くりすます
久々に書いた為、言い回しになんだか違和感を覚えるかもしれません。
すみませんm(_ _)m。
「俺達、こんなん初めてだ」
「ね〜。でも、可愛いがいっぱいで嬉しい〜」
俺たちの前には見慣れたもみの樹が、ぴっかぴかに飾られて初めて見る姿で居た。赤や白や青や黄色、色んな色のリボンを結び付けられたり、オーナメントって飾りをつけたもみの樹の事をクリスマスの期間中は「クリスマスツリー」って言うんだってママが教えてくれた。ママの世界のお祭りみたいなもんだって。
「クリスマスイブ、クリスマスの前の日だから今日の夜にはね?良い子にはサンタクロースのおじいさんからプレゼントが、悪い子は袋に入れられてつれてかれちゃうんだよ?」
「「え!?」」
プレゼントくれるなんて良いじーちゃんだな〜とホクホクしてたのに、ビックリだ!!どこにつれてかれちゃうんだ!?やめろ!じーちゃん!!
「どこに!?」
「か、帰って、これないの?」
叫ぶ俺とビックリしすぎて泣きそうなマルケスにママはにっこり笑ってくれた。
「大丈夫。アルゴス君もマルケス君もとっても良い子だもん。心配ないよ」
「「はい!」」
ママのにっこりにつられて返事したけど……
□■□■□■□■□■□
「でも、心配だよな?」
ママがルー兄に厨房につれてかれちゃったから、マルケスと部屋でコロコロしながら聞いてみる。
「袋につめられそうになったら謝ろうよ。もうしませんって」
真面目な顔で言うマルケスに俺も頷いた。
「そうだな。ごめんして、良い子になれば良いんだよな?」
「うん。それに、ママが良い子って言ってくれたから大丈夫だよ」
「そうだよな!!」
マルケスとにんまり笑った俺は、じーちゃんがくれるプレゼントはなんだろうと会議を始める。甘いのが良いな〜とか、カブトムシでも良いな〜とか言っていると、晩餐だと呼ばれて食堂に向かった。
□■□■□■□■□■□
「すっごかったな〜!!」
「うん!!綺麗でかわいくて甘くて美味しかったね〜」
ママの作ってくれたクリスマスケーキを思いだし、にんまりだ。マルケスもふにゃんな顔になってる。
「ふふ。また来年のクリスマスに作るからね」
「「はい!!」」
ママの嬉しい言葉に頷けば、マルケスが「来年って、いっぱいいっぱい寝て起きなきゃダメなんだよね」って言った。
そうなのか!?
バッてママを見たら、「特別だからね。毎日食べれたら飽きちゃうでしょ?」って笑った。
ん〜。飽きるくらいけーち食べたことないしな〜。
「「う〜」」
マルケスと自然に納得してない音が出た。ママは笑って、「ケーキは出ないけど、明日はスゴいサンドイッチが出るよ」って言った。
「スゴいさんでっち!!」
「どんなの!?」
「ナイショ」
「「え〜」」
ママはスゴいさんでっちの事を教えてくれなかったけど、一緒に寝てくれたから許してあげた。
くふ。スゴいさんでっち、どんなかな〜。
「アルゴスとマルケスは寝たか?」
「はい」
小さくノックして顔を覗かせたのは、王様、ディーバさん、ソルゴスさん、エリゴスさんだ。
「寝ている間に贈り物をするなんてワクワクしますね」
「ああ」
「子供たちの目覚めてこれを見つけた時の顔を見たい気もする」
それは同感だ。残念ながら、私だけが子供たちのそれを見ることができる。
「起き抜けの女性の部屋に押し掛けてはなりません」
「な!?やらん」
ディーバさんに諌められた王様は思わずといった感じで大きな声を出してしまう。慌てて子供たちを見ると、二人は幸せそうに寝たままだ。ほっとしながら、各々の用意したプレゼントとカードを枕元に置く。その中には一つだけ無記名のプレゼント、サンタクロースの贈り物を忍ばせる。
明日、アルゴス君とマルケス君は、このプレゼントを見てどんな顔をするだろうか。今からわくわくが止まらない。王様たちもきっと同じような気持ちで居るに違いない。
「メリークリスマス。アルゴス君、マルケス君」