」

「うん。でも今も信じられない思いが強い。半信半疑。

でも一ノ瀬君は真剣な表情を見せるから」

すべてをさらけ出した緑先生は恥ずかしそうに答える。

実験するのも悪いし忍びない。


「不便な症状みたい。どう感じないの? 」

見えないのが分かったので触ったらどうなるかに興味が移る。

おいおいどれだけ危険な実験をする気だよ? 

しかしいくら実験とは言え胸にしろお尻にしろその他にしろさすがに触れない。

いくら緑先生が良いと言っても。

もし触って取り返しのつかないことになったらどうする? 誰も責任は取れない。


「では俺からはこれくらいで」

教え子を連れ込む淫乱教師としての自覚があるのかな?

連れ込んだのであって連れ込まれたのでは決してない。

それを緑先生は理解してるのだろうか?


ここは大人のホテルだぞ? 出入り口を張られたら言い逃れ不可能。

慎重に対応しないと痛い目に遭う。

それは生徒である俺じゃなく緑先生が慎重さを求められる。


              続く

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