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ナニワガールミーツボーイ  作者: 白和えちゃん
始まった高校生活
8/51

ミルクティー

「ほんまええお店やね!お洒落なアンティーク家具とか雑貨とか置いてあって……ほら!アレとかかわいいっ!」



次はあさ美のほうが目を輝かせる。




「せやろ?ここもアタシのお気に入りの場所。」



「あ!あの置物も!かわいい〜!」



「ええのんは店内だけちゃうよ。おじちゃんが入れてくれる紅茶はおいしいねん。」



「あ〜スタバもいいけど、こういう落ち着いた場所でデートしたいなぁ〜…」



ふむ、で、デート………



「えっ、あ、あさ美彼氏…おるん…?」



「ううん。」



なんや……ホッ



「受験前に別れてん。」



え???



「好きやってんけど、勉強が忙しくなって志望校も別々やったし…段々距離が出来て、結局別れてもうてん。」



「そ、そかぁ……」



え!デート?彼氏?なに?!!

めっちゃ大人やん!!!



ア、アタシなんか………




「で?あんずは?」



「へ……?」



「んも〜、とぼけんとー!おらんの?好きな人とか?」




ピタッ



ま、待てよ……


アタシ、今までこの16年間…


恋愛したことないかも……!!!




「……あー!わかった!一浦くんやろ?」



「はっ?!ちゃうちゃう!絶対ちゃう!ア、アレは幼なじみっていうかなんていうか、あ、あの…あの



「そーいえばタカシ、最近見かけへんなぁ。はいどうぞ、お待ちどうさん。」



白いティーカップから湯気を出して運ばれてきた香りの良いミルクティー。



「あ、おじちゃん、ありがとう。」



「わぁ!いただきます♪」



「熱いから気ぃつけて。」




ミルクティーをゆっくりと口に運んだ。



はぁ〜癒される…やっぱりおじちゃんが煎れてくれたお茶は美味しい……





「受験の前の日来て以来アイツ来てへんなぁ……ボソッ」



「一浦くんもここに来るんですか?ギラッ」




え。ちょっと。またタカシの話?



「昔はよう来てたで〜。ようあんずと二人で一緒にも来てた。懐かしいなぁ〜…」



「ちょ、おじちゃん!///」



「ふーん…アンタらやっぱり仲ええんやん。」


不敵な笑みを浮かべるあさ美。



「だ、だからただの幼なじみやって!」



「ええやん!一浦くん。なんか結構女子から人気みたいやし。」



「え?あのタカシが?」



「うん。確か私と同中やった子が好きとか言うてたし。ちらほら聞くで、そんな話。」



「え、そ、そうなん……」




あのタカシが…?



小4でお漏らしして、中2で女子更衣室覗いて怒られてたあのタカシが…?!





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