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黄昏の神女と執行者  作者: 神木 蒼空
第1幕 少女と記憶を失った剣士
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5章―5 ライバルの戦い

「そうだ。お嬢様近くの会場でセラ様の一回戦があるはずです」


 フィーナの持っていた対戦表を見ながらソルファが言った。


「もう間もなく始まるようですよ」

「セラの戦いか。うん、見に行きたい」


 一度セラと模擬戦として戦っているフィーナであるが、あの時は何かに取り憑かれたかのような状態であったため覚えはないのだろう。


「では早速向かいましょう」


 こう返答してくるとわかっていたソルファは、既に記憶しておいた学院内図を頼りにフィーナを連れて会場へ向かった。




 二人がついた時には既に始まっていた。

 セラの相手はCクラスの生徒。貴族クラス対平民クラスというのは二人しか平民クラスから出ていないため当然だ。普通に考えれば貴族クラスが勝つと誰もが想像するだろう。

 この試合の状況がわかる者には強弱もおろか勝敗も分かりきっていた。

 強いのはセラ、勝つのもセラ。

 見ていればわかる。力の差は歴然としていた。

 試合の展開は、Cクラスの生徒が攻める度にセラが押し返すだけ。これだけ聞けば防戦一方のように思われる。だが事実は違った。

 重要なのはその押し返す方法。セラは木製の薙刀をひと振りするだけで風を起こして押し返しているのだ。正確には相手が近づくのを拒んでいるか。

 この模擬戦のルール上殺傷能力のない神光術の使用は全般的に使用可能とされている。

 セラのそれはもちろん殺傷能力はないものだった。ただ風を起こしただけ。強さを調整し尽くした風を。

 彼女が使った神光術は風系統―攻性(アサルト)―中等級【烈風一閃(ゲイル・アヴェイト)】だ。

 神光術の等級は殺傷能力がどれほどあるかで主に決められる。中等級以上となると殺傷能力があり、調整せずに使えば危険なものだ。

 それを模擬戦の規定内となるように威力を調整するのはある程度の術者でなければできない至難の技だ。


 それを理解した上で観戦していた人達は即座に勝敗がわかった。ソルファも例外ではない。


「セラ攻められっぱなしじゃない」


 彼の主人は理解出来ていない者の一人であった。


「確かに傍から見ればその通りかもしれません。二人の表情を見てください」

「あ、相手は疲れてそうなのにセラは余裕そう」

「そうです。セラ様はほとんど動いていないのに対し、相手は彼女の起こす風に向かっていく形になってしまうので体力を多く消費してしまうのです」


 しかしあれほどの技量を持っているのなら瞬時に決着をつけることは可能なはずだ。それ以前になぜ平民クラスに。ソルファはそんな思考を巡らす。

 

 開始から3分が経過した頃、しびれを切らしたのか、貴族クラスなんてこんなものかとでも思ったのか、セラは攻撃に転じた。

 走り出すと同時に足裏で風属性の神素を一つ破裂させる。そうすることで爆発的なスピードを生み出した。

 フィーナを凌駕する速さで相手に接近する。間合いに入った瞬間一薙ぎ、それで決着となった。


いつもながらすいません!

というのも流石に何回も言っていると本心なのかと疑われてしまうと思うので今回で最後にします!(願望)

通学途中、電車内で書いたりしているのですが、部活があったりいろいろとあり、なかなか執筆が捗りません。

部活をやりながら小説を書いてる方にどうしているか聞いてみたいです

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