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destiny  作者: 夜斗
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学園

海を眺めながら海沿いを歩く。


初めて来たけど、学園、エディファスト学園はなぜだかわからないけど、孤島にある。


エディファスト学園は僕も住んでいた国、センテッド国が建造したものらしいのだけど国内ではなく、なぜか孤島に建造されている。


なぜなんだろう?と思うけれど、僕は馬鹿だから考えてもわかるわけがなく、そんな事を考えながら海沿いの道路を歩いていると目的の場所だと思う所に着いた。


着いて最初に思った事は、とてつもなく大きい学園だなぁという事。


それだけしか出てこないくらいには大きい学園だった。


僕は多分正門だと思う場所に来ているんだと思うんだけど、正門の横幅に人が100人は並べるんじゃないかな?高さも人何人分だろう...わかる事はさっきも言ったけど、とてつもなく大きい。


そんな事を考えていると


《当たり前だろ。一体何人のガキがここに来ると思ってるんだ?エンレーク。ガキが多けりゃぶち込む場所も大きくしなきゃだろ。》


「そんなこと言っても空、僕はここに初めて来たし、こんな大きい学園を見たら誰でも驚くよ...」


と、空と話していると周りの視線が僕に刺さった。空との話し声が出ていた為に、周りの人はあの人なに一人でやってるんだ?みたいな目をされた。


それにはもう慣れたけれど、確かに言いたい事はわかるしそういう目で見るのもわかるし、空には声に出さなくても伝える事は出来るけど僕はしない。


空は一人の人間だと僕は思っているから。その空という個人に向かって話しかけるんだ。人と話す時は、声を出さないと伝わらないでしょ?そういう事。


考えをやめ、意識を自分の周りに向けると、正門の周りには新しく学園に入るであろう学生が多くいた。


そんな正門付近を見ていると、一人他とは明らかに全てが違う人がいた。髪の色は黒?シルバー?と言えばいいのかな?銀色にも見えるし、黒にも見える不思議な髪色に、神すら嫉妬をしてしまうような顔立ち。


僕含め大勢の人が彼を見ている中、その名前も知らない彼は気だるそうに、周りを一瞥し、僕と目が合った。



僕は彼の目を見た瞬間、悪寒が止まらなかった。



赤目の綺麗な瞳の中の黒い瞳孔。



その黒に全てを飲み込まれてしまうと思った。



僕という存在が彼に喰われて、消されてしまう。



そう感じてしまうほど...だから使ってしまった。




力を、僕が唯一持ってる人との違いを。




その瞬間、彼の情報が頭の中に流れ込んでくる。



彼がどんな人で、どんな人生を生きてきたのか。



それを見た瞬間、僕の意識は暗闇に落ちた。





体の操作権が(おれ)に移る。


あのイケメン君、優翔の記憶をエンレークが覗き見てしまったからわかる事だが、さすがにこんなものを初めて見て、受けてしまったエンレークの意識が落ちるのは仕方がない。


あれは常人が耐えられるものではない、耐えられるとしたらそれは人間じゃない、それほど人間は強くできてないからな。


同族だからこそわかる、あいつは人間じゃない。あれだけの人間からの害悪を受けながら生きている。とても普通じゃありえない。


それに加え、壊れてもまだ何かを成そうとしている。そこまでして成したい事があるのはすごい事だ。まぁ俺も同じようなものだが...


んな事は置いといて、とりあえず挨拶でもするか。


同じ化け物同士という事で仲良くなれるだろう。


そんな事を考えながら体を動かす。


目を開き、彼を見つけ、歩き、彼の、優翔の前に立つ。


彼はめんどくさい奴がまた現れたなと思ってそうな表情を浮かべいるなぁ、流石に初対面でそんな事されたら傷つく。


まぁ嘘だけど、傷つくなんて感情は俺にはもうない。

んな事は置いといて優翔の肩に手を置き、耳元で囁く。



「同じ化物同士仲良くしようぜ?」



そう言って俺は目に紋章を浮かべて見せた。



笑いながら。

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