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destiny  作者: 夜斗
2/5

はじまり

2話を改めて構築し直しました。

楽しんでいただけたら幸いです。

朝は憂鬱。

どんな天気でも憂鬱なのは変わらないが。


それに加え、今日からは新しい生活が始まる。この国は14歳から4年間18歳になるまで、学園で学ぶことが義務付けされている。


俺は今年で14歳、そうなると強制的に学園に行かなくてはならない。これから4年間も”新しい場所”で生活していかなくてはいけないと考えるだけで、頭が痛くなる。


しかも学生は全員寮に住まわないといけないというおまけ付きだ。これが、頭痛が痛いというやつだろうか

そんな事を考えていると下から足音が俺の部屋に近づいてきた。


「兄貴朝だぞ起きろ〜」


こいつは毎朝俺の事を起こしてくれる迷惑な妹。

毎朝起きているのを、わかっているのにもかかわらず起こしにくる。


今日もまた部屋のドアを勢いよく開け、着替え中の俺を見て「起きてたね」とわざとらしく笑いながら言う。


なぜ、毎日のように同じ事をするのか不思議だが、まぁ今日でこいつともしばらくお別れなので、考えをやめる。


着替えが終わりドアの前にいる妹の横を素通りし下に降りる。


素通りした事に対して、「また無視...」と目で訴えかけてくるが、それも無視だ。


俺がなぜこんなにも妹を無視するのかというのは、今話すと余計に気分が下がるから後で話す事にしよう。


下に降りたら、母親と父さんが朝食を食べる準備をしていた。


降りて来た事に気付いた二人の


「優ちゃんおはよう」「優おはよう」


に「父さん母さんおはよう」と返し先に顔を洗面台に向かう。


冷たい水を顔に当て、残っていた眠気を吹き飛ばす。ついでに歯を磨き、顔を拭き、ダイニングに戻り、親と一緒に朝ごはんの準備をする。


今日の朝ご飯は、白米と味噌汁それに加え我が家では朝には珍しい魚だった。


なぜと考えるまでもなく答えは出ている。俺が学園に行くからだろう。


両親に「ありがとう」といい4人で席に着き、4人でいただきますをする。


食べ始めると、母親が「優ちゃん学園には毎日気をつけて行ってね」と言ってきた。気をつけなければいけないようにした元凶のくせしてと頭の中で考えるが、声には出さず、「わかっているよ母さん」と表面上では、笑顔を浮かべる。


箸を進めていると、父さんが


「優、友達いっぱい作れよ。お前はちょっと容姿があれだから、話しにくいと思うかもしれんが、そんな事を思わせないように、話しかけていって...」


といつまでも続きそうだったので、「わかってるよ父さん、父さんの言いたいことは。大丈夫だから心配しないで」と笑い、返す。


父さんは家族の中では一番信頼のできる人だ。母親と妹は信用できない理由があるため、まぁ父さんを過度に信頼しているというのもあるが。


ご飯を食べ終わり、食器を洗う。今日は皆の分も洗おうと決めていたので、食べ終わるまで待ってる間に着替える。


制服などの学園の必需品はすでに寮の中にあるとのことで、今日は私服で行かなければいけないらしい。


俺は、体の動きを制限される服が死んでも着たくない人間だ、だから今日もいつものようにラフな格好で行く事にした。


下は黒いワンサイズ大きいカーゴパンツに、上もワンサイズ大きい白いよくわからん言葉が書かれたTシャツ、その上に赤いジップアップパーカーを着て、着替えは終わりだ。


そろそろ皆食べ終わったはずと考え下に降りる。そうすると予想通り皆食べ終わり、皆家を出る準備を始めていた。


俺はお皿を全て洗い終えて、一足先に家を出る事にした。


時間はまだあるが、今日は途中まで歩いて行きたい気分だったから、早く出る事にしていた。


14年間もお世話になったなぁと思いながら玄関に行く。と言ってもこれが今生の別れというわけでもないのだが、まぁ気分ってやつだ。


玄関に着くと家族が後ろで「行ってらっしゃい」と言ってくれた。4年間の行ってらっしゃいは長いなと思いながら「行ってきます」と返しドアを開ける。


今日は快晴でとてもいい日だと思い歩き始めた。


これから4年間、別の場所での生活が始まる。


色々とありそうで、考えるだけで、行く気が失せるのだが、まぁ頑張っていこうと思う。

あ、遅くなったが、俺の名前は優翔(ゆうと) 冬霧(ふゆぎり) 優翔(ゆうと)だ。よろしく。


――――――――――――――――――――――――――


今日から新しい生活が始まる。


僕の名前はエンレーク、苗字的なものはないから、ただのエンレークだ。覚えてくれると嬉しいな、よろしくね。


そんな僕は、最初から1人だった。


この街のゴミ溜めみたいな所に1人でずっといた。親は分からず、毎日必死に生きていた。


そんなある日、僕に親友であり親ができた。

空って名乗ったその は常に僕と一緒にいてくれた。それこそ親のように、それからは生活が変わった。


気がつくと、ボロい小屋ではあるけれど僕達だけの家が手に入り、ゴミを漁らなくても食べ物が手に入るようになった。とても嬉しかった。それはもう言葉では言い表せないくらいにね。


そんな僕も今年で14歳だったかな?よくここまで、生きてこれたと思う。これも全て空のおかげだね。


けれど少し心配事ができた。14歳になる子供は中央にある学園に行かなくてはいけないらしい。その書類を空が出してきたと言ったものだから、僕は心配で仕方なかった。


こんなスラムのゴミ溜めの人間がそんな場所に行って良いのかと。


けれど空が言うには、大丈夫と言われたと言われ、何も言えなくなってしまった。


けれど僕はそれでもそんな場所に...とうだうだ言っていたら空が《お前がしたいようにすればいい。お前が嫌ならやめればいいし、本当は行きたいならそうすればいい、俺はお前の意見を尊重する。》と言われ、笑ってしまった。やっぱり全て見抜かれているんだなと思って。


そうして僕は学園に行く事にした。


学園は今日が入学式。朝から緊張しているけれど、楽しい生活を送れたらなと思うんだ。


そんな事を考えていると時間が迫っていた。ここから学園まで歩いて1時間から2時間くらいかな?とても遠いから早めに出ようと思っていたんだ。


いつもは食べないんだけど、今日は特別にって言っても残ってるからなんだけど、りんごを食べながら着替える。


学園は国の偉い人もくると言っていたけど、服は皆今日だけは私服で行かないといけないと言っていた。


多分これは、僕みたいな人に考慮しているんじゃないかな?そんな事を考えながら着替える。太陽の匂いがする服を選び着る。


下が黒いジーンズに上はぶかぶかとした青い長袖Tシャツこれでいいかな。


着替えも終わり朝ご飯も済ませて準備万端だ。心配でもあり楽しみでもある複雑な気分で玄関に行き靴を履き、振り返る。


この家には5年か6年お世話になったなと思い返す。


僕が住んでいたから壊されなかったけど、多分出て行ったら壊されると思うけど、それはもう仕方なかった。


僕は選んだから学園に行くと、だから帰っては来れないけれど、「行ってきます」と言った。


こうして僕は、新しい旅立ちの新たな一歩を踏み出して行った。

――――――――――――――――――――――――――


やぁ 初めまして 突然だけどこの世界の話をしようと思うんだ。


少し前になるかな。この世界は一回死んだ。


それはもうすごかったね。人間は全て死に、いや全てではないね。だが多くの人間が死んでいった。


なぜか、歳を取っている人から死んでいき、最後に残ったのは10代の子供たちだけ。その子たちも死ぬとそう思った時、空から謎のモノが降りてきた。その謎のモノは不思議な魅力があった。絶対に取らないといけないと、脳に訴えかけていた。


その謎のモノは、武器であったり、指輪であったりと、その形は様々だったが、全てで共通したのは、〈謎の力〉を得た事。


それを触った人間は〈謎の力〉を得て、〈謎の力〉を得た人間だけ死ななくなった。そのおかげか世界はどうにか、人間という種族の絶滅の危機から逃れることができたんだ。


絶滅を回避できたのは良かったんだけど、さっきも話したけど〈謎の力〉を得た人間は色々と変わった。体の構造が変わり、それにより魔法と呼べるものが使えるようになった。


その今までにはあり得なかった力や体、壊れた世界の現実という残酷なものに向き合わされ、さらにさっきも話したけど、子供たちしかいないという現実はとても大変で苦しいものだった、まぁ考えればわかるよね。


そんな中必死に頑張りその子供たちは、何もわからない中、本を漁り、話し合い、様々な事をし国を創った。



それから100年この世界には5つの国ができた。


北に位置するネモフィラ連合王国。


東に位置するフクシア公国。


西に位置するコスモス王国。


南に位置するカトレア帝国。


その四つの国の真ん中に位置するセンテッド国と、多くの国ができた。


その中で、14歳になる子供を18歳になるまで、教育するための学園が、中央のセンテッド国にできた。それがエディファスト学園。


この学園は5つの国から支援を受けてそれぞれの国の子供たちを育成するこの世界で一番大きな学園なんだ。



そんな感じで、、、ん?お前は誰だ?だって?んーまぁそれは秘密にしとくよその方がいいだろうしね。

それじゃこの世界の説明はこの辺にしとくよ。ちょうど話し終えたしね。また会えたら嬉しいな。

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