3ー1 バーストルングスたちの住まう裏世界
「さあ、魔法試験も終わったことだし任務に移ってもらおうかしら?あら、詩織さんがいらっしゃいませんね。…あぁ、もう先に行っているのね。ならいいわ。」
そこにはお城と魔法陣と俺らとプラチナがいた。プラチナが、上に手を上げて魔光の玉が出来て魔法陣が光り出した。眩しいけど眩しくない何処か不思議で暖かい魔法陣が俺らを包んだ。
「世界は岸目に達している。地球が逆回転するこの瞬間。古代に埋まりし本来の月よ。宇宙が開けし第二の世界。妖夢にあらわれよ。妖は世界を包む!」
そうプラチナが言った途端、満月が現れた。それも、赤くて黒い色で真ん中がブラックホールのようになっている。しかも、すぐ目の前に。俺らは対抗することも許されず吸い込まれた。
気が付くと、森にいた。目の前に家があってその隣に廊下で繋がっている小屋もある。その家のドアから見にくい容姿の顔が覗いていて小さな声でこっちに来いと言われる。状況が把握できていない俺らはその家の中に入った。
家の中にはとても外見からは連想出来ないようなゴージャスな部屋に、見惚れてしまった。天井には大理石と金箔があって尚且つ金色のシャンデリアがある。目の前のテーブルにはシンプルなテーブルに白いテーブルクロスがかかっておりテーブルの端には金色のラインが真っ直ぐに伸びていて、椅子はテーブルとお揃いである。
そんな部屋のそんな椅子に座っているのはさっきの醜いものではなく月鈴詩織であった。
「あんた達とんでもない無計画で来たのね。」
そこには足を組んでお揃いのティーカップにある紅い紅茶を啜っている月鈴詩織の姿があった。
「お前こんなところに居たのか。心配したぞ。」
と雑魚が言う。しおりは、はぁとため息をついている。
「あたしがいなかったらあんたら今頃捕まってたわよ。」
よく見てみると服もお揃いで、髪型もいつもとは違う。
「取り合いず幻を作って。この家から逃げて行く物を。あと色々変えて性格、名前容姿。」
詩織が何を考えているのか分からない中。そのどうりに行う。
「これでばれずには済むはず。後でバーストルングス協会へ行くわよ。」