Episode29「決死の脱出」
そして、数十人の私兵がなだれ込んできた。
「君たちには選択肢が二つある。私の駒になるか。それとも、この場で命を差し出すか…。」
四人は低く構えた。
「どちらも気に入らない選択ですね。」
「…」
「公爵さんよ、あんた相手を見誤ったな。」
「私たちがここに来る前に、何の準備もしていないと思ってるの?」
その瞬間、屋敷の一角から重い爆発音が響く。ノアたちは潜入前に仕込んでいた細工によって、混乱を引き起こそうとしていたのだ。
「よし、今だ!走れ!」
「んっ…?!?」
一行は屋敷の窓ガラスを割り、屋敷を脱出した。だが、公爵の手は広く、あっという間に追っ手が放たれる。
四人は王都の夜の街へと逃げた。
しかし、すでに街には公爵の命を受けた兵士たちが配置されていた。
「俺たち、最初から罠にハマっていたみたいだな…!」
街の中は迷路のような細い路地が広がり、街灯がぽつぽつと光っていて薄暗かった。四人は兵士と鉢合わせになりそうになると、影を利用して隠れたりしていたがそう長くは続かなかった。
背後には兵士たちが迫っていた。
「いたぞ!!!逃がすな!!!」
四人は体制が整っていなかったので、再び逃げ出した。カイルの目には涙が浮かんでいた。
「どうしたカイル。大丈夫か!」
「ああ、あのときの光景が…」
カイルは脱走兵としてハンターから追われていた頃を思い出してしまったそうだ。本人にとっては随分トラウマだったろう…
To be continued…




