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最強女神のデド・ユーラシア伝説  作者: 柚月カコ
第4話 今始まる戦争
19/24

5ー2 開戦 1

「うわーん。

ボロ負けしたー。」


と、ななが悔しがる。


「本当、フツーにやられたな。

俺らから仕掛けたのに。」


「でも、いい機会だったじゃないか。

お互いの力を把握することで、より良いチームが作れる。だから、そんな落ち込むことはないと思うけど。

ルッカもななも元気出してよ」


「話が拗れるからマナシスは黙ってろ。」



「それどういう意味?ルッカ。

僕だって、悔しいけどさ、でも、」

「はいはい。

あんたらが負けず嫌いなのはよーく分かった。

でもさ、めっちゃ余裕そうに遊んでるけどさ、戦時中だからね? 伝説の戦争してるからね?いまもひとが死んでるからね? 分かってる?」


と、ババ抜きをしながら負け惜しみしている3人に仲裁の声かけをする。


「「「あ、はい。」」」


詩織の言葉に怖気ずいた3人であった。


「まあ、そんなわけだ、いろいろあってアレだから、前線に移動してもらう。

極力殺さず、捕虜にしろ。

倒した奴は適当に後ろに引き渡せばいい。


協力なものたちには、後衛での前線保護を任せた。

戦争がダレないように戦線に早く出てこい。」


と、将夜は声をかける。


「了解。ウォッカ。」

「行ってきます、ウォッカ。」

「ウォッカが言うなら仕方ないなー。

ここで首を長くしててよね!」


3人は部屋の扉を開けて、向こう側にいく。


「ねえ、」


3人がいないことを確認ながら詩織は声をかける。


「ああ、分かっている。

この戦争は序章でしかない。ここで戦力を失うわけには行かない。

敵も味方もな。

ここはお互いの損傷を抑え、早く終わらせなければ」


「ええ、そうね。なんせこの後は…。

おっと、忘れてた。これ、あげるわ。

じゃ、」


その手に握られたペンダントを将夜にわたし、速やかに扉を開ける。


扉の向こうは、青空だった。

いや、いまは赤いから、違うだろうか。

その戦場は、異形なものが一方的な暴力を受けていた。その後ろのものも、近づこうとはしない。


「く、もうここまで。

ここは頼むわ。」


と、詩織は3人に目配せした。

真下をみる。

昔はもっと、緑で綺麗だったが、いまはたくさんの色がぐちゃぐちゃになっていた。

おもちゃ箱か、ゴミ箱か、と言うような汚さ。

すっと、前を向く。そして物凄い速さで、そうマッハの速さで、目の前を突き抜ける。

カキーン!

その音で、もう一度、目の前を確認する。

それは、男性。黒いフードに身を包んでも、中から、青いポロシャツと長ズボン、そして、ポロシャツの胸ポケットから、緑のカードがよく見える。

そして、そのカードには『KAP R CARD』の文字が書かれているのがうっすら見える。

その男性の顔はフードで見えない。いや、見たくなかった。


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