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結局は自分次第

東武スカイツリーライン、曳舟駅ホーム。


電車が来るまであと5分。

首筋から汗が流れた。


背負っているリュックの肩紐が異常に熱く

汗シミが気になる。




あと5分。



ふと、目線をあげると沢山の架線の先に綺麗な青空が広がっていた。


そうか、今日は天気がいいんだ。




家を出て30分。

空を見上げる余裕も無かったらしい。

深呼吸、深呼吸。



ふと、電車がバスに突っ込まれた事故を思い出した。

(あー、こんな天気のいい日は、少し死にたくなるなー、、、)



不謹慎な話だ。

現に死人が出ているのに。




(こんなふうに思っては駄目だなー、、、)

唯一素直になれる心の中でさえ、いい人でいなきゃと気持ちを持ち直した。







もうすぐ32を迎える、『ワタシ』。

今年もきっと、何もない。


フラッシュモブ、花束、指輪、ゼクシィ、区役所。

今のワタシには全て関わりのないもの。



そう、いわゆる、そんな恋愛真っ最中。


結婚したい

でも出来ない

世の中ゴロゴロいる女性たちの代表だ。




不毛だって分かりきっているのに

どうして辞められないんだろう。

魔法か何かなのか?



LINE、FacebookにInstagram。

世の中発信方法はいくらでもあるし世界中とつながっているのに。

心の奥底の気待ちは蓄積するばかり。

mixiの時に綴った赤裸々な思いは、今どうやって語れるのだろうか。




大人だからか

自分の仕事柄か

そういうご時世だから、か。


違う。

この恋が、単に、恥ずかしくて周りに言えないだけ。





だから誰でもいい、聞いてほしい。

正論が聞きたいわけでも

頷いてもらいたいわけでもないけれど。



天気の良さに反して、拍車をかけて曇る自分の思いを。


ただただ、どこか真っ白な空間にぶちまけたいと思う。








電車が来る、48分発。

時間通りだ。



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