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第1話 キャラクター作成

初投稿です。


 寒い廊下を通り、扉を開け教室に入ると暖かい空気に包まれた。自転車で登校してきたせいかやけに暖かいがそれが心地良い。ストーブ点けてくれた人に感謝し席に着く。


「やっと来たか。たまにはもっと早くこいよ」


 声のした方を見るとイケメンが立っていた。名前は斎藤さいとうそら。本来なら敵でしかないイケメンだが、斎藤は小学校からの友人だ。


「無理だ。俺が朝苦手なの知ってんだろ」

「まあな。そういえば明日から自由登校だろ。だからVRギアやるよ」


 ん? 確かに明日から自由登校だな。だけど、後半がおかしい。そもそも話に関連性がない。なんで登校時間の話からVRギアの話になったんだ?


「すまん、もう1度言ってくれるか?」

「明日から自由登校だろ」

「そのあと」

「だからVRギアやるよ」

「いや、なんで?」

「母ちゃんが福引きで当ててきたから」

「ごめん。全く理解できない」

「だから、母ちゃんがこの前福引きでVRギア当ててきてな、それが届いたんだよ。ただ、俺は12月にあった『ワンダー・オンライン』のβテストに当たってもう持ってるからな。お前にやるよ」

「いや、VRギアってオークションで高く売れるぞ?」


 俺がオークションって言った辺りから斎藤は呆れた顔をしだしたが……なんか間違った事言ったか? ネットではお祭り騒ぎだぞ。


「友人がくれるって言ってんだ有難く貰っとけ。それに、母ちゃんもお前にあげて良いって言ってるからな」

「…………なら、有難く貰う」

「最初からそう言えっての。放課後俺の家に行くぞ。お前の場合、一緒に行かないとお礼の品とか買いに行きそうだからな」


 何故わかった……




『ワンダー・オンライン』

 ある会社が発売したVRMMO。コントローラーでキャラクターを操作するのではなく自分がキャラクターになるゲーム。スキル制だがスキルについての説明はない。この事を記者会見で質問されると開発者は『スキルというのは不思議な力だ。それを説明したら面白くないだろう? だから、自分で考察したり仲間と話し合ったりして選んでくれ』と言ったそうだ。

 正直、面白くなくて良いからスキルの説明が欲しいと思った俺は間違っていないと思う。







 …………やっちまった。昨日、珍しく早起きした俺は親に遭遇してしまい「ちょっと買い物に付き合え」と拉致され、解放されたのは夕方。慌ててインストールを開始した筈だが記憶がないということは……寝落ちしたのか。理解したくないが、カーテンの隙間からもれる太陽の光が今は朝だと知らせてくる。


「まあ、こういう日もあるさ!」


 そう言って自分を慰めながらVRギアを付けゲームをスタートさせる。

 …………気がつくと俺は真っ白な空間に立っていた。


『ワンダー・オンラインへようこそ』


 女性のNPC?が立っている。こういう時っていつも女性だな。


『プレイヤーネームの重複はありません。プレイヤーネームは〈フーア〉で決定いたします』

 名前の由来は平からフェア→フーアという連想だ。

 特に意味はないのだがこういうとき名前被ると、1時間くらい悩むことになりゲーム開始が遅くなるんだよな。

 お金入れるために財布買いに来たのに財布選びに時間かかるみたいな......


『キャラクターの設定をして下さい』

  俺は「顔は! 良い」とよく言われるので自分の顔をベースに髪の色を灰色よりの白色に設定した、髪の色などはアイテムで変えられるらしいので似合ってなかったら変えればいいだけだからな。

  身長、体重はおおきく変えられなかったのでそのままにした。現実との違和感を少なくするためかな?

  性別はもちろん変えられませんでした。


『スキルを10個お選び下さい、キャラクターの削除はできませんのでよく考えてから決定して下さい』

 女性が言い終わるとウィンドウが出現した。

 スキルの名前が並んでいるがいくつあるんだ?おっ、検索機能とかあるのか便利だな。

 魔法もいいが、小説とか見てると生産も面白そうなので悩む......さてどうするか。

 ん? めっちゃ気になるスキルを発見した。


「あの、魔眼の横にバニシングスキルってあるんですけど?」

『魔眼の能力はランダムで決まります、そのさい1度選ばれた能力は2度と選ばれません。ですのでバニシングスキルと表記されております』

「わかりました。ありがとうございます」


 選んだスキルは


 【魔道書】【魔眼】【邪眼】【闇魔法】【魔法攻撃力上昇】【魔法操作】【魔力増加】【調教】【鑑定】【料理】


『以上で終了となります、チュートリアルを受けますか?受けなくても問題はありません』


 チュートリアルは好きではないので受けなくていいや。


『お疲れ様でした。それでは、ワンダー・オンラインをお楽しみください』


「うわっ」


 突然の光に目を閉じると……ゲームが開始された。

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