Episode58「荒廃」
ノアたちは、内戦によって荒廃した王都を後にし、再び旅に出た。
戦争はすでに始まり、王国軍と帝国軍が衝突している。
国境付近では既に戦火が広がり、街や村が焦土と化しているという情報が入る。そんな中、4人は次なる目的地へと歩みを進める。
王都を出て間もなく、彼らは戦争の影響を受けた難民の集団と遭遇する。
道端には疲弊し、飢えた人々が行き場をなくして座り込んでいた。
「…お前たち、どこへ向かうつもりだ?」
ノアたちに話しかけてきたのは、顔に傷を持つ若い兵士だった。
彼は戦場から逃げ、今はただ生き延びるために戦っているという。
「どこへ行こうと関係ねぇ…!戦争を止める手段を探す? そんなもの、あるわけねえだろ…!」
彼の言葉に、ノアたちは戦争の現実の重さを痛感する。
難民たちの姿を見たカイルは、怒りを抑えきれなかった。
「くそっ…! これが“正義の戦争”かよ…!」
戦争を引き起こした貴族たち、帝国、そして何もできない自分への苛立ちが募る。
そんなカイルに、ノアは静かに言った。
「“できること”を探すしかない。」
今は前の道が見えない。それでも、進むしかないのだ…。ノア、ローラ、カイル、エリス!今自分にできることを探すんだ…!
To be continued…!
こぼれ話
エリスには両親と姉と妹がいましたが、全員戦争によって亡くしています。
唯一まだ意識があった姉から
「早く逃げて!…エリス、生きて…!!」
と促されたのが最後の会話でした。その直後、姉は絶命しました。




