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第25話 東の山

短いです。

 西の草原を越えて第二の街に行こうと考えていたが、今いる街に拠点ができたので全てのフィールドを探索することにした。回る方としては、北、東、南、西で行こうと思う。そして、今日来た東の山は鉄鉱石の採掘場となっているため、鉄鉱石目当ての生産プレイヤーが大半を占めている。



「なあ、もっと離れて歩いてもらえる?」

「拒否します。フー君は周りを気にしすぎです」


 はあ。もっと気を使って欲しいよホント。


「あの、よかったらパーティー組んでもらえますか!」

「すいません。用事があるので……」

「……そうですか」


 なんでお前が答えるんだって言いたいんだろ。わかるよ。俺もなんで俺が答えてるかわからないから。

 それにしてもさっきから、パーティー勧誘ばかりだな。そろそろ睡蓮が対応してくれないだろうか。俺の意思はNO一択だか「山羊来てますよフー君」……へ? 確かに羊が突進してきてる。


「なんか俺を狙ってませんかね?」

「そのまま斬れば倒せますよ」


 いや、無理だろ! ていうか、助けてくれないのかよ!


「ぐえっ」


 どうせなら、『ぐはっ』って言いたかった……

 山羊は俺を吹き飛ばし走り抜けようとしたところを、睡蓮に斬られていた。できれば、俺が吹き飛ばされる前にやってほしかったかな。それに、何で睡蓮は剣を背負ってるんだ? 影にもどせばいいのに。


「なあ、睡蓮って普段は召喚者どうのこうの言うのに、何で今助けてくれなかったの?」

「……召喚者を鍛えるのも私の役目ですので」


 間があったぞ今。最近じゃ二人とも言いたい放題だからな。まあ、俺は命令とか使わない良心的な「又、山羊来てますよ」……いや、ふざけんなよ。俺の方にきてるんですけど!


「何で俺狙いなんだよ!」

「だから、斬れば倒せますよ」

「睡蓮。俺が剣を持ってるように見えるか?」

「魔王化すればいいじゃないですか」


 あっ。忘れてた。


「魔王化!」


 あれ? 何も起きな……そうだった。『闇よ』に変更したんだった。


「闇ぐはっ」


 間に合うわけないだろ! コントみたいになってるけど俺のHPは確実に減って残り半分。初期装備だからしょうがない結果だな。こんな事になるならノアに防具作ってもらえばよかった。


「ねぇ真面目にさ助けてくれないかな?」

「…………」


 何これ。新手のイジメか? もう犯人は分かってる「フー君。山羊が来てますよ」……


「闇よ」


 流石に三回目だ。ちゃんと山羊の突進を横に避けて首を斬った。


「おい睡蓮。まさかばれてないなんて思ってないよな?」

「何のことですか?」

「…………命令。火焔はその場で手を挙げろ」

「…………」

「なんで睡蓮が手を挙げてる?」


わかりやすすぎだよ。普段の睡蓮ならドッペルゲンガーで倒すし、そもそも剣をずっと出していることもない。


「…………ごめんなさい」

「それで、何でこんな事したんだ?」


 まあ、だいたいの予想はついてるけど。


「それは私が話します」


 睡蓮が言うには、俺が未熟だから特訓したいが、そのまま言うと俺が逃げるから知らせないで行った、とのことだ。予想どおりだしその通りだ。特訓の必要性はわかるんだが、必要かはわからないからな。今だって家で料理作ってるだけだし。


「さて、罰を受けるか。紙を破くか好きな方を選んで」

「「罰を受けます」」

「じゃあ、ここのボスを二人で倒して。ただし、火焔が前衛で睡蓮が後衛。あと、睡蓮はドッペルゲンガーとかの召喚系禁止」


 俺も特訓させられたんだ二人にも特訓を受けてもらおう。


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