60番目の戯言:電車
掲載日:2018/06/30
電車。
どこまでも続く線路。
その果て知らぬ路。
無限に連なる枕木。
無限に並ぶ犬釘。
錆びた鉄。
劣化する木。
散らばる小石。
レールは膨張する。
レールは収縮する。
焼けて凍える。
重い鉄の塊は、それらに伸し掛かる。
まるで傲慢で。
まるで信頼で。
あたかも当然の様に。
あたかも当然の様に。
それらは同じ言の葉でも、やはり意味は違ってくる。
別れる路線。
交わる路線。
それぞれの旅。
みんなの旅。
決別と再開。
決裂と最愛。
終わらない旅。
始まる旅。
続く旅。
終わる旅。
君といた旅。
君がいた旅。
君と会い。
君と別れ。
感情が芽生え。
感情が枯れ。
意思を見つけて。
意思を失って。
寂しい想いなど。
淋しい思いなど。
この心には無かった。
ずっと続いた世界は。
しかし今、終わりを迎える。
永遠に続く道が無い様に。
果てを持つ線路の様に。
終わる旅の様に。
いつか消えた君の様に。
この心臓が終わる。
成す術無く終わる。
成す術無く終わる。
この脳にある最後の記憶。
人々の喝采と。
荒れ狂う血脈と。
赤い景色。
血い景色。
去れど旅に終わりは無く。
終演も終止符もない。
この旅は続く。
To be continued /The end




