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Chronosphere 〜貴方を殺めた世界に、花束を〜  作者: サム
第三章「貴族の街」
29/74

Episode29「決死の脱出」

そして、数十人の私兵がなだれ込んできた。

「君たちには選択肢が二つある。私の駒になるか。それとも、この場で命を差し出すか…。」


四人は低く構えた。

「どちらも気に入らない選択ですね。」

「…」

「公爵さんよ、あんた相手を見誤ったな。」

「私たちがここに来る前に、何の準備もしていないと思ってるの?」


その瞬間、屋敷の一角から重い爆発音が響く。ノアたちは潜入前に仕込んでいた細工によって、混乱を引き起こそうとしていたのだ。

「よし、今だ!走れ!」


「んっ…?!?」

一行は屋敷の窓ガラスを割り、屋敷を脱出した。だが、公爵の手は広く、あっという間に追っ手が放たれる。


四人は王都の夜の街へと逃げた。

しかし、すでに街には公爵の命を受けた兵士たちが配置されていた。

「俺たち、最初から罠にハマっていたみたいだな…!」


街の中は迷路のような細い路地が広がり、街灯がぽつぽつと光っていて薄暗かった。四人は兵士と鉢合わせになりそうになると、影を利用して隠れたりしていたがそう長くは続かなかった。

背後には兵士たちが迫っていた。


「いたぞ!!!逃がすな!!!」

四人は体制が整っていなかったので、再び逃げ出した。カイルの目には涙が浮かんでいた。

「どうしたカイル。大丈夫か!」

「ああ、あのときの光景が…」

カイルは脱走兵としてハンターから追われていた頃を思い出してしまったそうだ。本人にとっては随分トラウマだったろう…


To be continued…

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