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91.洞察する少女

〈クラウディア・エルフィネス・ルセル〉


当初のわたくしはユリアン様の人となりを完全に見誤っていました。


今回の旅でも、


・ハンナ様懐妊を聞き涙して歓ぶ姿。

・無人の街で自国の民を合理のもとに皆殺しにする、軍に対する見えない感情。

・侍従長が話した異常ともいえる民からの厚き支持。

・宗教への懐疑と存在への許容。

・国とは何か、王とは何かを明解かつ無欲に基づき語るその思想。


わたくしはこれまでもユリアン様を様々な出来事からその性格や人格、能力などを自分なりに判断していました。


・授業で誤って出された、わたくしにも解けない数学問題を簡単に解いたこと。

・ガンツ工房での試技。学院修練場での試技。

・無理矢理強制された女装時の姿と振舞い。

・侯爵邸でのお茶会での一幕。

・同年代の令嬢への均質な対応。

・クロエ様への対応とハンナ様への対応。その差異。

・街での買い物や興味を示す対象とその傾向。

・寮室や屋敷での結界頻度。


まだまだありますが、わたくしが直に見聞きした物以外にも、ハンターや影に監視させて記録したものを併記した、愛しきユリアン様とわたくしの情報共有日記に記載した出来事から判断するに、


ユリアン様は甘い。

ユリアン様は優しい。

ユリアン様は強い。

ユリアン様は精強。

ユリアン様は東方遠国好き。

ユリアン様は同年代女子に興味がない。

ユリアン様は大人の女性が好き。

ユリアン様は欲心、野心が希薄。

ユリアン様は正邪の別に関心が希薄。

ユリアン様はお気に入り以外の人にほぼ興味がない。

ユリアン様は懐に入れた子には大変優しい。

ユリアン様は…………


そう、「彼」は作られた虚像の様です。

完全に隠された本心は恐らくはクロエ様にすら明かしていない。

表面に張り付いた虚像は特に意識せずとも日常を継続出来るほどに染み付いたもの。もはや演じている意識すらせずに「こなしている」のだろう。

でも、いえ、だからこそ彼の本質が見えてこない。

わたくしにはそうした隠された本質を見通すある種の異能があるのですが、その異能を以てしても知り得ない、解らない本当の彼。


あれほど焦がれたユリアン様に一時的に恐れを抱いたりもしました。

でも……もしも彼の本質が酷い、残忍な、冷酷な、唾棄すべき男だったとしたら……そこへ嫁いたわたくしはどんな目に遭わされるのか…………アリではないでしょうか?

いえ、むしろその方が……ゾクゾクします。

ミステリアスなユリアン様はわたくしのあらぬ妄想を掻き立ててくれます。

迷いはなくなりました。


そうして嫁いだわたくしを日々大満足させてくれるユリアン様。


ただただ愛おしく誇らしいユリアン様の中の「彼」が今回の旅でまた見えてきます。

冷酷で、残忍を知り、権威と統治の相関を熟知し、政治と民心の乖離に思いを向け、無自覚なカリスマを発揮する。

それなのに市井の男の様に愛する妻の懐妊に歓喜して涙する。


こんな、何もかもが同居するヒューマンなどあり得るのでしょうか?


答えは出ません。


いえ、一つだけハッキリしたことはあります。

わたくしが子を授かってもユリアン様と「彼」はきっと喜んでくれるだろうこと、これだけは間違いありません。



クロエ様から施された避妊の術式は15歳になってから解除だそうです。

その時が待ち遠しい。




〈ヘルガ・フォン・シュトルツ〉


ハンナ様が懐妊なさりました。


先をこされた……


勿論、クロエ様により避妊の術式が掛けられていることは承知しています。

それでもユリアン様との間に子を授かり共に育んでゆくことは小さな頃からの夢でしたから……ううん、ハンナ様が優先。これは私達の中での大事な取り決めです。

だから一番先はハンナ様。


だから次は……



私は行為が好きです。それでアレを噴き出してしまうこともあるくらいです。

種を中へ頂いた瞬間の熱さも大好きです。ですから時がくればユリアン様のお子を授かれるでしょう。


でも、かけたりかけられたりも同じくらい好きなのです。

ですから、気が付くと種を頂く回数が他の方よりも少なめなこともしばしばで……


それでもそんな私の排泄物をユリアン様以外にも喜んでくれる方が加わりました。


クラウディアです。


私達三人は同い年でほぼ同時期にユリアン様へ嫁いだのだし、敬称を省略しましょうと取り決めました。

だからもと王女殿下でも呼び捨てです。


クラウディアはイジメられると高まるというかなり特殊な性癖の持ち主です。

まぁ、私も人のことは言えませんが……


そんなクラウディアは私に跨がられて排泄物をかけられることがとても興奮するとかで、よくつきあわされます。

愛の巣には浴室設備が室内に設置してあり、そこでかけます。


さらに殴って欲しいとせがまれます。

それは……苦手なので……風弾の小さいのをぶつけて……あぁ、スゴく良い顔をしていますね。


股間を蹴って欲しいとの要望にも風弾で応じます。

ナニカ噴き出していますね。ご満足いただけたようです。


「ヘルガの風弾はスゴいです。跡が残りません。ユリアン様はアザが残るかもしれないと言って顔は殴打してくださいません。でもヘルガの風弾ならば問題ありませんわね」


問題あります。女の子の顔に攻撃するなんて、出来るわけがありません。


「ヘルガ、わたくしのをかけて差し上げましょうか?」


取り引き成立です。


「アグっ、ガッ、グハッ、オボッ、ハァン……ハァハァハ……もっと……もっとちょうだい?」


近ごろクロエ様のご指導のお陰か、治癒が生えました。

アザなどはないものの、お顔の形が変わられてしまったクラウディアに治癒をかけます。


「なんてことをするのですか! 痛みが引いてしまったではないですか!」


この人は……筋金入りですね。


股間へ再度風弾を撃ち込みます。


「カッハァ……くぅぅ、ハァハァ……もっと」


ご機嫌が戻ったようです。お強請りにお応えしているうちに、水魔術のスピアを思い浮かべます。

槍状の水の塊を……飛ばすのではなく位置を固定し、形状もユリアン様の聖剣に似せます。

あら、中々良い出来。


ん? クラウディアがじっとみていますね。


「わたくしが実験台になりましょう。さあ」


そういうと四つん這いになってお尻をコチラへ向けてきます。


ふと窓へ目を遣りますと、まだ中天にも至らない太陽の陽光が差しています。

ふぅ、仕方ありません。姉妹の契りを交わした間柄なれば已む無しです。


「あ、お尻の方へお願いしますね」


的までは数十センチ、視界はクリア。掌をお尻へ宛てがい、ユックリと中へ。


「お?……おぉぉぉ!」


20cm程入れ込み魔力操作により、グネグネと動かします。


「くはぁぁぁ……い、いい!」


良いみたいです……これは、極めればユリアン様にもお喜び頂けるのでは?

クラウディアを眺めます。

先ほどの四つん這いから、仰向けになり、今は横向きで私の手首をつかみながらもはや意味不明な叫び声を上げて背筋を仰け反らしています。


あ、いけない。絶頂させたまま継続してしまっていますね。

いろいろと噴き出しています。

コレ以上は危険です。


スピアを解除しました。

クラウディアは……白目を剥いて失神してしまいましたね。



この術、使えます。

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