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夢は白…世界は何色?

用心棒が勇者御一行に復讐する話


世界は喜びの声に満ち溢れていた。

魔王が死んだのだ…

その朗報は世界に瞬く間に広まった。

そして勇者達は王都に帰還し、祝福と賞賛を浴びた。

王都の広場には魔王アイリス・ヴォーデンウルフの頭部が飾られていた。

そして勇者エルフィンは王に休息を求め

故郷に里帰りをするのであった。




テルマルテ  ルクレール


「アリスだったな?お前は一体何者なんだ?」

ツヴァイはウィスキーを一口、口に入れ話した。

「私もわからないんです…ただ貴方に会いたくて」

アリスは目線を下に向け言った。

ツヴァイは頭を掻きむしり、椅子から立ち上がった。

「それはもう聞き飽きた!」

ツヴァイはテーブルを叩くと音が響き、アリスは怯えた。

その音を聞きフランが店の2階から駆け降りてきた。

「ちょっとツヴァイ!何今の音!?」

フランは怯えたアリスを見ると状況を察した。

「ねぇ少しは優しくできないの!?貴方のイライラもわかるけど彼女も自分がわからないよの!?」

「死風の奴らに目をつけられたんだぞ!?いい加減にしろよ!」

ツヴァイはフランの言う事を聞かず、アリスに詰め寄る

ルクレールの入り口のドアが開かれ

フィリスが入ってくる

「フラン〜ツヴァイは皿洗いやってる〜?」

フィリスは嬉しそうに入ってくるがすぐに顔色が変わった

「誰?その女?」

フランは慌ててフィリスをなだめる

「フィリス、実はね昨日の夜襲われたてところを助けたのそれで色々事情があって」

フィリスはツヴァイを押し退けアリスに詰め寄る

「あんたなにもん?私のツヴァイになんか用なの?」

「俺はお前のじゃない、ややこしくなるから引っ込んでろ」

「わ、わたしは…」

「はっきり喋りなさいよ!!何しにここにきたの!?」

フィリスは鬼気迫る顔でアリスを問い詰めた。

「いやぁぁぁぁ!」

アリスが叫ぶと部屋がは 真っ白な世界に包まれた。

「どうなってる?これはまるであの夢の」

ツヴァイは驚く

「なんなの!?これは?」

「フィリス?ツヴァイ?大丈夫?」

フィリスとフランは動揺を隠せない

「すべて真っ白…これは一体」

ツヴァイは冷静に状況を判断し、足元を手で確かめる

「硬い…」

さらに拳を振り下ろす、しかし何も反応はない

「闘気でもなんでもない、特有の気の流れを感じない、これは魔法だな」

「魔法って?古の?何百年も前に失われたって」

顎に手を当てて、言うフィリス冷静を装うが額から汗が流れる

「確か、今現在、私たちが使える闘気と魔界の者が使える魔気しかないわよね?魔法なんて私見たことない」

フランは腕を摩りながら言った。


「そう、そしてどうやっても実現不可能なものを魔法と呼ぶ。それがこれだ」


フィリスが言った。

「私達出られるの?」


ツヴァイは答える

「方法は無いこともないが…魔法を使うには魔力必要だその魔力の流れさえわかれば俺の闘気をその流れにぶつける」


フランが怯えながら言った

「そうするとどうなるの?」


「確実ではないが魔力の流れに闘気の流れを流し込めば、力を相殺できるはず気と力は相違一体だからな」


ツヴァイはナイフを足元に突き刺す。

「あんまりこの技は使いたくないけど」

ツヴァイは集中する


「蛇影心!」

蛇の影が突き刺した穴から無数に出現する

フランとフィリスは驚く

「なにこれ!?気持ちわる!」

フィリスは言った。


「だから使いたくないんだよ」


フランはツヴァイに近づき言った。

「ツヴァイその技は…いいの?」


「しょうがないだろ、」

ツヴァイの目は遠くを見ていた。


フランは心配そうにツヴァイを見つめる

無数の蛇達は魔力の流れを探しにいく

一匹の蛇が魔力の流れを捉えた。


「こっちだ行こう」

3人は真っ白な世界を蛇の案内で歩く

蛇が足止めとぐろを巻き頭だけを上げこちらを見つめる


「ここだな?2人とも少し離れてろ」

ツヴァイはナイフを一本構える


「はぁ!」

闘気をナイフの先に集め突き刺す。

すると魔力と思われる紫色の禍々しいオーラーが突き刺した箇所から溢れ出る


「こ、これが魔力!?」

「なんなの!?この異様な感じ」

フランとフィリスは圧倒される


「はぁぁぁ!」

ツヴァイは魔力に気を流し込むがあまりの強さに弾かれる


「ぐぁぁ!」


「ツヴァイ!」

フィリスが駆け寄る


「大丈夫!?ツヴァイ!」


「あぁ…ん?あれは!?早く離れろフィリス!」


溢れ出した魔力が集まり、人型のような形を形成する


「まずいな…」

魔力で形成されたのは騎士のような格好をしていた。


「魔人形か…魔力の暴走だ」


ツヴァイはフィリスを離れさせる

「ツヴァイ!?」


「フラン!フィリスを頼む」


「ええ!フィリスこっちへ!」


ツヴァイはナイフを2本構える

「これは本気で行かないと死ぬな」


ツヴァイは全身から闘気を溢れ出させる

その闘気のオーラーは蛇の形を形成させる

魔力の騎士はツヴァイに突進する


「はぁぁ!蛇王螺旋翔!」

ツヴァイはナイフに蛇の闘気を纏わせ螺旋のように舞う


魔力の騎士の体に蛇が巻きつき動きを止められる

しかし、魔力の騎士は払い退ける。


「こいつぁー手強いな」


魔力の騎士はさらに魔力を増大させ魔力の剣を形成させる


魔力の剣を振り下ろすと魔力の斬撃が飛んでくる

ツヴァイは横に飛び避けるが斬撃が追ってきて、横腹に食らう

「うぐっ!」

横腹から出血する


「ツヴァイ!」

フィリスがツヴァイを呼ぶ

「いてぇー…こいつ……」


ツヴァイは立ち上がる、しかし横腹の出血により意識が朦朧とする。

横腹の傷はひどく、今にも内臓の一部が傷口から顔を出す程ひどい


「く…そ…こんなとこで…」


目の前が真っ暗になりフィリスの声が遠くに聞こえる


「…………ヴァイ……ツ……ヴァイ……」

意識が段々と薄れていく



「ここでお終いかい?」

ツヴァイの耳元で誰かが言った。

薄れていく意識の中スミレ色の髪の人が見えた

「修羅連殺剣」

あっという間に魔力の騎士は崩れ落ちた

「ツヴァイ…おま……腕が……たな……」


ツヴァイは意識を失った。




「隠、出てきたぞ…あいつだ」

影は建物の屋根からルクレールを見下ろし言った。


「この間の人ね、でも担がれてるけど」

「あのスミレ色の奴誰だ?刀差してるから剣士だと思うが」


2人はスミレ色の剣士を観察すると

剣士は2人に目を向けた


2人が気づいた瞬間


「こんにちは!この人に用でも?」


2人の背後にスミレ色の剣士がいた

「速い……」


影は驚いたが、剣に手を伸ばす


「やめときな?頭飛ぶよ?」


スミレ色の剣士はすでに刀を影の首元に当てていた。


目は鋭く、殺気立っていた。


「いつの間に!?」


「影やめときましょ?」

隠は冷静に言った。


「よくわかってるねお嬢さん。それじゃまた今度」

スミレ色の剣士は男を抱え姿を消した。


「影…大丈夫?」

「ああ、奴は…あの速さは闘気じゃなかった。

生身であんな速さができるのか」

影たちはその場に立ち尽くしていた。




「マリアさん…刀回収してきましたよ」

花のかんざしをつけた女性がスミレ色の剣士に言った。

「鞘から抜けそう?」

「いえ、だめですね、多分彼が枷を…」

「昔から変わらないわね」

「とりあえず治療します?」

「うん、お願い、茜」

茜と呼ばれた女性は男の治療を始めた


「大蛇…まだそこにいるよね?」


スミレ色の剣士…マリアは刀に向かって言った


すると低く、重苦しい声が返ってくる


「オマエラニ…コノモノノ…クルシミガワカルノカ?」


「わかってるわよ…だから様子を見に来たんじゃない」


「ナラ我らのコトは放ってオイテクレ」


「そうはいかないわ、あなたは妖刀だからね管理するのが我々の仕事よ、それはわかってるはずよね、大蛇…いえ………

八岐大蛇殿」


そして刀から、八頭の大蛇の幻影が現れる…



「オマエに我が友をワタスワケニハイカナイ

ツヴァイをカエシテモラオウ」


「結局こうなるのね、いい加減にして…」


マリアは刀を抜く、刀からは並ならぬ闘気が溢れ出るその闘気は鬼の顔を形成させる

「行くわよ…酒呑童子…」


八岐大蛇とマリアがぶつかる


激しい衝撃波、勝負は一瞬だった……


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