おやすみ
食事を堪能した後は、またシシトの部屋へと向かうルサーク達。
部屋のドアをノックし、返事を待ってから入室する。
「どうぞ」
「失礼します。シシト様」
ルサークとデルタはシシトの料理皿を確認する。半分も減っていない。
「シシト! お前飯食わないのか!?」
「うん、食欲が無くてね……」
寂しそうに笑うシシトだったが、スパチーは目を輝かせていた。
「それ食べてもいいか!?」
スパチーの発言にルサークは呆れていた。
「おまっ、さっきしこたま食ったばかりだろ!!」
シシトはクスクスと笑う。
「本当はあげたいんだけど、ダメだよスパチーちゃん。僕の病気が移ったらいけないからね」
「私は魔人だから平気だぞ!!」
デルタもはぁっと諦めつつもスパチーに言う。
「だから、魔人だって言ったらダメって言ったでしょ」
そして、シシトのもとに近付いて一礼する。
「こちら、お下げしてもよろしいでしょうか?」
「えぇ」
「あー、よこせデルタ!!」
ルサークも「これ以上うるさくするべきではないな」と考え、シシトに一礼してから言う。
「そろそろお休みのお時間ですね、我々は失礼します。また何かありましたらお呼びください」
「えぇ、ありがとうございます」
シシトもゆっくりと会釈をし返した。
「もう行くのか? シシトまたな!!」
「またね、スパチーちゃん」
ルサーク達は一室、使用人の部屋を与えられていた。
「えーっと。この部屋か」
使用人の部屋と言えど、城内なので立派な部屋だ。
スパチーは部屋に入るなり、走ってベッドにダイブした。
「おー、いいぞーこれー!!」
ルサークとデルタも、緊張が解けて、ぐったりと椅子に座る。
「あいつがいると余計に疲れるな……」
ルサークはスパチーを指さし言うと、デルタも同意してうなずいた。
これからの行く末が不安だが、逃亡生活に比べれば気持ちは楽だ。
シシト様も人が良さそうで、ヴィシソワから脅されたような事は起きないだろう。
ルサークはうーんと伸びをして立ち上がる。
「疲れたな、俺達も寝よう」
デルタも同じく立ち上がって、ベッドに向かう。
「えぇ、おやすみ」
スパチーはとっくに寝ていたみたいだ。
ルサークは部屋の明かりを消して「おやすみ」と言って夢の中へ行く。




