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Chronosphere 〜貴方を殺めた世界に、花束を〜  作者: サム
第六章「王都編」
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Episode57「瞳」

ノアは、クラウディオの手紙を握りしめながら静かに目を閉じた。

父が生きているかもしれない。

その希望は、まるで暗闇に差し込むわずかな光のようだった。


だが、現実は厳しい。戦争は止めることができず、始まってしまった。

たとえ父が生きていたとしても、戦争の渦に飲まれれば、二度と会えないかもしれない。


「……戦争は待ってくれない。」

ノアはそう呟くと、ゆっくりと立ち上がった。


「だから俺たちで動くしかない。戦争の真実を知り、止める方法を探し出す。…そして、俺の父さんを探す。」


「おいおい、帝国へ行くって正気か?」

カイルが腕を組みながら、呆れて言った。

「正気も何も、やるしかないだろ?」


「まぁ、そうなるよね。」

エリスは肩をすくめる。


「でも、帝国に行くってことは敵地に飛び込むようなものよ?」

ローラが心配そうに眉をひそめた。


「だからこそ、慎重に動く必要がある。」

ノアは真剣な表情で答えた。

「戦争が起きた本当の理由を知るため、そして戦争を止める方法を探るために、俺たちは帝国へ行く。父さんが囚われている可能性もあるならなおさらだ。」


カイルはため息をつくと、苦笑しながら肩をすくめた。

「ったく…結局はお前の無茶に付き合うことになるんだな。」


「ふふっ、まぁ今さらよね。」

エリスも少し笑った。


「わかったわ。私も行く。」

ローラも覚悟を決めたように頷く。


ノアはそんな仲間たちを見渡し、少しだけ笑みを浮かべた。

「ありがとう……みんな。」

「4人は一緒だ!!」

4人は手のひらを重ね合わせ、再び意思と絆を固めた。


挿絵(By みてみん)


To be continued…

豆知識:街道の有料化について



王国交通省は、ここ数年続く深刻な赤字と、悲しすぎる現実に頭を抱え――ついに一部街道および空中街道の有料化を決定。

特に空中街道は、安全のために強力な魔法結界を維持しており、納得の出費対象。


しかし問題は地上の街道。


・箒で上から通過

・跳躍魔法でピョンと飛び越える

・透明化してしれっと無賃通行


……など、自由すぎる違反者が続出。徴収係はすでに心をズタズタに折られており、徴収率は目も当てられない状況。

対策として、通行結界に反応する「妖精センサー」の導入が検討されているが、その妖精たちが働かないことで有名なため、改善にはほど遠い見込み。


カイル「へへっ、箒で飛んで通るやつ、俺も昔やったことあるわ!」

ノア「おい、お前、それ普通に違反だぞ!?……てか、妖精センサーってあれか、昼寝ばっかしてるあいつら?」

カイル「そうそう、あいつらに監視任せるとか、もう諦めてるだろ交通省…」

ノア「交通省って想像以上に泣ける職場かもしれんな…」

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