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25 大型アップデート

お久しぶりです!長らく待たせることとなってしまいすいませんでした!!

そして、そんな中でもこの作品の続きを待ち望んでくださり、ありがとうございます!


「大型アップデート…?」

「そう!大型アップデート!……って、さてはユウってば見てないなー?公式番組を!」

「ん……それに、さっきまでずっとあっちにいたから…」

「かーっ、廃ゲーマーが情報に疎くちゃいけないじゃん!まっ、ユウの頼みとあらば、いくらでも教えるんだけどね♪」


 

 どうやら、三日後に大型アップデートとやらが来るみたい。というのも、一週間後に待ちに待った第2世代が参入するからだそう。



「まー、新規が増える前に少しでも古参離れを押さえようとするやつじゃないかなー。


っとと、そんなことより内容だよ!内容!

ひとまず大きな要素で言うと3つあるんだよねー


一つが、それぞれの国の首都?みたいなところへ行けるようになりました!簡潔にいうなら、マップのエリア制限の解除がされたって感じだね!その分、ダンジョンの数とかモンスターの種類とかが増えたっぽい。


もう一つが、ユニーククエストの追加。ユニーククエストっていうのは、TFOの世界で一度しか受けることのできないクエストのこと!だから、これの導入と一緒に、メニューに"世界記録の参照"欄が追加されるかんじだねっ!んで、これなんだけど――」


 

 まとめると、ユニーククエストを発見した人の名前がその世界記録の参照に表示されるそう。一応、設定から匿名にできるみたい。よかった。


 ユニークとはつくけど、一人がクエストの発見次第、他プレイヤー全員に共有されるよう。だから、クエストそのものは世界記録の参照から何度も挑戦可能になってる。クエスト報酬も変わらないみたい。ユニーク感がどこかに行っちゃってるような気が……



「そして!なんといってもこの情報が今回の目玉!

ユニークジョブの解禁なのだー!どういうものか――」



 ん。これもまとめると、現状では一人または少数しかなれない職業が追加されるとのこと。でも、ぼくのような人外プレイヤーにはまったく関係ない情報なんだけど……


 どうやら、このアップデートのさらに一週間後に、それぞれの国の首都で何かしらの催しが行われるみたい。

 この催しの中で、その特別な職業が与えられるとか。



「ん。ありがとう。もうわかったからだいじょぶ。それより、ご夕飯たべよ?じゃないと冷めるよ?」

「んぇ?あっ!冷めるのはマズイ!あっ、別にユウの作ったご飯が美味しくない訳じゃなくて!冷めても全然おいしいし!でも、冷めるのはダメだよね?そうだよね!ってことでいただきまーすっ!」











「あ、ヴィンさん。こんばんは?」

「そっちがどうだか知ったこっちゃないが、こっちはもう夜明け前さね。」

「あ、それじゃあ……おはようございます」

「なにも、正しい挨拶を求めて言った訳じゃないんだけどねぇ。」


 相も変わらず、無愛想な顔でいるヴィンさんだけど、その人となりは限りなく慈愛に満ちたものだとこれまでの付き合いから分かっている。でも、怒るととっても怖い。


「あんた…今日もあのバーンちゃんとやらと戯れるのかい?」

「うん。せっかくぼくと契約までしてくれたんだから、もっと仲良くなりたいなって。」


 あの公式イベントのなかで獲得したクエスト報酬《古の竜の刻印Lv1》。その効果は、スキル発動後、刻印を与えた竜を{スキルLv×好感度×1/5}の確率で呼び出すことができ{スキルLv×5}分間パーティーに加わる。時間が切れるとパーティーから解除され、棲家(山の祭壇)に戻る――というもの。

 また、パッシブ効果もあって緑系統の魔法の効果1.3倍何てものもあるんだけど……ん、これは後で検証。


 このスキルの重要な点は段階的な発動形態にあることだと考えてる。というのも、呼び出し→パーティーに参加の手順だから。この呼び出しの部分が確率成功なので、何で失敗が有り得るのかを検証中。今のところ数回しかしっかり呼び出せてない。もしかしてバーンちゃん……ぼくのこと、きらい…なのかな…。

 ちなみに、いつまでも生命の有翼古竜って呼ぶのはあれだったので、バーンちゃんって名付けた。それでもバーンちゃんはぼくのことを真祖と呼んでくる。むぅ。



「そうかい………ようするにあんた、ここらで出来ることはほとんど試し終えた、ということでいいかい?」

「えっ……あ、でも、まだギルドには行ったことないですし、領主館近くのお店には寄れていないです…!」

「つまり、それ以外は全て訪ね終えてるんだろう?もちろん外の探索もだよ」


 たしかに、サラさんと一緒によく森に入ってた。ルートも毎回違ってて、行ったことない場所はないと言えるくらいには知り尽くしてるけど……もしかして、意図して案内をしてた…のかなぁ……。


「その通りさね。サラ嬢にはなるべく行ったことないところを紹介するように頼んでたのさ。」

「……ぼくってそんなに顔に出やすいですか?」

「いんや、まったく。ただねぇ、あんた…本当は旅が好きなんだろう?未知と遭遇したときだけは、その凍ったような目が輝いていたからねぇ。魔術に触れたときもそうさね。」

「ん……いえ、ゆっくりとした空間で過ごすのも大好きです。特に、ヴィンさんやサラさん、ジャックさん……暖かい人と一緒にいる時間は…とても大事なものなんです。」

「そうかい。そう言って貰えるのはうれしいねぇ。だけどね、それなら尚の事……ここに残る理由は無くなるのかもしれないねぇ……」


 どうして……なんでヴィンさんはこんなことを言うのだろうか……まるで、ぼくをこの街から追い出したいかのような…


「あぁ、いまさら別にあんたを街から追い出すつもりはないよ。領主にはギルドカードの件であんたが異邦人だってことは割れている。

 あたしがこんなことを言い出したのは、サラ嬢とあたしがこの街をしばらく離れることになったからさね。」

「でも…ジャックさんやベセミールさんは居るん……ですよね?」

「いんや。残念ながら、ベセミールはギルド本部に出向くことになっているのさ。ジャックも門番長なんて肩書きを持っているが、本来はここの領主様直属の騎士でもあるのさ。」

「……領主様の騎士…?」

「戦争か領主様がこの地を離れる時くらいしか活躍しないけどねぇ……まぁ、今回は後者さね。なんなら、ジャックと領主様は先日から王都に向けてこの街を発っているよ」

「…王都……何かしらの催しがあるって……」


 チトセの説明にあった首都での催し。てっきり、アップデート終了後にそれらの告知のようなものが来ると思ってたんだけど……もう、この世界では動き始めてたんだ…。


「なんだ、あんたも知ってるのかい。王都で行われる第一王子の成人式……つまるところ、次期ガルディア王国を牽引していく人物の大々的な御披露目と、第一王子を守るための"守護者"の選定が行われるのさ。これらの催しがあるから、各街を治める領主貴族達が王都に集まることとなってるのさね。まぁ、同じ時期に各国も催しを開くからこそ出来ることさね。」

「………じゃあ…みんなどこかに行っちゃうん……ですか?」

「そうさね。……一月ほどはここを空けることになるかねぇ……


 ―――そこで、ユウや……この期に、王都に向けて旅に出てみるのはどうかい?」



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