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ラーメンが食べたくて 異世界転生ハードモードとんこつ味  作者: ぱちぱち


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第17話 うちが作った薬はうちの稼ぎになる。笑いが止まらない

「エライ。よくやったぞ坊主!」



 悪童の脳天に一発カマした後。駆け付けた兵士さんたちに事情を説明すると彼らは満面の笑みを浮かべてよくやったと口々に俺を褒めたたえた。ええんか。過剰防衛とかで注意されるかなって思ってたけど。



「構わねぇに決まってるだろ。坊主どもはギルド通して仕事してんだろ? そっから税金が引かれてるからお前らはもう立派な納税者で市民なんだよ。市民の金を奪おうなんてのはたとえ同じ市民でも犯罪だ。殺されても文句言えねぇ罪なんだよ。この街じゃあよ」


「未遂で終わってなかったら俺らは今から連中殺しに行かなきゃいけなかったからな。人の命を守ったんだから立派なもんだろ」


「あ、むしろ連中の命が危なかったんですね」



 ならまぁ褒められてもおかしくはない、のかな?


 ザンムもネネも彼らの称賛を当然みたいな顔で受けてるし、多分彼らがこの世界基準だと正しいんだろう。俺の方がしっかり修正しとかないとどっかでデカい問題を起こしそうだな、気を付けよう。



「ところでその木刀でカマしたんだよな。お前さん流派はどこだよ。やっぱレンツェル神父と同じマリア教制式剣術か?」


「いや、制式剣術はマリア教に使える騎士や騎士見習いにしか伝授されないから違うだろう。そうなるとあの辺だとココヤシ剛流かサッシン二刀流か」


「ココヤシは違うだろ。俺はこの子を道場で見た事ないし。この木刀を見るにサッシンも違いそうだな」


「あ、あの。剣術道場とかそういうのは知らないです。剣は、鍛錬として毎朝振ってるだけで。その、もう行っても良いですか? このままじゃ今日の稼ぎが」


「ん、おうそっか。連中には次やったら殺すって言っとくから街の方は心配すんな! 気をつけて行けよ」



 俺が背負う仏恥義理(ぶっちぎり)を見て兵士たちは口々に流派当てクイズを勝手に始めた兵士さんたちにそう伝えると彼らは少し残念そうな表情を浮かべて解放してくれた。別に拘束するつもりはなかったんだろうが、まぁ、俺と話してれば巡回に戻らなくても良いからな。これが暇なときなら彼らの雑談に付き合っても良いんだが、流石に朝の稼ぎに行く前はね。ただでさえ少し出発が遅れてるんだし。



「すまん、少し遅れた」


「いいよー」


「うちも別に。さっさと行こ」



 待たせてしまった二人に一言謝った後、俺たちは森の中へと入っていく。気持ち急ぎ目になっちゃうのは、まぁ仕方ないよね。





 いつも通りのルーティンで薬草を回収し、ついでに薪を拾って森の外へ。待ち伏せがないか念のために用心して外に出たが、人の影は見当たらない。とはいえ連中も街に居るのは間違いないわけだから、いつもよりも周囲に気を配りながらまずギルドへ足を向ける。


 ギルドの中に入ると受付のライラが暇そうにしていた。



「お、ザンムとタローじゃん。聞いたぞお前らぁ。悪ガキどもの頭かっ飛ばしたらしいじゃねぇか」


「すっごい迷惑だったよ。ねぇライラ、なんであいつら俺たちが稼いでるって知ってたのかな? お金はここでいつも銀行に入れてるよね。もしかして僕らの懐事情を誰かが吹聴したりしてない?」


「いんや、それは考えなくていい。あいつらも一応冒険者ギルド所属だから、お前らが稼いでそうってのは知っててもおかしくねーぞ? 連中はお前らと違って森の中じゃ活動してないけどな」



 ライラが居るカウンターに薬草が入った籠をドンッと乗せてそう尋ねると、ライラは簡潔にそう口にする。あいつらが冒険者? と疑問が頭に浮かぶが、よく考えたら金さえ払えば冒険者ギルドに所属することは簡単だ。親が市民なら銀貨一枚くらいはねだる事もまぁ出来なくはない、のかな。


 鍛冶屋で働いていた両親の財布事情を知っていたら多少は判断もつくんだがな。当時4歳でまだ前世の事も覚えてなかったから気にした事もなかったんだ。



「ギルド内だとお前ら、働きもんだって有名だからな。毎日毎日森に行って薬草摘んでくる奴なんてそう居ねーし貯めこんでるって思われてんだよ。実際そこそこ溜まってるみたいだしなぁ薄給のおねーさんに甘いものでもプレゼントしてくんね?」


「貢いだらそのままレンツェル神父に貢ぎに行きそうだからちょっと……」


「ちっ、先輩をもっと敬えよなぁ。結構数もあるし状態も良い。お前ら、随分薬草摘みに慣れてきたな。清算するからちょっと待ってろ」



 口では悪態をつきながらも、ライラはちょっと嬉しそうな顔で薬草を入れた籠を持っていった。あれは別に俺たちの成果を喜んでくれているわけじゃなく、ネネに聞いた所仕事を紹介した冒険者が良い結果を出すと紹介した受付の評価にもつながるから嬉しがってるだけなんだとか。


 俺とザンムは薬草摘みの仕事を初めてから3~4か月経つが、ほぼ毎日状態の良い薬草を一定数納品してるから非常に評価が高く、その結果ライラの給与査定も結構な+評価になっているらしい。むしろ俺たちの方が甘いものでも奢ってもらう立場だよなぁ。


 戻ってきたライラは銀貨1枚と銅貨80枚をテーブルの上に並べた。薬草1束で銅貨3枚だからピッタリ60束納品してたって事だな。悪くない結果だ。これらの内、俺の取り分は全て銀行(冒険者ギルド)に貯金して、ザンムは飯代に半分だけ取って残りは同じく貯金だ。


 ちなみにネネの報酬は俺たちが納品した薬草の売却益から支払われるし、森でネネが採取した薬草はネネのものになるらしい。というかそもそもこの薬草の売却先はネネの師匠を含めた薬師の皆さんで、ネネがここで働いた分ネネの御師匠さんは他より安く薬草を仕入れる事になるのだとか。


 え、それってネネの報酬分安くしてるって事ではととんでもないブラック労働を想像してしまったが、ネネ曰くそうじゃないらしい。



「薬草を煎じて薬にしたら原材料費の5倍くらい値段が上がる。うちが働いた分安く仕入れた薬草はうちも使わせてもらうし、うちが作った薬はうちの稼ぎになる。笑いが止まらない」


「くすり、たかいからねー」


「技術代だから当然。まぁ、二人が薬を欲しいって時はうちが安く作ってあげる」



 ネネの言葉にザンムがそう口にする。風邪薬とかでも、最低銀貨が必要だからな。特に冬場は値段が上がりやすいから、冬に体調を崩したら薬代だけで銀貨数枚は飛ぶと考えなきゃいけない。医師に診てもらうなら倍率ドン! だ。


 この秋までに妹には良いもの(ラーメン)をたくさん食べさせて体力はつけさせたと思うが、冬場はどうしても体調を崩しやすいからな。今の懐事情なら、もし仮に妹が体調を崩しても医者に診てもらう事が出来るはず。


 あとは風邪をひかないようにあったかい服でも用意してやれれば良いんだが。夢想具現で出せれば良いんだが、前世の俺は独り身だったから子供服なんて一切夢に出てこないんだよ。それに耐寒で役に立つ衣服は大体生地がしっかりしてる分、お値段がお高めだ。そこらの大人の倍くらいの信力を持つ俺でも、そうそう手が出せるものじゃない。なにか代わりになりそうなものも夢で見た記憶はないしなぁ。コンビニでバイトしてた記憶はあるから、そこでの夢を見れたらカイロとかは手に入りそうだけど。


 今度イールィス家に行ったときに、そこら辺相談してみるか。手広く商売しているらしいから子供用の防寒服とかも取り扱ってるだろうし、ラーメン一杯で売ってくれないか聞いてみるかな。



タロゥ(5歳・普人種男) 


生力17 (17.1)

信力46 (46.2)

知力13  (13.0)

腕力14  (14.1)

速さ17 (17.9)

器用15  (15.4)

魅力11  (11.3)

幸運8  (8.2)

体力20 (0.0)


技能

市民 レベル2 (14/100)

商人 レベル1 (42/100)

狩人 レベル2 (12/100)

調理師 レベル2(31/100) 

地図士 レベル1(15/100)

薬師  レベル0(42/100)

我流剣士 レベル0(20/100)


スキル

夢想具現 レベル1 (100/100)

直感 レベル1  (0/100)

剣術 レベル1  (0/100)

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