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第17話 PvP

 ソラからフレンドチャットがきた。


『何か用か?』

『今、PvPの練習やってるんだが人手不足でな。暇なら手伝ってくれないか?』


 PvPか丁度いいソラには地獄を見て来てもらおう。


『いいぞ。丁度、俺も試したいことがあったんだよ。場所は何処だ?』

『街の外の草原だ。すぐに来いよ!』

『分かってるよ、また後でな』


 すぐに行ってやるさ。後悔するなよ。


「フー君ニヤニヤし過ぎですよ」

「……今から草原に行くけどいい?」

「いいよ」


 睡蓮も首を縦に振っていた。

 じゃあ、行きますか。



 草原に行くとソラ以外に数人のプレイヤーがいた。


「遅いぞ! 何処にいたんだよ」

「悪い悪い。北の森にいたからな。来るのに時間が掛かっちまった」

「北の森か……ならしょうがないな」


「その人がソラさんのリア友ですか?

 一人って聞いてましたが三人いたんですか?」


 身長が火焔と同じくらいの少女がソラに質問していた。火焔と違って髪は茶色だがな。杖持ってるし魔法使いかな? ローブ着てるし。


「俺にもわからん。いつの間に一人ふえたんだよ」

「気にするな。初めましてフーアです。こっちの女性が睡蓮で少女の方が火焔です」

「初めまして、カグラです。そっちの鎧着てる人がクラウさん。武器持ってない女の人が千草さん。生産のノアさん」

「クラウでいい。初期装備で北の森に行くなんて無茶するな」


 クラウは高身長でイケメンだな〜。羨ましいが俺はイケメンを敵視しない。

 嫉妬は醜いとよく言うからな。それに、敵視しても向こうは何とも思ってないとか悲しくなるだろ……


「そうでもないぞ。武器無しでもいけた」

「フーアも格闘家なのか? 後、私も千草でいいよ」


 千草は赤髪のポニーテールか。……似合ってるな。


「いいえ、格闘家じゃないですよ」


 普通はそう思うよな。

 みんな、じゃあなんで?って顔してるもん。


「フーア久しぶり〜」

「久しぶり。この前は迷惑かけて悪かった。でも何でノアがいるんだ? ノアは生産じゃないのか?」

「生産だけどPvP大会でるから練習中」


 なるほど。生産でもスキル交換チケットは欲しいもんな。

 こう、みんなで盛り上がってるのみると俺も出場したかったと思うな。


「話てるとこ悪いが、フーアは何の武器を使ってるんだ?」

「武器使ってないよ」

「「「「武器無し⁉︎」」」」


 まあ、当然の反応だよなぁ。


「フーアさんは縛りプレイしてるんですか?」

「違うよ。……俺は魔道書を武器だと思って取得したんだよ。ちなみに睡蓮と火焔はプレイヤーじゃないよ。魔道書から召喚した」


 みんな絶句してる。

 俺と一緒に来たからなプレイヤーだと思うのもしょうがないと思う。


「それより、五人で大会にでるのか? 一チーム六人までじゃないのか?」

「そうなんだが……六人目がみつからなかったんだよ。ゲーム開始当初は知り合いとチーム組んだりする奴が多いからな。まあ、五人でも余裕だ。問題ない」


 言うね〜。一回戦敗退はないと思うが油断はよくないぞ。



「じゃあ、さっそくPvPやろうぜ。戦うんだろソラ?」

「そうだな。そのために呼んだんだからな。ただ、その前にお前と一対一だ」

「そう言うと思ってたよ」

「ルールは回復なし、敗北条件はHPの全損または降参でいいな」


 《ソラからPvP申請が届いています》


 受諾する。

 FIGHTのウィンドウが出現した。


「武器なしでいいのか? 武器装備する時間くらいくれてやるよ。じゃないと一瞬で決着だからな」

「ところで、ここにはお前達しかいないのか?」

「そうだ。他のプレイヤーは別の場所で練習してると思うぞ」

「人がいないなら大丈夫だな。ソラに格の違いを見せてやるよ」


 これで負けたら恥ずかしいな。


「悪魔化! そして、魔剣創造!」

「おいおい。何処からだしたんだよ」

「後で教えてやる。いくぞ!」


 一気に距離を詰めソラが持っている剣を狙い振り下ろす。そう、俺の狙いは武器破壊だ。

 予想外だったらしくまともに打ち合ってくれた。


「いやらしい戦法だな。剣を狙うとか普通は考えないぞ」

「こっちの剣は壊れてもまた造れる。なによりこっちの剣の方が攻撃力はうえだろ?なら剣を狙うに決まってんだろ」

「最低だな!」


 力は向こうが上なのを忘れていた。

 剣を押し返されてしまい、横薙ぎに対応できず腹を斬られたが、さらに振り下ろされた剣は受け止め逸らすことができたので後ろに飛んで距離を離す。


「筋肉バカだろ。押し返されるとは思わなかったぞ」

「いや、俺も二撃目を避けられるとは思わなかったんだがな」

「言ってくれるね〜。じゃあ俺の奥義をみせてやるよ」

「無駄無駄。今のお前に負けるかよ」


 うわーなめられてるな俺。


「後悔すんなよ。ヘルゲート‼︎」

「はぁ!? 何だその門は!って無理無理こんな数避けられるかーーー! ちょ、まじ助けてーー‼︎」


 ソラは黒い手を数本斬り飛ばしていたが数の多さで捕まった。

 助けを求めているが無視だな。今日はこのために来たんだから。


「門の向こうを見て来てくれ」


 YOUWINのウィンドウが出たということは俺の勝ちのようだ。

 ソラは門の中に消えて行ったが戻ってこないな?

 あ、戻ってきた。


「おかえり〜。今のお前に負けるかよとか言ってたのに負けたな! 悔しいか親友?」

「うるせぇよ! 何が親友だ! 親友にあんなもん使いやがって」


 恥ずかしいよな。負けるかとか言った後に負けるの。でも、みんな無言の方がツライと思うぞ。


「あんなもんと門をかけたのか? それより向こうはどうなってた?」

「知るか! 門が閉まって気がついたらここにいた。さっきのは何だよ? みんな絶句してるぞ」


 みんな固まってるな。誰も喋らないぞ。


「さっきのは魔眼の上位スキルの魔王の眼で覚えるヘルゲートだ。凄くね即死魔法だぞ」

「待って。フーアはもう上位スキルまでいったの?」


 やだなぁ、そんな廃人じゃないよ。

 PvP大会出場禁止のことなどから説明するとみんな納得していた。


「すげぇと思ったが、PvP大会出場禁止とはな」

「プレイヤーとのイザコザも起こってるし羨ましいと思えないけどね」

「フーアさんは何で魔眼選んだんですか?」

「男ならみんな憧れるものだからだよ。なあ、ソラ、クラウ」

「いや、俺は興味なかったな」

「中二病は卒業した」


 クラウ、中二病に卒業なんてないぞ!


「フーア。さっきの剣を鑑定させて。凄い気になるあの剣」

「いいぞ。俺も性能知りたいし」


 鑑定結果


 アベルシオン【魔剣】

 物攻+80 魔攻+20

 効果:闇属性付与


「強いの?」

「強いに決まってるよ! 鉄の剣の物攻は+10くらいだよ。はっきり言って異常」


 確かにそうだな。

 でも、悪魔化ってスキルレベル全く上がらないからレベル上限に何ヶ月もかかると思う。

 そう考えると微妙だと思うよ。

 何ヶ月後にはこのぐらいの武器なら作れるようになってると思うし。


「フーアは知らないかもしれいけど、現在の最高は物攻+20だからね。この武器はその四倍だよ! しかも、ポンポン作るし。ありえないよ!」

「えーと、なんかごめん」





「次誰かやる?」

「「「「………」」」」


 誰も何も言ってくれない……イジメが起こってますよ!

 まあ、やりすぎた俺がいけないんだけどね……


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