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エンチャンターのススメ  作者: 雨音響
―導入―
2/13

session2:開始

まだ導入部分です。キャラクリエイト。スキル導入部分は次回。

早ければ今日の夜にでも投稿できると思います。

次の朝、目が覚めると……

目覚まし時計は、午前6時半を指していた。


「……んー、やっぱり早く目が覚めちゃったかぁ」

元々、目が早く覚めると分かっていたかのように口を開く。


元々、脳波設定やらキャラクリエイトに時間をかけようと思っていたし……

と、とりあえずは朝ごはんを食べにリビングに向うのだった。


両親は共に、共働き。

土日も仕事の為、家族がそろうのは決まって夜。

それも幸い……なんだろうか?

ある程度、何をしていても何も言われない環境にある。

学校の成績さえ、異常に落ちていなければ。


そういった事情もあるが、ともかくゲームをしていても問題ないという事。

顔を洗い、朝ごはんを食べ身支度を済ませた私は、自分の部屋へと戻り……

VRギアをPCに説明書に沿ってセッティングしていく。

その際に、PCに【GTO】をインストールすることも忘れずに行っておく。


「さて、これで大体終わったかな」

一通りセッティングが終わったため、VRギアを手に寄せ頭に装着して、ベッドに入る。


深呼吸……。

このスイッチをOnにすれば……脳波検知が始まり初期設定。

それから、【GTO】のキャラクリエイトが始まる。

ちょっと不安もあるけれど……。

それ以上に楽しみを抑えられず、ドキドキする。


高鳴る鼓動を抑えつつ、私は軽く目を瞑りVRギアに電源を入れた。


『VRギアをご購入いただきありがとうございます……これより初期設定へと移ります』

無機質な声が告げる。

『これより、脳波検知に移ります……体を楽にしてお待ちください』


元よりベッドの上にいる私は、そのまま深呼吸をつづける。

(確か初期設定に約20分……ぐらいかかるって言ってたっけ。キャラクリエイトも合わせたら1時間半ぐらいかかっちゃうのかな?)


そんな事を考えながら。

現在の時刻は午前8時、このまま時間通りに終われば、少しだけ時間が余る。

けど、PC上でする操作もあるし、インストールも完了したかチェックしないといけない。

かえって都合がいいのかもしれない。

そう思っていると次の指示が来る。


『脳波の検知を完了……これより催眠誘導に移ります』

その声と共に、ふわっと体が持ち上がる感覚がはしる。

少し、こそばゆい感じがする……

そう思っているうちに、私の意識は沈む。



目を開くと、そこは真っ白な空間。

何処までも続く、真っ白な空間。


そこに、一人の女性と私が立っていた。

『こちらへ、お越しください』

その女性が、無機質な声と共に、優しく手招きする。

『これから、VRギアの初期設定を始めます。まずは、あなたの名前を入力してください』


そうして、私の目の前に唐突にPCのキーボードが現れる。

……名前はずっと使っているHNハンドルネームを入力する。

「ルナ……っと!これでよし!! 」


望月の月を英訳しただけの安直な名前だが、私は結構気に入っている。

入力が終わると、女性は微笑み次の指示を出す。

『少しの間、この空間の中を自由にお過ごしください』

それは、体へのフィードバックや、脳波の設定の続きなのだろう。

それにVRギアへの使用者登録もあるので、その処理の間という事なのだろう……


そう考え、空間の中を歩き始める。

「すごいなぁ……ちゃんと歩いてる感触がある」

前までにやっていたゲームは、自分で体感するゲームではなく。

スティックやコントローラーを主としたゲームであるため、まず感覚がある事に驚く。


手を、グー・パー、グー.パーと握っては開くのを繰り返してみる。

片足立ちや、跳躍を繰り返し……それから、周りを走ってみる。

しばらく走った後、ゆっくり立ち止まり一言。

「うん、普段の私とほぼ変わらないぐらい動ける……」


これだけでも、私にとって衝撃的な物だった。

実際に自分の体を動かしてゲームをする。

その事だけでも、生まれてきてよかった。

そう思っていた。


……

『設定が完了しました。現在インストール中の≪Grow a tree Online≫の設定へと移ります』

そう女性は告げる。


その瞬間、白い空間が光を放ち……。

辺り一面が、何処までも続く草原へと変化した。


どこか無機質だった女性の声音にも感情がともり……

『ようこそ!! ≪Grow a tree Online≫の世界へ……私はナビゲーターのグリーンと申します!』


そう、先ほどまでの女性とは打って変わった様子で、両手を広げ私へと告げた。


それから間を置いて……

『これから、≪Grow a tree Online≫の初期設定及びキャラクリエイトを始めます!準備はよろしいですか?』

その声と共に、草原の中に鏡が生成される。

これで、私の姿を確認しろってことなのだろう……。


うん、わくわくしてきたよ?


『では、まず容姿の設定に入ります……身長、性別、声は弄れませんが、ある程度の初期補正が付きます。それ以外の髪や目の色などはご自由に変更できますので、納得いくまで、考えてくださいね』


そういうと、鏡の横にモニターが現れ変更項目が羅列される。

それを私はゆっくりと見ながら、画面にタッチし変更していくのだった。

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