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Chronosphere 〜貴方を殺めた世界に、花束を〜  作者: サム
第七章「王国軍編」
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Episode68「ローラの決意」

「外の空気でも吸いに行くか。」

ノアの提案で、4人は基地の周囲を軽く探索することに。訓練場では新

兵たちが剣の稽古をしており、ノアたちも見学することに。


基地裏手には、小さな湖が広がっている。

「…こんな場所があったのか。」


「水が綺麗…!」

「戦場付近とは思えないくらい、静かだな…。」

何気ない時間だったが、こうして普通の会話をすることすら久しぶりだった。


挿絵(By みてみん)



王国軍の基地、寮の一室。夜は更け、静寂が広がる中、

「すぅ……すぅ……」


ノアの穏やかな寝息が部屋に響く。彼はかなりのロングスリーパー。誰よりも早く寝て、誰よりも長く眠っていた。

そんな中、ローラはエリスとカイルを部屋の隅に呼び寄せ、小声で話し始めた。


「ねぇ、カイル、エリス……。あたし、決めたの。」

「ん? 何を?」

「戦争が終わったら……ノアに告白する。」


「きゃあああ!! ついに来たーーっ!!」

「いやいやいや、まじか!ついに…!?」

カイルとエリスは深夜テンションもあって、大はしゃぎだ。


「ねぇ、どんなシチュエーションで言うの??」


「そ、それは…」

「うわ…想像したら鳥肌立ってきた…」

「ねぇねぇ、どうする?ノアがめちゃくちゃ鈍感で気づかなかったら?」


「…覚悟してる。」

「いや、アイツマジで全てにおいて鈍いからな…むしろ、どうやって気づかせるかを考えた方がいいかもな?」


ノアはありえないぐらい鈍感だ。

「そうそう! 例えば、戦争が終わったらどこか綺麗な場所で「ずっと前から好きだったの!」って!!」

「うぅ…恥ずかしいけど……でも、それくらいしないとノアには伝わらないかもね。」


「まぁ、そもそも戦争を終わらせないといけないけどな。」

「それな!!」

3人は恋バナで異様に盛り上がった。まるで、戦時中であることを忘れるかのように。


To be continued…

ゴキブリ


4人が街道を歩いていると、突如として現れたのは、何とも不快な存在…ゴキブリ!その姿を見た瞬間、街道を歩いていたはずの4人の反応は予想以上にカオスだった。


ローラ「いやぁぁぁああああ!!!!」

カイル「うわ!!!びっくりした!!!」

エリス「誰か、誰かぁー!!!」


ノア「ゴキブリごときで騒ぎすぎなんだよ…」


ノアは、何とも無表情でそのゴキブリを見下ろし、冷静に一歩踏み出した。そして、そのまま


ぺしゃん


ゴキブリはあっけなく潰され、ノアはそのまま足元に残ったものを一瞥した。


ノア「ほら、これで解決だ。大したことないだろ。」


その場にいた全員が絶句。まるで何もなかったかのように、ノアは次の一歩を踏み出す。誰も何も言わず、まるで日常の一コマのように、旅は再開された。


ローラ「……はぁ、もう本当にノアは。」

カイル「うーわ、気持ち悪い奴だなお前はぁ!お前、普通なら絶対触らないだろ!」

エリス「どうして、こういうときは無駄に冷静なの…?」

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