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私の愛した先生  作者: 雛田あざみ
5/6

ゆびわ

 私の視線に気づいた先生は、頬を赤らめた。

 「ちゃんとつけていってって、言われるから…」

 なんだ、その、迷惑だよねえといった感じの言葉と裏腹にうれしそうな表情は。けしからん。学年主任に最近須藤先生がのろけていて仕事に集中していませんとでも言いつけてやろうか。笑ってあしらわれそうだけど。

 「指輪きれいだなあって思って」

 本当にきれいだ。奥さんが先生に似合うものを探したんだって。見つけるのに結構時間がかかったらしい。その愛情の輝きが、きれいだ。美しい。私とは、違う。あまりにも違う。

 先生は、ふふふと笑った。

 「さ、質問にもどろっか」

 「…はいっ」

 人のために時間を割くことを厭わないこと。むしろ、それを喜びとすること。その人への思いを行動で示せる人になれたら、どんなにいいだろう。

 そんな嬉しくて、でも落ち込む時間が続いたのは、そこまで長くはなかった。

 

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