Episode50「絶望の帰還」
王都への道のりはもうほとんどない。王都へ入る直前、街道を警備していた兵士から忠告を食らった。
「ストップ、ストーーップ!そこの4人組、止まって!ここから先は危険です!今すぐ引き返してください!!」
「え、なんでですか?」
「なんでですか?じゃないですよ!今王都では大規模な紛争が起きてます!今行ったら死にますよ!!」
どうやら、王都では内戦が起きているようだ。4人は血の気が引く感覚がした。
「な、なぜ…」
「王国派と反王国派?みたいなのに分かれて戦っているそうです!とりあえず、あそこへは行かないでください!!」
だが、4人に王都に行かない理由など存在しなかった。兵士の忠告を無視し、王都のほうへ歩き始めた。
「知りませんよ!!」
「もう既に内戦が起きてるってのか?!」
「早く行きましょう!!」
4人は飛行魔法を使い、王都に向かって急行した。
そして、王都にたどり着くとそこには王都とは思えない、衝撃の光景が広がっていた。
建物は燃え、倒れている市民、屋敷は襲撃され、王国派と反王国派が武器を手に戦っていた。
「ああああああ……」
「くそっ、何がどうなってやがる!?」
「王都が…壊れちゃう……。」
「どうしてこんなことに…!」
なんと、貴族の権力争いが一般市民にまで波及し王都は内戦状態に陥っていたのだ。
「ひ、ひどい…」
街の中心部「建国記念公園」では、両派閥が衝突していた。ノアたちは安全な場所を探すが、間もなく戦闘に巻き込まれてしまう。
「ちっ、避けて通れる状況じゃないな!」
「おいおい、俺たちが戦う理由はねぇだろ!」
「でも、このままだと巻き込まれる!」
「人々がこんなにも争うなんて……」
To be continued…
魔獣出没報告書No.1
発生場所:ルドス村付近の一戸建ての住宅
現象:ゴブリン大量発生
概要:
ルドス村の郊外にある農家の一戸建てで事件が発生。深夜、農家の主人が寝タバコをした結果、煙草の火種が畑に落ち引火。その煙がゴブリンの群れを引き寄せ、大量発生する事態となった。
ゴブリンは焦げ臭い煙に強い反応を示し、集まる習性があるため、村は一時的に混乱。通報を受けて、村の近隣住民がゴブリンを退治し、事態は収束したものの、農家の主人には厳重注意処分が下された。
警告:
火の始末には十分な注意が必要!ゴブリンは煙や焦げた匂いに集まりやすいため、特に田舎での火の取り扱いには細心の注意を。
カイル「全く。アホだなこいつは。」
エリス「頭の悪さなら、あんたも負けてないわよ?」
カイル「ぐぬぬ…」




