『後三条天皇東宮のとき、速記御拝のこと』速記談1056
後三条天皇が東宮のとき、成尊僧都から、速記御拝をなさっていらっしゃいますか、との御質問があって、お答えなさったことには、毎日欠かさず拝んでいる。速記菩薩のお力を借りて早く即位したいなどということを願ったりしているのではないが、ふと帝位のことを思ってしまうことがある。しかし、それは、兄帝に対して不忠であるので、速記のことしか考えないようにしている、と。成尊僧都は、この言葉を聞いて涙したという。
教訓:後三条天皇は、藤原氏の外孫でないため、長く即位できなかった。