表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが  作者: まっど↑きみはる
修行
155/267

ぶっ倒れマルクエン

 ヴィシソワも槍と盾を呼び寄せ、地上戦が始まる。


「さぁ、どこからでもどうぞ」


「えぇ、では早速!!」


 マルクエンは青いオーラを身に纏い、ラミッタの戦いを真似て、光の刃を飛ばしてから、同時に自分も突っ込んだ。


 しかし、ヴィシソワは。なんと光の刃を指先で(つま)んで投げ返してきた。


「なっ!?」


 慌てて避けるマルクエン。そんな彼にヴィシソワは言う。


「あなたのこの技も魔法の一種。光魔法のようなものですね」


 マルクエンが驚き、固まる。


「まさかとは思いますが、自分で使っていて知らなかったとでも?」


 図星だ。マルクエンは言い返せずにバツの悪そうな顔をする。


「まぁ良いでしょう。魔法ということは、反射も出来る」


「肝に銘じます……」


「さぁ、お話はここまで。掛かってきなさい!!」


 新調したばかりの剣を振り上げ、マルクエンが駆け出す。


 頭上に剣を構え、振り下ろす一撃に全てを掛けた。


 マルクエンの剣技の一つ、盾割りだ。


 その刃はヴィシソワの盾を確実に捉えていた。だが。


「ほう、これは中々ですね」


 戦場でいくつもの盾を破壊してきたこの技でも、魔力で強化された盾は壊れることもなく。ヴィシソワの手から弾かれる事もなかった。


 驚くことも、落ち込む時間もなく、ヴィシソワが槍を振り回してくる。


 マルクエンは急いで剣を引き寄せ、槍から身を守った。


 ヴィシソワが間合いを取ると、今度は槍で連続突きを繰り出す。


「ぐっ」


 マルクエンはまずいと思った。完全に槍の間合いであり、剣では攻撃が届かない。


 ここで踏み込まずに、あえて更に距離を取り、連続して剣を振るって光の刃を飛ばした。


 何度も弾かれ、避けられするが、マルクエンは螺旋(らせん)状に走りながら光の刃を出す。


 ぐるぐると周りながら、少しずつ距離を詰めるマルクエン。


 剣の届く距離まで近付くと、一気に一歩踏み出して斜めに斬り上げた。


 その一撃も軽々と盾で弾くヴィシソワ。


 だが、マルクエンは諦めずに何度も攻撃を入れた。


 人を遥かに凌駕(りょうが)したスピードで斬って突いて叩きつけて。


 ヴィシソワも弾き避けて盾で防ぐ。


 一瞬の隙もない攻防戦だ。それを10分ほど続けていた時に、急にマルクエンの動きが遅くなり、体に力が入らなくなった。


「なんだ!?」


 カクッと膝が言うことを聞かずに曲がり、地面に突っ伏す。


「魔力切れ、ですね」


 ヴィシソワは槍を突きつけながら言う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ