2.スパイ教師の顛末。
ここまでオープニング。
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「な、なぜ……!? なぜ貴様如きが、私に対抗できる!!」
「だから、何度も言っているじゃないですか」
レイエスは焦りの表情で、何度も雷撃を発生させる。
しかし、そのことごとくを凱人は手刀で簡単に振り払ってみせた。そして赤の眼差しを細めて、呆れたように息をつく。次に発した声には、侮蔑の色が浮かんでいた。
「弱すぎるんですよ。貴方は、あまりにも」
「ひっ……!」
腰を抜かし、その場にへたり込むレイエス。
そんな彼を見下しながら、凱人はしばらく何かを考えていた。
「この場で俺に会った、って誰かに話されると困るんですよね。だから一番楽なのは、先生を殺してしまうことなんですが……」
そして、どこからか細身の剣を取りだして教師の首元に突き付ける。
レイエスは短い悲鳴を上げ、声を震わせながら懇願した。
「言わない……! 決してここでのことは、誰にも口外しない!! だからせめて、命だけは助けてくれ、頼む!! この私が頭を下げるのだから、どうか……!!」
「あー……いや、貴方程度の首を取っても、俺の手が汚れるだけなんで……」
「だったら!! 見逃してくれるのか!?」
「いや――」
すると、少年は苦笑しつつ。
それでも決して、相手を許さないという意思を見せる。凱人はこれといって表情を変えず、おもむろにレイエスの側頭部に手を触れると、静かにこう告げるのだ。
「貴方が得た情報、いえ――」
あまりに冷淡に、無感情な声で。
「いっそのこと、貴方という人格をもらい受けますね」
レイエスの脳内に、何者かが侵入するような感覚。
自分の身にいったい何が起きているのか、それは分からなかった。だが、このままでは『自分が自分でなくなる』ということだけは察知する。
「あぁ、頼む……! やめて……!?」
号泣しながらそう懇願するレイエス。
しかし、その言葉が聞き入れられることは決してなかった。
◆
「聞いた? レイエス先生の話」
「……うん。なんか、資料室で倒れてたんでしょ?」
女子生徒が、噂話をしている。
「倒れてたどころじゃないんだって! いま病院らしいんだけど、自分のことも覚えてないし、言葉も何も話せなくなってるって!!」
「えー!? 何それ、怖……」
「まるで『頭の中が空になったみたい』とか、言われているらしいよ?」
「どういう状況なのか、理解できないよ」
凱人はその脇をすり抜けるように歩く。
どうやら、レイエスのその後については興味がないらしい。そして女子生徒たちは、そんな彼に気付きもせずにこう話を締めくくるのだった。
「でも、もしかしたら因果応報かもね。だって――」
今さら、相手を蔑むように。
「資料室から、機密文書を盗もうとしてたんでしょ?」――と。
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