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第2話 草原

 街の広場に転送されたようだ。真ん中に噴水があるのは定番だからか?

 髪を揺らす風、勧誘をする人の声、現実と同じ感覚になんていうかテンション上がるというかワクワクしてくる。

 早く街の外に行きたいが広場にある噴水の縁に座りメニュー画面からステータスを確認する。


 名前:フーア Lv.1

 称号:絶滅危惧種

 スキルpt:0


 スキル

 【魔道書Lv.1】【魔眼Lv.1】【邪眼Lv.1】【闇魔法Lv.1】【魔法攻撃力上昇Lv.1】【魔法操作Lv.1】【魔力増加Lv.1】【調教Lv.1】【鑑定Lv.1】【料理Lv.1】


 称号があるだと!? でも、称号名やだな個人的には魔術師とかが良かった。

 とりあえずヘルプを押してみる。


絶滅危惧種ぜつめつきぐしゅ

 能力:魔道書、魔眼スキルの能力上昇

 説明:魔道書、魔眼といった一人しか取得していないスキルの保持者に送られる称号


 これは予想外だ。同士が誰もいないとは……

  しかし、何故誰も魔道書と魔眼を選ばなかった?

 悩んでいてもしょうがないので魔眼の能力を見る。


『悪魔化』闇属性の能力上昇。設定。


 俺はこう……何ていうか、目からビームとか幻術とかを期待していたのだが。 まあ、そんなに悪いとは思わない。悪魔とかカッコイイから好きだし。

 設定は発動条件の悪魔化を別の言葉に変えられるようだ。「変身!」でも、「俺の真の姿を見せてやろう」でも変更可能だったが無難な悪魔化に戻しておいた。

 次は魔道書の確認をしよう。


『召喚』召喚する。


 意味がわからん……何を召喚するんだよ!? 落ち着け俺。召喚してみればわかることだろ。

 …………魔道書がない???

 武器スキルを選ぶと初期装備が手に入るはずなんだが……そもそも魔道書って武器なのか?

 運営に問い合わせると魔道書は武器じゃないから自分で作成しなければならないらしい。


「なんだよそれ」


 俺だけじゃわからん。斎藤に相談するか。

 少し機能の紹介。このゲームは、知り合いのIDを事前に登録しておくことでフレンドに登録される。なのでその機能を使って斎藤とはフレンド登録を済ませた。

 フレンドからメールを選ぶ。斎藤こっちだとソラになってるな。

 今日空いてるか?で送信。


 《フレンド登録者からメールが届いています》


『午後からなら大丈夫だ』か。なら十二時に広場集合でいいか?とでも送っておこう。

 了解の返信もきた。ここにいてもしょうがないし、レベルあげのため街の外に行くか。

 街の外の草原にいるウサギは、こちらが攻撃しないと襲ってこないノンアクティブモンスターらしく練習に丁度いいらしい。



 街の外に出てみるとプレイヤーがチラホラ見えるぐらいのものだった。

 昨日でみんな狩り場を変更したのだろう。

 それにしても、みんな剣や杖を持って恥ずかしくないのか! 俺のように個性あるモノを選んで欲しい、そして仲間になってもらいたいねマジで。


 さて、戦いを始めたいが俺には武器がないので必然的に魔法での攻撃になるわけだが……魔法は闇魔法のみ。そして今、覚えている呪文もダークボールのみ。これって何の縛りプレイ?

『ダークボール』闇の魔力の塊を相手にぶつける攻撃呪文。

 前方にいるウサギとの距離はニメートルくらいだが届くのだろうか。


「ダークボール!」


 黒い玉が出来上がりウサギに向かってとんでいった。

  だが、一メートルくらいで球は消えた。


「とどかないのかよ!」


 ちょうどいい、魔眼の強化を試してみることにする。何事もポジティブにいこう。


「悪魔化!」


 ……何か変わったのか?鏡がないので外見の変化がわからないな。

 だが、MPニ割くらいなくなっているな。コストたかすぎる……

 とりあえず、悪魔化の効果を確認するか。

 さっきはとどかなかったが今度はどうだ。


「ダークボール!」


 《戦闘勝利によりレベルアップしました》

 《スキルポイントに2ポイント追加されます》


 普通にとどいたな......一発で終わってしまうとはな。ワンパンは面白くないな達成感がまるでない。

 しかし、悪魔化すると闇属性ニ倍のようだな。レベルが上がれば効果ふえると思うし普通にチートじゃね。

 ドロップしたアイテムの確認のためにメニューを開きアイテム欄を見ると【ホワイトラビットの肉】があった。

 さっそく、料理したいが火がない……売るしかないか。

 ......色々と残念な初勝利だ。


 ちなみに、悪魔化は三分でとけてしまった。

 ウルト○マンみたいだよな実際は悪魔だけど。


 名前:フーア Lv.5

 称号:絶滅危惧種

 スキルpt:8


 スキル

 【魔道書Lv.1】【魔眼Lv.1】【邪眼Lv.1】【闇魔法Lv.3】【魔法攻撃力上昇Lv.2】【魔法操作Lv.1】【魔力増加Lv.2】【調教Lv.1】【鑑定Lv.1】【料理Lv.1】


 そろそろ、十二時だし切り上げるか。

 にしてもスキルレベルが低いな。



 広場に着いたがソラはまだ来てないようだな。


「悪いフーア、遅れちまった」


 ソラは十二時を少し過ぎたぐらいに来た。遅れたことを謝ってくるが、正直この時期に時間を作ってもらった俺の方が申し訳ない。


「いや、俺が頼んでいるんだ側だ気にするな」

「ありがとよ。ところで用事ってなんだ?」

「ちょっとここじゃ言いずらいことでな、悪いが草原まで行こう」


 草原にはプレイヤーが誰もいなかった。昼飯でも食ってんのかな?


「 はぁ!? 魔道書に魔眼はないだろ、魔道書は使用できるまでに時間かかりすぎるし作成が面倒だから誰もとらねぇし、魔眼は属性強化のみだからみんな付加魔法選んでるぞ」


 友人にスキルの説明をしたら怒られた件について。

 いや、そんなに怒らなくてもいいと思うよ。


「趣味全開で選んだからしょうがないだろ。とりあえず、魔道書の作成手順と魔眼について聞きたい」

「しょうがねぇな、まず魔道書の作成には皮紙作成と紙作成と合成が必要だ。その3つを取得してギルドに行けば教えてくれる人が現れるらしい。魔眼はさっき言ったことしか知らないな」

「魔道書の作成に生産3つも使うのかよ、スキルポイント足りねえよ」

「だから、誰も魔道書を選ばないんだよ。しかも皮紙作成に紙作成なんて使い所ないからβテストではみんな諦めてたぞ」


 厳しい条件だが魔道書を諦めるという選択肢は持ってないので頑張るか。

 スキルポイント4足りないだけだしな。


「後、魔眼についてなんだがな。たしかに属性強化なんだけどさ能力が悪魔化になってるんだよ、それで悪魔化した後の変化見てくれないか」

「お前はビックリ箱にでもなるつもりかよ……」


 ソラの発言は無視だな。


「悪魔化! どうだ?何か変わってるか」

「とりあえず髪が黒くなってるな、あとは……わからな、そういやお前、目の色変えたんだな」

「なんのことだ? ちゃんと青にしたぞ」

「でも、黒になってるぞ」

「多分、魔眼の影響だな。俺の用事はこれで終わりだ、今日はありがとな」


 相談に乗ってくれた礼に今度何かおごってやるか。ソラへの貸しが増えていく一方だな。


悪魔化で闇属性二倍ではありません。

称号があって二倍になっています。

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