1、始まり
初めてなので少しばかり短いですが、最後まで読んでください。
毎日が退屈だった。起きてから寝るまでの行動が変わらない。退屈な日々だった。高校生になれば何かが変わると思っていた。だけど、ただの中学生の延長で変化のない日々にかわりなかった。これから先の人生も何の変化もなく過ぎて死んでしまうのだろう。俺が人生を悟り始めた時、日常は、非日常へと変化していった。それが、悲劇なのか喜劇なのかは分からない。しかし、一つだけ分かっていることがある。それは、俺にとってはこの出来事が喜劇であったということである。
「変わらない朝だ。」
そう呟いたのは、神崎 真那斗、この物語の主人公である。学校の成績は普通、運動神経も普通で何を取っても普通の男だが、特徴を言うなれば常に死んだような表情しているくらいだろう。
「今日もまた退屈な1日が始まるのか。はぁ。」
今日も今日とて、この男にとっては平和で普通の日常はつまらないの一言に尽きるらしい。
そう言いつつ、学校への支度を終わらせ、さっさと学校へ向かった。
この男が通っている高校は、月ヶ丘学園である。そこの高校は、中高一貫の学校で地元でもそれなりに偏差値は高い。一応進学校である。しかし、月ヶ丘学園は進学校でありながら部活動でもそこそこ有名である。特に剣道や柔道などの武道系の部活動が強い。しかし、まあこの男には全く縁のない話だが。
学校に着き、教室に入った。
「おっ、真那斗おはよう。」
そんな爽やかな笑顔で挨拶をしてきたのは、俺にとって唯一友達と言える完璧超人東山 蒼大だ。こいつはクラスの人気者に留まらず今では、学校一の人気者になっている。
「あぁ、おはよう。」
「朝から死んだような表情しているなぁ。何、なんかいいことでもあったかー。」
「そんな訳ないだろ。むしろ逆だ。」
「うん、知ってたよ。」
ならなんで言うだよ!っと心の中で悪態をついた。
そして、席に着いて、今日もまた代わり映えのしない時間を過ごすのか。などと考えていると、授業が始まった。
そして午前中の授業が終わり、昼休みに入った時、俺、神崎真那斗の物語は始まってしまった。
「やっと昼休みか。退屈な授業を受けていると、やはりきついな。」
「真那斗って本当に人生をつまらないって思っているよな。」
「まあ、世界が変わってしまえば、俺も変わってしまうのかもな。けど、現実的に考えてやっぱり世界が変わるなんて思っちゃいない。何かこの日常に変化を与えること起きないかなあ。」
「そんなことそうそう起きないだろうな。」
「俺もそう思って(ドカーン)…何の音だ?」
突然の出来事に俺たちは驚いていた。しかし、こんな音なんかよりも驚くことが起きていた。
「おい!グラウンドを見てみろ!何かいるぞ!」
その声に反応して俺は、グラウンドを見て驚き、そして、同時に笑ってしまった。それを見ていた蒼大は、
「お前笑って……」
と驚いていた。確かにこの状況で笑っているのは、おかしいのであろう。この状況というのが、そもそも常識の範疇を越えているからである。それは、
「だって笑っちまうだろ。この退屈していた日常に魔物が出てきたんだからな!」
そうこの世界に魔物が現れてしまったのだ。そして、周りの奴らは、
「ば、化け物だー。に、逃げろー。」
「キャー、押さないで。」
「早くしろ!あの化け物から離れないと。」
と、まあこんな感じでうるさい限りである。まっ、俺にとっては関係無いからな。
「お、おい。真那斗どこに行くんだ!」
「ちょっとした変化を求めて来る!」
「お、おい。」
俺は蒼大の声を背中で受け止めながら魔物に向かって走り出した。
次はバトルシーンです。