理不尽な世界での生活その❸~Y・O・W【ヤン・オースレス・ウェイ】編①~
「放課後」それは苦しい授業を耐えきった者に与えられる至福の時間。俺はそんな至福の時間を教室でだらけて過ごしていた。なんというか恥ずかしくてとても死んでしまいたいくらいだ。
昼休みにぶつかった女子「三井楓花」はいわゆる俺らのクラスの人気者でとっても美人である。俺にとっては高嶺の花みたいな人だった。そんな人に自分のミスで笑われてしまった。あの昼休みのことは今でも俺の精神HPを削っていく。みんなも考えてくれ、初めて話す人の前で盛大にやらかした時意外と(精神ダメージが)くるだろう?しかもよりによって相手が楓花さんなんて・・あぁ俺の人生詰んだな。
そんなことを考えつつ校門に向かって歩いていくと靴箱から知ってる声が聞こえてきた。「おーう啓介、お前今から帰り?なら一緒に帰ろうぜ!」「強引だな⁉」俺はそう言って声をかけてきた一樹に返事した。一樹は確かマジカルコンバット部通称「マジコン部」に入っている。「お前部活は?」「今日はサボった(笑)」「というわけで、遊びに行こうぜ啓介!」やれやれ、俺の友人は俺を帰らせる気がないらしい。俺はあきらめて一樹と遊びに行くことにした。
遊びに行くときは一樹やほかのクラスメートたちは気を使ってくれてるのか一緒に歩いて行ってくれる。俺はそれが嬉しくもありまた余計に今の現状が悲しくなってくる。(おそらく一樹は素のまんまなんだろうけど。)とりあえず徒歩で10分少々のところにあるとあるショッピングモールにあるお店「ヤン・オースレス・ウェイ」に行くことにした。
俺からしたら「ヤン・オースレス・ウェイ」なんて名前聞いただけでも怪しいと思うのに、お店自体もとてもうさん臭くとてもじゃないが入りたくない。「このショッピングモールで1番怪しい店は?」と聞かれたら速攻でこの店だと言ってしまうくらいだ。そんなことを考えて店の前で突っ立ていると中から一樹が出てきた。「啓介お前も来いよ!面白いのばっかしかないからよ!」あまりの面白さに一樹が小学生の頃に、、、「うっ」突如俺は激しい頭痛に襲われた。