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いよいよ高校生



【面白い高校生活】



俺はバスケよりもさらに男っぽいスポーツ、サッカーに興味を持って、親に無理やり言って県外の1番強そうな高校に入学した。


寮に入り、高校生活をスタートさせたが、

サッカーなんてやったこともない。

周りは特待生みたいなやつらばかり。


『やばいとこに来ちまったな。』


あまりにも強豪校だったため、1年の半分は応援しかできなかった。


でも面白い事があって、

部活の仲間もほとんどが俺みたいなボーイッシュで、髪の毛も短髪。ひどい奴は自分の事を俺。と言ってる奴もいた。女同士?でつきあってるカップルもチラホラいた。

その頃から俺も僕。ではなく俺というようになった。

サッカーの話は置いといて、

高校生活、恋愛事情の幕開けだ。



俺は昔から生意気なので、先輩から好かれた事がない。自慢じゃないが…


俺の高校は上下関係がとにかく厳しい。

上の学年の人と会話をすることなんて皆無だったのだが、

何故か、全く関わりのない、バレー部の3年生2人から声をかけられた。


「サッカー部の1年の先崎 優でしょ?ちょっと来てくれる?」


(あ〜ぁまた呼び出しか。

まだなんもしてないんだけどなぁ。)


昼休みにバレー部の部室に呼び出された。

また殴られるのだろう。


「呼び出してごめんね。私はバレー部3年の山本ゆかり。ゆかりって呼んで。こっちは杉村 真理子。真理子ね。」


「はい。ゆかり先輩と真理子先輩。先崎 優です。よろしくお願いいたします。」



2人ともバレー部なので170㎝くらいあるため、俺は見上げている。

しかし、どうも殴られる雰囲気ではないようだ。

そして、だまっている真理子先輩の方はとても可愛い人だった。


つい、真理子先輩の方に見とれてしまっていた。

すると、真理子先輩が口を開いた。


「先崎、私とつきあってくれない?」


「はい、何につきあえばよろしいでしょうか?」


2人は爆笑した。



「はい?」

俺は意味不明で、バカにされてる気がしてキレそうになった。


ダメだ、先輩にキレたらさすがにやばいだろ。


「じゃあね、あとは2人で…」


と言って山本ゆかり先輩は帰って行った。


「先崎、じゃなくて、優。サッカー部で練習頑張ってるトコみてたよ。

私、優を好きになっちゃったの。

だからつきあってほしくて、いきなり呼び出したの。」


えぇぇぇぇぇぇ−−−⁇⁇


そんな事あるのか?


「あ、でも、俺、先輩の事何も知らないっす。」


「そうだよね。私がずっと見てただけだから困っちゃうよね。それとも他につきあってるコとかいる?」


「いいいないっす。」


「これから私の事知っていくじゃだめかな、

私も優の事知らないし。」


「全然だめじゃないっす。俺でよければお付き合いしてください。」


実はこの真理子先輩。よく見ればみるほど、中学の初恋の相手、神山 舞に似ているのだ。

タイプって事なんだろうか。


「ほんとー?良かった!初めて見かけた時から優の事がタイプで、ずっとさっきのゆかりに相談してたの。そしたら呼び出して告白しちゃえって言うから。

今日練習終わったら一緒に帰ろう?」


俺は寮生なのだが、学校から一駅離れた所にある寮なので、電車に乗って通っていた。


「帰りたいですけど、1年は片付けもありますし、そのあと自主練もして帰るので、遅くなってしまうので悪いです。」


「知ってるよ。いつも見てたもん。待ってるから終わったら連絡してね。

はい、これポケベルの番号。」


高校になり、ポケベルを俺も持っていた。

さほど使う用事もなかったが、いよいよポケベルが役に立つときがきた。


「はい。ありがとうございます。では失礼します。」


来た。この展開!俺もついに彼女ができた。

よくわからないけど、真理子先輩はメッチャ可愛いし、高校生活。幸先いいぜ〜♪


練習も終わり、さっそくポケベルを鳴らしてみる。

《オワリマシタ ユウ》


ブーッブーッ


《イマイクネ♡マリコ》


うわー夢じゃない。しかも♡。

いつも帰る仲間を振り切って真理子先輩を待つ。


「優!お疲れさま!さっ帰ろ。」

と言って、俺の手を握ってきた。


ひゃっ


俺は驚いて手を離してしまった。


「優、つきあった事ない?」


「はい、実はないです。」


「じゃあ私が初めてだ。優の初めての彼女になれて嬉しい。これからよろしくね。」


こんな可愛いくて優しい人がこの世に存在していることに俺は驚いた。


しばらくはポケベルのやりとりや、下校を一緒にしながら仲良くなっていった。


皆が期待するような事は何もなかった。


そして、俺は2カ月に一度、必ず実家に帰省しなければならない日がある。

その日は寮も閉鎖になるので、追い出される。

その事を真理子先輩に話すと、


「家に泊まりにこない?」


やけにあっさり言うので、俺も、


「いいんですか?じゃあ俺、実家帰らないで真理子先輩ん家行きたいです。」


「じゃあ決まりね!授業終わったら一緒に家にいこっ」


「わかりました。その日は準備していきます!」


俺はあまり何も考えてなかった。知り合って2カ月ほどになるが、手をつなぐ以外にとくに進展がなかったからか、ほとんど友達感覚でいた。


泊まりの当日。


俺はそれなりの荷物を持って学校に行き、授業を受けた。


授業が終わり、今日はどこも部活がない為、皆が帰ろうとしてる頃、


ブーッブーッ


《コウモンデマッテル♡マリコ》


うーん、彼女からの連絡。いいねぇ〜♪

またまた友達を振り切り、校門へ向かう。


高校生は普通は登下校は制服が決まりなのだが、俺はスカートがとにかく嫌なので、

上は女子の制服、下はジャージ。という、すごく変な格好で毎日登下校していた。


この日ももちろんジャージ。彼女と歩くのに、スカートなんて絶対はけるかっ!


少し身長が伸びて150㎝くらいになった俺と、170㎝の真理子先輩。

完全に俺は弟だ。


でもそんな事は気にしない。

となりで歩いているこの人はれっきとした俺の彼女だ。


とかなんとか言ってるうちに真理子先輩の家に着いた。

ヤバイ、緊張感ハンパない。

どうやって挨拶しよう。

誰かクラスの男から制服のズボン借りてくれば良かったかな。


「ただいま〜お母さん、優連れてきたよ!」


奥の方からタタタっとエプロン姿のお母様が現われる。

やはり、予想はしていたが、美しい。


「おかえりなさい、真理子。あら、あなたが優ちゃんね。まぁ男の子みたいで可愛らしい。さぁ、どうぞ!」


「初めまして。先崎 優です。お邪魔いたします。」


優ちゃん??男の子みたいで可愛いらしい??

な・る・ほ・ど


真理子先輩は俺の事を単なるかわいい後輩だと言ってるわけだ。

そりゃそうか、

まさか女の子とお付き合いしてますーなんて言えるわけがない。



真理子先輩の部屋は、極シンプルな白基調の部屋でとてもきれいだ。

あまり見回すのも悪いのでとりあえず座った。

先輩も俺の向かいに座り、

「優、ごめんね。お母さんには友達って事にしてるの…」


「はい、大丈夫です。てか、当然ですよね。俺ん家に先輩連れて来たとしても同じだと思います。」


このあたりが、女同士という所の大変な所だ。親に理解などしてもらえるはずがないのだから。


しばらくして夕食に呼ばれ、今日は先輩と俺とお母さんの3人だった。

先輩のお父さんは出張でほとんどいないことや、お兄さんは大学で地方に行かれてるらしいなどとたわいもない話をしながら食事を済ませた。


部屋に戻り、少し休んでいると、下からお母さんの声がした。


「真理子ー!優ちゃん!お風呂できてるから一緒に入っちゃいなさい!」


うっそぉ、なんで一緒ぉぉぉ?

そこは別々でいいだろー

無理無理無理無理無理無理!

ぜぇったい無理‼︎


「優!一緒に入ろ!」


がーん。なんでそうなるの。


真理子先輩の裸を見れるのはとても嬉しいが、俺の裸をみせるのは絶対に嫌だ。


この世に風呂なんてなければいいのに。


「さすがに一緒に入るのは恥ずかしくて無理っす。先輩先に入ってください。」


「えーそっか、優がそういうなら仕方ないね。じゃあ優が先に入って。お客さんなんだから。」


良かった…助かった…


俺は風呂が嫌いなので、サクサクと終わらせ、先輩が風呂をあがるのをただ部屋でボーッと待った。

いつのまにかウトウトしてしまい、

ハッと目を開けると、

そこには…




バスタオル1枚姿の真理子先輩が立っていた。


「遅くなってごめんね、優寝ちゃってたね。

すぐ髪の毛乾かすからベッドに入ってて。」


といって先輩はドライヤーを手に鏡の前に座った。


俺は目のやり場に困ったので、ベッドに飛び込んで布団をかぶった。


…あれ?もう一つ布団がない。この部屋に他に布団がありそうな感じはしない。

これからお母さんが持ってきてくれるのだろうか、しかし、下はシーンと静まり返ってる。聞こえるのはドライヤーの音だけだ。


ドライヤーが終わると、部屋の電気も消され、カーテンの隙間からもれる月明かりだけになった。


「優、寝ちゃった?入るよ。」


といって先輩は俺の横にバスタオル1枚のまま入ってきた。


俺は心臓の音が聞こえてしまうんじゃないかってくらいドキドキしていた。


「優、寝てるの?」


「お、起きてます。」

俺は背を向けながら答えた。


「良かった、こっち向いてよぉ」


俺の肩をツンツンしてくる。


またしても口から心臓が飛び出してきそうな所だが、幸い暗かったので、思い切って先輩の方を向いた。


「んっ…」


先輩は俺の首に腕を回し、キスをした。


あんなにビビってた俺は意外にも、離れようとした先輩の腰を抱き寄せ、

今度は俺からキスをした。


初恋のキスとは違い、一瞬なんかじゃなく、

何度も何度も唇を重ねた。


こんな時、どうすればいいのかなんて勉強した事もない。でも

自然と俺の手が先輩の身体をなぞる。

高校3年生の身体は女の子ではなく、女性だった…


「あっ…んっっ」


俺は無我夢中だった…

なるようになれ、だ。


初めての俺に先輩は優しくリードしてくれた。

あとはご想像にお任せする。


俺の初めてのセックスは高1で無事に終えた。

初夜を迎えるまではあまり気にしていなかったのだが、

性の快感を覚えてしまった俺は、

それからは狂ったように性欲が溢れてくるようになってしまっていた。


半年ほど真理子先輩とお付き合いを続けた、会うたびにどこかでセックスをする関係だった。

いよいよ先輩の卒業の時がきた。


「卒業してもまた会えますよね?」

俺は聞いてみた。


「優、この1年ありがとう。優といれた時間はほんとに楽しかった。

でもそれも今日で卒業。明日からはお互い別の道を行こうね。大好きだったよ。」


あっさり振られてしまったようだ。

でも何となく俺もわかっていたからか、


「はい。俺も先輩の事が大好きでした。

でも今日で先輩から卒業します。ありがとうございました。」


俺の高1も終わった…


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