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別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが  作者: まっど↑きみはる
お家で待とう
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援軍は来るのかな?

 約束の時間までもう少しとなる。結局、ギルド内で聞き込みをしても有力な情報が集まらなかった。


 逆に、マルクエン達は何処から来たのか、Dランクという噂は本当なのか? 魔人を追い払ったのは本当なのかと質問攻めに会ってしまう。


「マルクエンさん、兵士長様がお見えになられましたー!」


 ミウが声を掛けてきて、正直助かったとマルクエン達は思った。


 そのまま会議室へと呼ばれ、ギルドマスター、兵士長と対面する形で椅子に座る。


「皆様、ご足労いただきありがとうございます」


 兵士長が頭を下げ、マルクエン達も礼を返す。


「さて、早速本題に入らせて頂きたいのですが、軍隊が到着するのが大幅に遅れる見込みでして……」


 ラミッタはそんな事だろうと思っていたが、マルクエンは驚いて理由を尋ねる。


「それは……。どういったご事情でしょうか?」


「はい、どうやら各地で魔人の目撃情報が相次ぎ、また、この街に置かれた箱の様な物も設置されているようです」


「そんな……」


 シヘンは思わず言葉が漏れ出た。うーんと唸るマルクエン。


「困りましたね……」


「応援を要請しましたが、ここは王都からも遠く、各地での騒動が終わり次第という形になりそうです」


 それを聞いて、ラミッタが話し始める。


「要するに、私達だけであの箱をどうにかしなくてはいけないと?」


「はい、申し訳ありませんが……」


「私達ギルドも、勇者マスカル様に連絡を取り付けてみたのですが、別の町の箱を対応中との事でした」


 勇者マスカルの名を聞いて、あぁと思い出したマルクエン。あの一緒に食事をした男だ。


「冒険者ギルド、この街の駐在兵、治安維持部隊で連携して街を守っていく方針ではありますが……」


「あの箱や魔人の事はお任せ下さい」


 マルクエンの言葉に兵士長は安堵した。


「あなた方がいらっしゃるなら、本当に心強い」





 話し合いが終わり、マルクエン達はギルドを出た。


「あんな安請け合いして良かったの? 宿敵」


「放っておけないだろう? それに、魔人が向こうからやって来るならば、話は早い」


「まぁ、そうね」


 そんな事を言って4人は街をぶらつく。昼が近いので腹も減ってきた。


「お昼近いですし、何処かで食べていきませんか?」


「そうね、そうしようかしら」


 ケイの提案にラミッタは同意する。


「あの屋台通りなんてどうっスか? 前から気になってたんスよ!」


 昼になると屋台が一斉に現れる、この街の有名な観光名所のことをケイは言っていた。


「確かに、見て回るのも良いわね」


 そんな感じで話は(まと)まり、4人は屋台通りまでやって来た。


「おぉー、(にぎ)やかな場所ですね」


 活気の(あふ)れる通りには、食べ物屋から露天商まで様々な店が開かれている。


「それじゃ、何か目ぼしいものでも見付けましょ」


 ラミッタが言うと、マルクエンも「あぁ」と返事をし、人混みをすり抜けて見回った。

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