3ー2 バーストルングス協会の中層部ユラエスタラ
いくらか歩くと街が見えた。宮殿は大理石で埋まった城壁で、中が見えないがとても古そうだ。
いくらかヒビが付いているしシミや色落ちなど問題が多い。他にも城壁の周りは古くて高いビルがたくさん立っている。その雰囲気はジャズエイジの時のもののようだ。
しかし、近くに建っているのはどれも新築で日本の普通の家だ。時計台も雰囲気を醸し出していてとても不思議な気分だ。
そんなことを思いながら歩いていると詩織がピタリととまる。なんだ?と見てみるとバーストルングス協会と書いてある。詩織は扉をピィと開けた。
中にはたくさんのデスクがあり仕事場というような雰囲気が、ただよりすぎている。壁はクリーム色の壁紙にベビーピンクのタイルが薄汚れている。
やたら新しげなエレベーターに乗って詩織は5階を押す。緊張の冷や汗が少し垂れる。エレベーターは至って普通に目的地に着いて降りる。
すると目の前には排除課長室と書かれてある。そのドアを開けてお辞儀をした後俺らを入れる。部屋の雰囲気は変わらない。課長は意外に優しそうなおじさんだ。40歳ぐらいか。ニッコリ笑っている。
「スイン課長。ユラエスタラ・ビーサン只今戻りました。申し訳ございませんでした。学園一味を逃がしてしまいました。」
「いいよ。この中でたらたら探索させたわけじゃあるまいし。」
かなり優しいらしくまだ笑っている。
「スイン課長。こちらの者は森に迷い込んでいたバーストルングスでございます。ほら自己紹介しなさい。」
と目で責められついに喋り始めた。
「あの、スイン課長。私はタツコウヤ・エバンで御座います。今日からこの協会に入らせていただきます。」
まずりんごが喋った。
「スイン課長。僕は、ブルーエイズ・ダイナバイで、です。よろしくおねがい、い、い、いたします。」
冷や汗が引いた。だんだん慣れてきている。
「ユリナホンダ・シャルットです。スイン課長。よろしくお願いします。」
最後にユリナが言った。
「いやはや。ここまで優秀な部下は初めてだ。ユラエスタラ。君には中層部に入ってもらおう。と、ここで新入りさんは外に出ておきなさい。ここをでて右側に待機室がある。」
と、追い出された。俺は素直に待機室に行った。
「さて中層部になったからには本格的に作戦に協力してもらう。これがしおりだ。見ておきたまえ。そしてこの排除課の役目は一人でも魔人を抹消することだ。君には大いなる希望を抱いている。期待しているぞユラエスタラ。」
「はい。もちろん。」




