表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが  作者: まっど↑きみはる
異世界の日常
27/268

街を歩こう

 街へと戻ると、マルクエン達は冒険者ギルドで奇術師に襲われた事を報告した。


「それは大変でしたね、ご無事で何よりです。この事は上層部に報告しておきます」


 受付嬢はそう言った後に報奨金を渡す。


「私は戦い用の服を探してくるわ」


「それじゃ、俺も行こう」


 付いてくると言うマルクエンにラミッタは「えっ?」と声を出した。


「な、何であんたが付いてくるのよ」


「いやその、俺は女の好みが分からないみたいだし、ラミッタがどういう服を選ぶのか知りたくてな」


 マルクエンは頭をかきながら言う。ラミッタは赤面して目を逸らした。


「ふ、服ったって、戦闘用の服よ!? 見ても面白いものじゃないわ!!」


「それじゃマルクエンさん、私達と一緒に街でもあるくっスか?」


 ケイがニヤリと笑って言う。するとラミッタがあたふたとしだす。


「ま、まぁ、どうしてもって言うなら付いてきても良いわよ?」


「わかった。すまないケイさん。今日はラミッタに付いていく事にするよ」


「そっスかー。いやー、残念残念」


 冒険者ギルドを出るとケイとシヘン。マルクエンとラミッタに別れ、別々に行動する。


 ワンピースに武器や防具は似合わないので、宿屋に置いてきた。


「この世界や街を見るいい機会だわ。服以外にも見物しておきましょう」


「あぁ、そうだな」


 見渡すと店やら屋台やら、活気に溢れていた。ぼーっとマルクエンがその辺を見ていると、露天商の女に声を掛けられる。


「へいへい、そこのお兄さん!!」


 最初は気付かなかったが、呼ばれたのが自分だということが分かると、マルクエンはそちらを見る。


「私ですか?」


「そうそう、横の人は彼女さん?」


 そう言われ、ラミッタは赤面して否定すた。


「か、か、かの、彼女じゃない!!」


「あらー、そうだったの。残念。でもね、良いアクセサリーがあるのよ」


 露天商の女はピンク色の宝石が付いた指輪を一つ指差す。


「これ! 何でも魔力を上げる効果があるとかで、冒険者さんにもピッタリの指輪なの」


「胡散臭いわね、それに魔剣士には邪魔になるわ」


「それなら、このチェーンでネックレスにするって手もあるわよー?」


 マルクエンはなるほどと言い指輪を見ていた。


「魔力が上がるなら、私は使わないが、贈り物としては良いな」


「なっ、本気で言っているの宿敵!?」


「あぁ」


 ラミッタは急に小声の早口になって話し始める。


「まぁ、どうしてもって言うなら受け取ってあげても良いわ。その、魔力も上がるし。あの、それ以上の意味は無いから」


「シヘンさんに世話になってるお礼がしたかったんだ。だから、プレゼントに」


 次の瞬間ラミッタは大声で言った。


「店主!! 私が買うわ!!」


「へい、毎度あり!!」


 マルクエンは、ラミッタも欲しかったのかと呑気に考えている。だが、何だかラミッタはあまり話してくれなくなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ