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2.スパイ教師の顛末。

ここまでオープニング。

面白い、続きが気になる、更新頑張れ、そう思っていただけましたらブクマ評価など!







「な、なぜ……!? なぜ貴様如きが、私に対抗できる!!」

「だから、何度も言っているじゃないですか」



 レイエスは焦りの表情で、何度も雷撃を発生させる。

 しかし、そのことごとくを凱人は手刀で簡単に振り払ってみせた。そして赤の眼差しを細めて、呆れたように息をつく。次に発した声には、侮蔑の色が浮かんでいた。



「弱すぎるんですよ。貴方は、あまりにも」

「ひっ……!」



 腰を抜かし、その場にへたり込むレイエス。

 そんな彼を見下しながら、凱人はしばらく何かを考えていた。



「この場で俺に会った、って誰かに話されると困るんですよね。だから一番楽なのは、先生を殺してしまうことなんですが……」



 そして、どこからか細身の剣を取りだして教師の首元に突き付ける。

 レイエスは短い悲鳴を上げ、声を震わせながら懇願した。



「言わない……! 決してここでのことは、誰にも口外しない!! だからせめて、命だけは助けてくれ、頼む!! この私が頭を下げるのだから、どうか……!!」

「あー……いや、貴方程度の首を取っても、俺の手が汚れるだけなんで……」

「だったら!! 見逃してくれるのか!?」

「いや――」



 すると、少年は苦笑しつつ。

 それでも決して、相手を許さないという意思を見せる。凱人はこれといって表情を変えず、おもむろにレイエスの側頭部に手を触れると、静かにこう告げるのだ。



「貴方が得た情報、いえ――」



 あまりに冷淡に、無感情な声で。




「いっそのこと、貴方という人格をもらい受けますね」




 レイエスの脳内に、何者かが侵入するような感覚。

 自分の身にいったい何が起きているのか、それは分からなかった。だが、このままでは『自分が自分でなくなる』ということだけは察知する。



「あぁ、頼む……! やめて……!?」



 号泣しながらそう懇願するレイエス。

 しかし、その言葉が聞き入れられることは決してなかった。







「聞いた? レイエス先生の話」

「……うん。なんか、資料室で倒れてたんでしょ?」



 女子生徒が、噂話をしている。



「倒れてたどころじゃないんだって! いま病院らしいんだけど、自分のことも覚えてないし、言葉も何も話せなくなってるって!!」

「えー!? 何それ、怖……」

「まるで『頭の中が空になったみたい』とか、言われているらしいよ?」

「どういう状況なのか、理解できないよ」



 凱人はその脇をすり抜けるように歩く。

 どうやら、レイエスのその後については興味がないらしい。そして女子生徒たちは、そんな彼に気付きもせずにこう話を締めくくるのだった。



「でも、もしかしたら因果応報かもね。だって――」






 今さら、相手を蔑むように。






「資料室から、機密文書を盗もうとしてたんでしょ?」――と。





 


面白かった

続きが気になる

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